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テーマ:最近読んだ本(732)
カテゴリ:本・DVD
歩いて来た患者さんに、「余命3ヶ月」を告げるような医師は 信じるな。 ガンの早期発見、早期手術&抗ガン剤という考え方の間違いを 慶応病院の放射線科医師として 発表した1冊。 何もせず様子を見守ると消えるガンもあるという。 消えなくても、手術や薬を使わず、 苦しくなったら、それを緩和させる対症療法を施せば、 楽に、生きながらえられる、と説く。 もうすぐ父の7回忌をしようと考えてる小波の実家。 10年前にこの本に出会っていたら・・・ あんなに父に、最新医療を受けさせようと やっきになっただろうか・・・ 次々と腫瘍の転移が判明する度に、 手術をし、 ガンが消えると聞けば、 東京の病院にも入院して、 放射線療法を受けて・・・ 最後は、機械の埋め込み術を受けて、 抗ガン剤の48時間点滴がしやすいようにと、 頑張ったのだが、 父は、3ヶ月でげっそり、やせ衰え、 「もう、(治療)やめたい・・・」と言わせるまで 頑張らせてしまった。 あの最後の強力な抗ガン剤をする前は、 見た目もやや太っていたし、 病院の階段も、歩いて屋上まで上下できたのよ。 ガンが怖いのでなく ガンの治療が怖いのだ(帯より) どうして、あんなにまで、ガン細胞が消えることを 信じ、願い、奔走したのだろう。 手術や抗ガン剤によって、体力、抵抗力が奪われ、 かえって、寿命を縮める、と著者は言っている。 今の自分にガンが見つかったら、 この言葉をかみしめられるかもしれない。 ただ、父に、 「もう、(治療は)いいよね?」って聞けなかったの。 「このまま、穏やかに寿命を全うしようよ」なんて、言えなかった。 母が、「最後のあの抗ガン剤が寿命を縮めたね・・・」ってつぶやいてたのも、 聞こえないふりをしてた私。 今なら、そうだね、って言える。 この本を読んで、父に詫びたい気持ちになった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.08.02 20:51:41
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