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2018.07.11
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カテゴリ:カテゴリ未分類

本日は、貧しさの中でも芭蕉の十哲のひとり「向井去来」の

棲家「落柿舎」が嵯峨野の風情にぴったりで、田園風景と共に

ご案内します。

 

 

写真20101120-2 img4d22c489zik7zj.jpg

落柿舎

【嵯峨野巡り4】
 

 「常寂光寺」の門を後にして、直ぐの所に、のどかな嵯峨野

を連想する広い畑に至ります。

写真に撮られるには、畑の手前から、彼方にひそかに佇む

【落柿舎】 (らくししゃ)は、一幅の絵に成ります。

 

写真20101120-1 imgfbe7ec36zik2zj.jpg

 

田園風景



【落柿舎】は、松尾芭蕉門下十哲の一人【向井去来】

(むかいきょらい)が閑居した、極めて貧しそうな藁葺きの田舎風の

一軒屋で、蓑笠が掛っているのが、印象的です。庭の片隅には

     「柿ぬしや 木ずえは近き あらしやま」

と記された「句碑」が立っています。

 そもそも「落柿舎」の名の由来は、

 去来が貧しい生活で稗飯(ひえめし)を食していました。ある年の

秋に、庭の柿が豊かに実ったので、売買が商人との間で纏りました。

「よし久方振りに、白い飯が食べられるぞ」と夢を膨らませて一夜を

過ごしました。ところが夜半から嵐が吹きまくり、柿の実が全て落下

していて商談は、不成立と成ってしまいました。

「1升升は1升升だな」と観念して「落柿舎」と名付けたそうです。

無念の句碑が、嵐と嵐山に懸けている気持ちがよく理解できます。
 

 更に歩を進めますと、右手の墓地と句碑に立ち寄りますと、

【去来の墓】がありました。

 

写真20101120-3 imgf458268fzikezj.jpg

 去来の墓

 

 犬・猫の墓の様な、三角形の小さな自然石が置かれていました。

石には「去来の墓」と書かれていました。その直ぐ横に、句碑が

並んでいますその中に【虚子】の句碑を見付けました。

     「おおよそ天下に 去来ほどの 

              小さき墓に 詣でけり

 

写真20101120-4 img7ef95169zik8zj.jpg

虚子の歌碑

広い一帯は多くの歌碑で囲まれています。その一つです。



実は、左京区【真如堂】内の塔頭に、「向井去来」の菩提寺が

有り、そこには立派な墓があるそうですが、嵯峨野の居心地も

まんざらではないと、未だにひそかに眠っているようです。

次回は、小倉山百人一首の基地であるとされる【二尊院】を尋ね

たいです。

 






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Last updated  2018.07.11 05:00:15
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