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まいじー日記

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2004.07.24
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起きたらすごい二日酔い。またやっちゃった、こんなに気持ち悪いのは久しぶりだー・・。実は私はかなりの酒飲み「だった」。武勇伝?も数知れず。さすがにこの年になって醜態をさらすのはみっともないので、ここ数年セーブしてるのだけど、いったん軌道に乗るとけっこう止まらない。弱くなってるのに、昔と同じに飲めるつもりで飲んでしまうので、ますます始末が悪い。午後、同僚のローラーホッケーチームの練習に参加させてもらう予定だったのだけど、涙をのんでキャンセル。

気持ち悪さにうなりながら、ツール・ド・フランスを観る。個人タイムトライアル。今日が実質の最終日。結果は、順当というか、ランス・アームストロングが2位のヤン・ウルリックより1分以上も速いタイムで優勝。総合優勝も決定。今年はほんと、観ててランスに危なげなところがぜんぜんなかった。去年はもっと接戦で、その分観てて面白かったんだけど。ヤンは4位決定、トマス・ヴォイクラーが新人賞を逃したのもちょっと残念。

夕方、ようやく気持ち悪いのも落ち着きかけてきたところで、お出かけ。家から約1時間半、サンノゼの南東のはずれのハミルトン山頂にあるリック天文台で、天体観測&コンサートの夕べ。

高速を降りてからハミルトン山までの登り道が、碓氷峠の旧道も真っ青のものすごい細い&曲がりくねった道。(山に入る直前に、たまねぎ屋根の金ぴかの建物が建っていてかなり目をひいたんだけど、あれはなんだろう?)サンノゼ市街を見下ろす山腹で、まさにヘアピン上のカーブが続く続く。途中からはセンターラインもなくなり、すれ違いに場所を選ぶほどの細さに。私はただでさえ乗り物酔いしやすい上に今日は&ましてや二日酔い。自分で運転しててよかった、でなかったらきっと持たなかったー。でもサンノゼ市街のすばらしい見晴らしと点在する豪邸が目の保養になった。一山超えて、くねくね道を今度は下り、貯水池や郡の公園を横目に見ながら、次の登りの頂上が、やっと真っ白なリック天文台。

リック天文台は、カリフォルニア大学の天文台。ふだんは昼間しか一般にはオープンしていないのだけど、コンサートなどの特別イベントの時だけ夜間にもオープンする。夜間の開館時間まで間があったので、景色を楽しみながら用意してきたお弁当を食べ、天文台の周りを散歩する。

天文台の正面からは、サンフランシスコ湾や、ベイエリアと太平洋の間に横たわるサンタクルズ山地も見渡せる。サンノゼの街並みは、大気汚染の厚いもやに覆われていて見えなかった。シリコンバレーということで谷間なので、空気がたまってしまうのだろう。ふだんあの中にいるのかと思うとちょっとぞっとした。天文台の裏手にまわると、草と木々に覆われた山地が眼下に広がる。メインの建物とはちょっと離れたところに、他にも望遠鏡らしいドームがいくつか点在。研究者と職員のための住宅も何棟も建っている。天文台の周りには、ボランティアのアマチュア観測家の方々が、それぞれ望遠鏡を持って集まっていて、太陽の黒点や月の表面などを見せてくれた。

7時30分に開場。チケットと引き換えに、パンフレットと望遠鏡へのボーディングパスをもらう。コンサートは玄関ホールと廊下が会場。ステージ正面(玄関ホール)と側面(左右の廊下)の前2列はVIP席、側面席の3列め以降が一般席(自由席)。幸い右側の前から3列めを確保して、館内の見学。

廊下つきあたりのドーム内にあるのは、1880年代に設置された36インチの望遠鏡。100年以上の年代ものだけあって、操作は手動。リック天文台には、120インチの望遠鏡を含め、他に数台の望遠鏡があるのだけど、この長老も2つプロジェクトを抱え、今も現役で活躍しているそう。望遠鏡のある円形の部屋の天井は回転するドームで、望遠鏡が外を覗くためのスリットが入っている。床は、望遠鏡がある中央部を除いて全体がエレベーターのように上下するようになっていて、望遠鏡の角度に合わせて観測できるようになっている(望遠鏡が天頂を向いているときは床を低く、地平線近くを見るときは床を高くするしくみ)。上下今日はコンサートの後に、参加者それぞれがこの望遠鏡でM13星雲を見せてもらえることになっている。楽しみ。

反対側の廊下を歩いていくと、展示室。ここでおもしろかったのが、天体写真を刺繍やパッチワークなどの手芸で表現したアート作品。他にはこの天文台創設時の備品など。廊下には、月や星雲、銀河系など、リック天文台の望遠鏡で観測された天体の写真や、天文台からの夕焼けや稲妻、野草や雪景色などの、天文台付近の風景写真が展示されている。こちらのつきあたりには、この山頂にある研究者と職員の子女向けの学校(生徒数8名)のファンドレイジングということで、冷たい飲みものやブラウニーなどが用意されていた。

コンサートは、「キム・アンジェリスとジョセフ」というヴァイオリンとギターのデュオ。ジプシー音楽のインスピレーションを受けつぐパフォーマンス、ということで、わくわくしていた。奥さんのキムさんが作曲とヴァイオリン、旦那さんのジョセフさんがフラメンコギターを担当。キムさんは演奏しながら、床を踏み鳴らして踊り、掛け声をかける熱演。音楽も、地元北カリフォルニアの歴史に題材をとった曲など、少し物悲しく情熱的で、とてもよかった。

1時間弱でコンサートが終わる頃には、空はすっかり暗くなっていた(夕焼けが見られなかったのがちょっと残念)。望遠鏡の順番まで、外のボランティア観測家の望遠鏡で、環状星雲、二重星、巨星と伴星、木星とその月などを見せてもらう。天文台の正面からは、サンノゼの夜景がとてもきれいに見えた。もちろん大きな街が近くにあるのは天文台にとってはよくないんだけど、街灯をオレンジ色のもの(単色ならフィルターをかけられる)にするなどして影響を抑えるようにしているとのこと。

望遠鏡の順番が近くなったので、望遠鏡の部屋へ。まず踊り場部分から入り、暗い中に目を慣らしてから床に下りる。今日見せてもらうM13星雲は天頂付近にあるので、床はほんの数10cm上げられているだけ。望遠鏡の覗き口(っていうのかな?)に目を当てると、黒い空に、大小無数の星々。引き伸ばした写真を見慣れてる目には、望遠鏡の口径は思った以上に小さいのだけれど、その中に200万個以上の星が浮かんでいるのだ。2万5千光年の彼方から届く、白い光の粒々。めったに観られないものを観せてもらった。

その後、リック天文台のダイレクターのミラー博士による約1時間の講義「乱暴な宇宙(Violent Universe)」を受講。内容は、自然史上の変化・現在の形は意外にも、突然の爆発的な力の発現の結果であることが多い、というもの。変化は、川の流れが1ミリずつ大地を削って大峡谷を形成するように、穏やかで継続的な力の蓄積によって成ることもあるけれど、地球に隕石が落下して恐竜が絶滅したように、突然の変化によって成ることもある。天文学の分野では、例えば今観測できるガス状星雲が、中世に爆発した超新星(中国史上に記録あり)の名残だったりする、というお話。講義もおもしろかったし、スライドに使われてた写真がとてもきれいだった。

天文台を出たのはもう11時半、街灯のない暗闇の中、なんとかくねくね道を下って高速に出、1時前に無事帰宅。





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最終更新日  2004.07.28 09:34:40
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