防水スプレーにご用心
今日は一気に冷え込みましたね~。関東地方でも山沿いは雪が降ったとか!暖冬はやっぱり有り難かったかも?とか思ってしまいました。(ホッキョクグマさん、ごめんね)ところで、寒くなったらウインタースポーツ!そう思っていらっしゃるペット飼いさんも多いと思います。出かける前の準備に、濡れては困る鞄や上着にちょいと防水スプレーを、という方どこでスプレーなさいますか?防水スプレーで、大事な愛犬愛猫家族が肺炎になるかも?!防水スプレーをかける時は、できれば屋外やペットが側にいない場所でいたしましょう。************■炭化水素防水スプレーの吸引による中毒性肺炎の犬2例Toxic pneumonitis caused by inhalation of hydrocarbon waterproofing spray in two dogsJ Am Vet Med Assoc. July 2007;231(1):74-8.Brian C Young, Adam M Strom, Jennifer E Prittie, Linda J Barton症例解説:嘔吐と嗜眠(トイプードル;症例1)、急性呼吸困難、嘔吐、食欲不振(チワワ;症例2)のため評価した。症例1は臨床症状の発現の24時間前に市販の炭化水素防水スプレーを暴露され、症例2は高引火性液体炭化水素のヘプタンを含有する防水スプレーの暴露から18時間後に検査した。臨床所見:2頭とも主要な胃腸管異常は除外されたが、呼吸状態は悪化した。胸部エックス線写真で瀰漫性間質性肺胞パターンを示し、低酸素血症が見つかった。治療と結果:2頭ともモニタリングとケアのため入院を必要とした。酸素、輸液、気管支拡張剤の投与など支持療法と、追加で症例1はグルココルチコイドの吸引、経腸栄養を、症例2は抗菌剤の投与で回復した。臨床関連:この報告の犬は、防水スプレーの暴露後、炭化水素肺炎を発症した。そのスプレーは、潜在的に毒性のある炭化水素を含む。暴露に関する副作用の程度は、犬は体が小さく、小さな領域内に相対的に大量のエアロゾル化スプレーの暴露により増強されているのかもしれない。ペットで化学薬品による肺炎の発症を避ける一番よい方法は、ペットがいない換気のよい場所で防水スプレーを使用する、または屋外で使用することである。長期入院としっかりとしたモニタリングとケアで、それらの暴露から回復可能である。(Sato訳)これからウィンタースポーツのシーズンで、防水スプレーも使う頻度が増えると思います。気をつけましょう。(週刊V-Magazine 305号より転載)***********プチセミナー(「ペットの食育を学ぶ」)もよろしく♪