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テーマ:徒然日記(23452)
カテゴリ:私の話。
今まで、色々な病院にかかってたくさんの医師に診てもらいましたが 本当に自分の中で印象に残る医師(いい意味で)って少ないな~と改めて思いました。
一つ一つの言動が、すごく傷ついたり何気ない表情が不快に感じたり・・・
医師も人間ですから、みんなに笑顔を振りまいていられるわけではないのはわかりますが
しっかり説明してくれたり、患者さんの事を想ってくれてるのがわかる医師はやはり信頼がおけます。
私が出産する予定の病院はとても大きな総合病院で産婦人科の常勤医師が17名いるところです。
妊娠する前は、フランス料理が出てくる個人病院で産みたいだとか、 全部個室できれいな病院がいいとか夢はありましたが 治療が長くなり、高齢にもなりいろいろなリスクも考えると 何かあったときにすぐに対応できる総合病院がいいと思い決めました。
赤ちゃんに何かあったとき、母体に何かあったときに 個人病院から搬送する病院が見つからなくて・・・という不安は取り除きたかったからです。
しかし、大きな病院も良し悪しで、研修医もいれば、どの医師に当たるかも運です。
妊婦生活14週頃(安定期にはいる前)、ずーっとお腹が張っていて安静にしていたとき 夕方救急外来に駆け込んだ時がありました。
そこで診てくれた医師(女医)が一通り診察をして 「お腹のハリはよくわからない。今は張ってないし。出血もないし・・・。なんなんでしょうね。」
一気に不安になりました。 異常がないから原因が分からないのは当たり前ですが…その時はもう不安で泣きそうでした。
「安静にした方がいいのですか?」と聞くと、 「この時期、安静にしても何かが変わるわけでもないし、だめなときはだめだしね(笑)」
呆れたように言われました。
「じゃあ、様子を見ればいいですね。」というと、
「うーーん。そうだね、やることないし、今は。薬も安定期前だと使えないし。入院して様子を見るという手もあるかもしれないけど…今の状況じゃどうなんだろうね。入院したい?」
「入院した方がいい状況ならしますが・・・」
「うーーーん。どっちでもいいよ」
って感じでした。 不安はさらに募る・・・。というか、煮え切らない態度に自宅で様子を見ることにしました。
その3日後に、定期の妊婦健診があったのでそれまで様子を見ていましたが やっぱり張りが強いし、不安はぬぐえませんでした。
が。その時出会ったのが今の月曜妊婦健診の医師でした。(男性)
「3日前に救急に来たんだね。あれからどう?」
「まだ張ってますが、ひどくなったりはしてないです。でも安静もあまり必要ないと言われたので様子を見ている感じです」
「そうか~。でもね、本当はこの時期はお腹が張る時期じゃないんだよね。 もっと妊娠後期になればお腹も大きくなるし張って来るのが当たり前になるんだけど今はまだ安定期前だし張るのは異常。 その異常はどうして起こるのか、調べた方がいいよね。」
そういって、お腹のエコーと内診もしてくれました。
「今のところ、心臓もしっかり動いているし赤ちゃんも問題なさそう。
胎盤の位置が悪いと出血したりお腹が張ることもあるんだけど、すこし胎盤の位置が低いからそのせいもあるかもしれない。 でもこれは徐々に通常の位置に戻ることがほとんどなので心配いらないよ。
お腹のハリがこれが原因だとすると、すこし安静にした方がいいと思う。
あとは、羊水の量も今のところは問題なし。羊水が濁ってきたりすると、感染を疑ったりそれが原因で赤ちゃんに悪い影響を及ぼすこともあるからその点もみていった方がいいね。 採血をして、感染してないかとか調べてみましょう。
あとは、今飲んでる張り止めのお薬だけど安定期前と安定期過ぎた時に飲むのは内容が違います。 今は、まだ安定期前だからあまり強い薬は使えなくて、もどかしいけど16週過ぎたらウテメリンという強い薬にかえれます。 それは早産や流産を防ぐものなのでその時期までまだ張っていたらすぐに切り替えた方がいいね。
今飲んでるお薬は、弱いけど、あまり効いてないようなので飲む量を増やしましょう。 それで少し様子を見て本当は次の診察は4週間後だけど心配なので2週間後の16週になったらまた状況を聞かせてね。」
なんということ
一気に不安は吹き飛びました(笑)
説明も丁寧ですが、いろいろな面から予測できることをひとつひとつ考えてくれて 「この患者に今できること」を提案してくれる。
3日前の、 「今は何もできないからダメなときはダメになります」 なんて言葉、いったいなんだったんだろうって思うくらい、医師によってこうも違うのか・・・。
すっかりこの先生を信頼してしまい、今はこの医師に診てもらえるのが楽しみです
それからもやはり毎回の診察は丁寧ですごく詳しく診てくれるし エコーの写真も「かわいいいショットを撮りたい」といって一生懸命可愛いアングルを探してくれます(笑)
赤ちゃんの位置も図に書いてくれて、今はこういう向きですよ、体重はこれくらいです としっかり説明してくれます。
が、この先生は妊婦健診は月曜日だけなので月曜祝日が多かった9~10月は 違う医師に診てもらうこともあり・・・他の先生のあっさり診察の時は凹みました
こんな丁寧な診察に当たることの方が珍しいことかもしれませんが やっぱり患者は医師をしっかりみているものです。
この先生がどれだけ患者の事を考えているか どれだけ自分のことを診てくれているか
忙しい日常の中で万人に受けるのは無理ですが、 一つ不安があったらそれに対して説明をしてくれるだけでも患者側は全然違います。
私が総合病院で働いていた時、チーム制なのでもちろん患者さんは私の顔も名前も知っている状況で
「今日担当します〇〇です。今日は5時までの勤務なので何かあったら呼んでくださいね」 と必ず挨拶をするようにしました。
それまでは、正直、慣れもあって「おはようございます~今日担当しますね~」くらいの勢いだったのですが
新しく入院する患者さんには、初めは名前をいってしっかり説明するのに、 なれてきた患者さんにはそのような失礼な態度をとってしまうことに気づいて 自分が情けなくなったんですよね・・・
慣れてるからいいわけなんかないのに。
長い入院生活の患者さんにも、しっかり説明するようになって、
勤務が終わる16時くらいには「もうすぐ勤務交代ですが何か困ったことありますか?」 と声をかけ、
勤務が終わる17時には「今から交代しますので、また明日来ますね~」と帰るようにしました。
こんな小さなことが、こんな一言が、劇的に患者さんと私の関係を縮めてくれました。
たった一言のあいさつや声掛けなのに、 「もう~名前なんてわかってるよ~(笑)」といいながらも、
他のチームの患者さんに 「うちの担当の看護師さんはちゃんとあいさつしてくれるんだぞー」 と笑顔で話しているのをよくみるようになり、 それを聞いた自分の担当じゃない患者さんにも名前を憶えてもらって 「いいなーモコさんに担当してもらいたいな~うちの今日の担当は誰なのかわからんわ。」
といってもらえることも多くなって。
明らかに患者さんとの関係が良くなったように思います。
どんなに簡単であたりまえのことでも、丁寧に説明したり相手を思いやって接すれば 必ず信頼関係は生まれるんだなと思いました。
今の医師に出会えたのも本当に偶然でしたが、あと妊婦健診は数回・・・ 診察を楽しみにしてお産に臨みたいと思います
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