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カテゴリ:お食事件
今日はボス不在である。
同僚と二人、近所のビル地下の中華屋へと出かけた。 この中華屋、以前にも一度日記に書いたが、4種類の“本日の定食”を出している店である。 4つの定食の組み合わせは、4セットあり、日替わりでどのセットなのかが変わる。 今日のセットは・・・。 【セット1】 ・A ちんじゃおろーすー ・B マーボー豆腐 ・C 忘れた(ぉ ・D ニラと卵の炒め物 この4択。 ボスはこの店に来ると、必ず【セット4】の細肉卵炒めを注文する。 その日のセットが【セット1】だろうが【セット2】だろうが、問答無用で【セット4】のメニューを頼むのである。 それで店の人も作ってくれるのだから、すごい。 さて。 本日同僚はボスの真似をして、【セット4】の細肉卵炒めを注文した。 中国人の店員、即座に、 「今日は【セット1】あるよ!」 と不満そうな顔をする。 ボスが頼むときは作ってくれるのに・・・。 同僚、戸惑いつつも、 「できないの?」 と聞くが、 「今日は【セット1】あるよ!」 と言い張られ、細肉卵炒めを断念。ニラと卵の炒め物を注文した。 どうやら本来、その日のセットとは違うものを注文するのはNGらしいことが判明。 それなのにいつも強引に頼んでしまうボスの強さが浮き彫りになった一件であった。 ちなみに俺は天津丼を注文した。 やれやれ、無事に食事をさせてほしいものだ・・・。 俺たちはタバコをふかしながら料理が出てくるのを待った。 しかし。 悲劇はまだ終わらなかった。 間もなく、 「お待たせあるよ、ニラと卵の炒め物でございますあるよ」 隣のテーブルに、料理が届いた。 しかし隣の人たちはキョトンとした顔で、 「それは頼んでないです」 と注文とは違うことを告げた。 中国人の店員、 「違うあるか」 とつぶやき、そのままニラと卵の炒め物を持ってスタスタと厨房へ消えていく。 このとき俺はすでに、なんとなく嫌な予感がした。 またしばらくして、中国人の店員が隣のテーブルへ。 「お待たせあるよ、天津丼ある」 隣のテーブルの人たちはメダパニを喰らったような表情で、 「違います。それも頼んでないです」 と答える。 俺はこのとき、どう考えてもその料理はこっちのテーブルに届くべきものだと確信した。 「ぼうや、天津丼は、こっちだぜ・・」 そう指摘すると、中国人の店員は、 「そうあるか」 涼しげな顔で天津丼を俺の前に置いていった。 続いて隣のテーブルに、チンジャオロースーが届けられる。 同僚のニラと卵の炒め物はなかなか届かない。 どう考えても一番最初に出てきたニラと卵の炒め物は・・・同僚のところに届くべき料理だったとしか思えない。 そして。 俺が天津丼を半分以上食べ終わった頃、 「お待たせあるよ」 中国人の店員が現れた。 やれやれ、やっと現れたか。 どうやらかろうじて無事に料理が届いたようだな・・・。 そう胸をなでおろした瞬間、俺たちの耳には信じられない言葉が届いた。 「こちら、麻婆豆腐ある」 違う!違うぞ! もしかしてわざとやってないか?! 徹底的に注文を間違えすぎだぞ、コラ! 同僚は中国人の店員を押さえつけ、メニューをその顔面に突きつけながら、 「見えるよな?俺の頼んだのは、ニ・ラ・と・卵・の・炒・め・物!ちゃんと覚えろよ?ニラと卵の炒め物だ!」 ここで俺が制止しなければ、割り箸で店員の額に“ニラと卵の炒め物”と刻み込みそうな勢いであった。 さすがにその勢いにびびった店員は、間もなく正しくニラと卵の炒め物を持ってきたのであった。 いやあ、最近、注文を間違える店が多すぎですよ、奥さん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/10/15 01:23:20 PM
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