【離島防衛】硫黄島の戦いと尖閣諸島の防衛【次は尖閣を守り抜く行動だ!】
2020.12.17 05:00コラム主張 尖閣衝突事件10年 岸信夫防衛相が、尖閣諸島(沖縄県)を奪おうと狙っている中国の不当な行動と主張に対して、同国の魏鳳和国務委員兼国防相に反論し、「力を背景とした一方的な現状変更の試み」だとして強い懸念を伝えた。 日本の立場を明確に表明した点は評価できる。ただし中国共産党政権は力の信奉者で、批判されただけで引き下がる相手ではない。菅義偉政権は尖閣諸島の有人化など一層の防衛策を講じるべきだ。 岸氏は14日、魏氏とのテレビ会議方式の会談で尖閣諸島は日本の領土だと強調し、中国軍や中国公船の活動に自制を求めた。 さらに、11月に来日した王毅国務委員兼外相が茂木敏充外相との共同記者発表で中国公船の尖閣周辺領海への侵入を正当化した問題を取り上げ、「全く受け入れられない」と反論した。茂木氏が直ちに反論しなかった失策を岸氏が補ったかたちだ。 魏氏は「中国が領土主権と海洋権益を守る決意は揺るぎない」と述べ、一切譲歩しなかった。 会談後、岸氏は記者団に対し、尖閣諸島の問題を取り上げたのは「領土・領海・領空を断固として守り抜く防衛相の責任を果たす」ためだと語った。 菅首相は11日にインターネット番組で、尖閣問題について「(中国から)言われたら、その場で(反論を)言う」と述べた。それは当然だが、おかしなことを言われる前に「断固守り抜く」と明確に語ることも欠かせない。 魏氏は岸氏に対し、相違を適切に処理して東シナ海を「平和、協力、友好の海」にすべきだと語った。だが、東シナ海に浮かぶ日本固有の領土である尖閣諸島を奪おうとしている中国の国防相に言われても到底受け入れられない。 中国は尖閣諸島を長く日本領だと認めてきた事実を思い出すべきだ。中国共産党機関紙「人民日報」(昭和28年1月8日付)は琉球諸島の島々に「尖閣諸島」を含めていた。中国が尖閣領有権を言い出したのは46年12月である。国連機関が周辺に海底油田がある可能性を指摘してからだ。 岸氏が魏氏に伝えたように尖閣諸島は日本が実効支配している。菅政権は尖閣の守りを固めるために自衛隊と海上保安庁の増強や、尖閣に上陸しての環境調査、公務員や自衛隊による有人化に踏み切るべきだ。「尖閣衝突事件10年」の記事をもっと読む【広告】野菜作りや園芸に。プロご用達「HB-101」【HB-101】