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2010.02.28
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今日は、ムラサキ科、と、サクラソウ科、の、ごく小さな、花、について、お話しましょう♪

それから武蔵野に対して必ず出る植物は、ムラサキ(紫草)という草である。昔はこのムラサキが武蔵野原中にあったのであろう。しかし今日は原中に滅多に見られない。あることはありますが、極めて稀れである。
ムラサキという植物は根を掘ってみますと、紫色をしております。今日は紫の染料がありますが、ずっと前の徳川時代、明治以前にはそういう染料はなかったから、このムラサキの草の根を掘って紫を染めた。今日ムラサキの根から採った染料で染めた染物はあることはあるが、非常に乏しい。そして価がまた非常に高い。三越や松屋あたりにこの紫染めの衣服が出ておったら、なかなか高価である。けれどもその色はまことにゆかしい。
「花物語」牧野富太郎(ちくま学芸文庫)

このムラサキの、紫の、染料の成分、同時に薬用成分でもあるらしいが、は、シコニン (Shikonin, C16H16O5)、で、Tokyo_Violetとも呼ばれるようでござる。




左:ハナイバナ(ムラサキ科)、葉と葉の間に花が咲くから、「葉内花」、本当か?
右:キウリグサ(ムラサキ科)、なるほど、「サソリの尾のようにくるりと」・・・。中段、左下はルリハコベ(サクラソウ科)。
下段は、それぞれの、花、拡大図。

このキウリグサ、わが国各地どこにでも見られる雑草扱いの植物だが、よく見ると、その花は春花壇用草花としてなじみ深いワスルナグサによく似ている。それもそのはず、グループはちがうが、同じムラサキ科の越年生一年草で、タビラコ属(トリゴノティスTrigonotis)に属している。
さて、ここで厄介なのはタビラコ属という属名で、本当のタビラコとは春の七草の一つホトケノザのことで、これはキク科の植物だ。それがなぜ、このムラサキ科のキウリグサ一属の属名になってしまったのか。・・・七草のホトケノザはキク科のタビラコ、植物学上のホトケノザはシソ科の植物、そしてタビラコ属はムラサキ科。こうなると、一般の人には頭が混乱して、わけがわからなくなってしまう。
・・・
桜の季節が終る頃から、二〇センチメートル前後の茎を伸ばして、その先にごく小さい薄紫色の花を次々と穂状に咲かせる。そして花穂の先の方はサソリの尾のようにくるりと曲り、その曲り角に花を開く。咲き終ると、花穂はまっすぐになり、小さな果実を付けてゆく。
「柳宗民の雑草ノオト2」(ちくま学芸文庫)


リュウキュウコザクラソウ(サクラソウ科)。花が落ちた後の五弁の「星形」の萼が、愛らしい・・・。

一番上の写真は、そのサクラソウ科、ルリハコベの「牧場」。手前の方には、イヌホウズキ(ナス科)、そして、エノコログサ(イネ科)、も、見える。





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Last updated  2010.02.28 13:31:06



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