きみは何を見ていたのだろう。
私は何を見ていたんだろう。
悠久の時の流れの、たった“ひとこま”なのに、私達は何をそんなに急いでいたのだろう。
何で、こんなんに、なっちゃったんだろう。よくわかんない。
私が思うんだけど、それはね。
始まりは、きみがついた小さな小さな“うそ”。
その最初の“うそ”は、どうでもいい小さなものだったのかも知れない。
けど、その小さな“うそ”を隠すのに、次から次へといろんな色が塗られた。
それが、こんなに厚くなっちゃったんだ。
だけど、これは私の言い分。きみの言い分は違うだろうね。
もう、今は、きっかけが何であったのかなんて、そんなのどうでもいいくらい
何もかもが、ごちゃごちゃになってる。
今は、この隣にきみがいるけど、あと5分後には消えているかも知れない。
ふっと、目の前から“きみ”という存在全てが消滅してしまいそうな、そんな気分なんだよね。
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ぐちゃぐちゃになってる頭の向こうで、きみは一枚の写真をひらひらさせてる。
「この写真、見てみなよ。俺たちみたいじゃん。
本物に見えるけど、これ絶対に精巧にできたガラス細工さ。ツクリモノ。
俺だったら、片手だね。」
そう言って、握りつぶすしぐさをしてみせる。
「違う。これはガラス細工なんかじゃない。
本物に見えるけど、スクリーンに映し出された映像なんじゃないの。
片手をかざしたら、向こうまで“すっと”すり抜けてしまいそうな、ね。」
(私が何も掴めなかったみたいに)
最後の言葉を飲み込んだ、そのとき、
写真のフレームが風に揺れて、きみの手からすり抜けて風に舞っていった。
太陽が、きらっと反射する。
写真の花びらは、“光のベール”に包まれて、ゆらりゆらりと揺れた。
どこからか声がする。
“これは本物だよ。きみたちは本物を掴んでいたはずなのに、
どうして真正面から見ようとしなかったんだろう”
あなたは誰。
声の主をさがそうと振り返った瞬間、私も“光のベール”に包まれてゆく。
音も聞えない。きみも見えない。
ただ、その隙間からホンモノの花びらが、はらりはらり、ゆっくりゆっくり
スローモーションで落ちてゆく、その様だけが見えた。
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♪ みやび に いらしてくださる皆様へ ♪
ようやく このような “かたち”となりました。
まだ
どきどき びくびく で ございます。
不出来な でも かわいい子供を世に出すような 気分です
お借りした写真は“フリー写真ブログもってって!”Katsumiさんの作品です。
他にも とても素敵な写真を撮られていらっしゃいます。
ぜひぜひ ご覧ください。
さらに
一緒に競演させていただきました“眠りの底で”無花果さんの作品を
ぜひぜひ ご覧ください。
たくさんの方々に応援していただき とてもうれしく思っています。
どうもありがとうございました ♪