オアシス　モモ

8日の新聞 を読んでいると、
徳島県板野郡の 長尾さんとおっしゃる ＡＬＳ患者さんが、
足で描いた絵画作品が、栄で展示されてるという記事が目に留まった。

「徳島の人が何故名古屋で？？」と思ったのですが、
15歳の時から、７年間名古屋で働いておられた縁で、個展が実現したそうです。

長尾さんは、１５年前、４２歳の時に、筋萎縮性側策硬化症(ＡＬＳ)という
運動神経が麻痺していく難病にかかって、
今は、顔の筋肉と 足首の関節を少し動かせるだけになって、
ベット上での生活になっておられる方です。

５年前に、ＡＬＳ患者さんの集まりに行かれたのがきっかけになって、
「後々発病する患者のために、何かしたい」と、日本ＡＬＳ協会徳島支部を
設立され、翌年から、足首の関節のわずかな動きで絵を描き始めたそうです。

足首の関節のわずかな動きで、どうやって描くかというと
木の板を 車のアクセルのように 右足首で動かして
マウスの役割をさせ、パソコンで描くそうです。

新聞に書かれてた、この方法を呼んだ時には、どんなふうにするのか、
想像出来ませんでした。
会場へ行って、写真拝見して初めて解りました。

長尾さんのＨＰに　お写真が載っています。
こちらをクリックしてみて下さい。

長尾さんが 初めて描かれたのは、名古屋城だそうです。
その訳を『私を真面目にし、飯を食わし一人前にしてくれた町。
親父の次に手を合わすのが名古屋だ』と、
“足で描いたＡＬＳ患者の画 第一集”に書かれてるそうです。

8日の新聞には、
『若い頃の自分を一人前にしてくれたのが名古屋。
そのころの苦しかった思い出が、今を支えてる』という言葉が載っていました。

名古屋城や熱田神宮や、四国八十八箇所のお寺や、
徳島の風景が描かれてるという記事を見て、
「徳島のどんな風景 描かれてるのかなぁ～！」と思って、
見に行かせて頂いたのですが、
中日ビルのタウンギャラリーの壁に飾られた ６０点の ４サイズの絵を見た時、
本当に感激しました。
知ってる風景が、あるというだけではなく、足であんなに描けるとは・・・と、
本当に驚きました、
絵に添えられてる言葉も　全部拝見しました。

長尾さんのパソコンのマウスは、縦と横にしか動かないので、
顔を描いたりするのは、まず円を描いて 円を潰したり 潰した円の角度を変えてみたり
足でシーソー(木の板)を動かし、センサーを拾うには、
足の位置 膝の位置が大切だそうです。

ベットの上で、足首の関節がわずかに動くだけの、自由が利かない中で、
描かれるのは、本当にすっごいっ労力が要る事だと思います。

名古屋城や熱田神宮や、四国八十八箇所のお寺や、徳島の風景や、
姫路や、松山、大阪のお城や、秋桜やいろいろな花々、阿波踊りの様子、
瀬戸内海の橋や、鳴門大橋・・・様々な絵が飾られています。

その中で、何故か 解りませんが、何点か を描かれてたのが、
一番心に残りました
足で描かれたとは とうてい思えなかった。
すっごく インパクト感じました。

２０日迄、名古屋の栄にある 中日ビルの二階のタウンギャラリーの壁に
飾られています。

もし行ける方は、是非見に行って見て下さい
この展示会を、少しでも多くの人に知っていただきたいと思います。

長尾さんのお孫さんが書かれた作文も添えられてるのですが、
すっごく素敵な作文でした。

長尾さんのいろんな思い。
表には出てないけど、その長尾さんを支えて、
一緒に過ごしておられる奥様の事。
いろんな思いが交差したひと時でした。