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　２０１０年のＫ－１ワールドＧＰシリーズ開幕戦が３日、神奈川・横浜アリーナで開催された。



　第４試合終了後には、昨年９月のジェロム・レ・バンナ戦を最後に引退した武蔵の引退セレモニーが行われた。

　スーツ姿の武蔵は大勢のファンと握手をしながらリングイン。武蔵の両親・弟をはじめ、女優の藤原紀香さん、現役最後の相手となったバンナらが花束を贈呈し、師匠でもある正道会館宗師の石井和義氏からは黄金のグローブが贈られた。



　そして、武蔵がマイクを握り、涙をこらえながらファンに挨拶。

「今日は横浜アリーナにご来場いただきまして、ありがとうございます。僕のためにこのような時間を作っていただきまして、本当にありがとうございました。思えば、９５年にここ横浜アリーナでデビューして、そこから１５年戦ってきました。

　自分にとっては長いようで、でもあっという間の１５年でした。デビューした当時は体重も８３キロしかなくて、勝てない時代が続き、ファンのみなさんの期待を裏切ってばかりで、何度も逃げたい、辞めたいと思いました。それでも、チームのみんなに支えられ、そしてファンの皆さんの応援で、なんとかここまで踏ん張ることができました。本当にありがとうございました。

　僕は決して、強い人間ではありません。試合前は怖くて、リングに上がるのが本当に怖くて、『オレ、大丈夫かな』とセコンドに確認して。そうしなければ、リングに上がれなかったんです。だけど１５年戦ってきて、自分自身、気持ちが強くなれました。これもＫ－１のおかげだと思います。

　僕は今日リングを下りますが、選手たちはいい試合を見せてくれています。新しい選手が活躍して、新しいＫ－１を作っていくでしょう。これからは、Ｋ－１を見守っていきたいと思います。みなさん、これからもＫ－１をよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」



　最後に１０カウントゴングが鳴らされ、会場の大きな拍手を浴びながら武蔵はリングを後にした。




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