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テーマ:80年代 アイドル 青春(9)
カテゴリ:妻が語るC-C-B
放送が始まる。会場に流れる客入れラストは「恋文」。
暗転して、ベースの前奏から始まる曲。 知らない曲だけど、彼はベーシストだったと改めて思い出す。舞台にはトルソーに着せられたヒデキのシャツ、愛用のベース。ステージの中央のスクリーンにヒデキの動画が流れ、スピーカーからは彼のベースとボーカル。それに合わせてギタリストとドラマーが演奏する。データのヒデキとのセッションなのだ。 20年ぶりぐらいに聞いた彼の歌声は、ずっと歌ってきた人の声だった。私が知らなかっただけで、ずっと音楽やってたんだ。3ピースのバンドは3曲を演奏して退場。画面は中継から離れ、「これから過去のライブ映像をお送りします」との字幕。 ほどなく始まったのは2014年のAJ によるC 曲の映像。太いベースの音で始まったその曲はヒデキが歌い始めたら、すぐに自分の知っている曲だとわかった。ニコ生なので「これなんていう曲?」「こんなカッコイイ曲あったんだ」などのコメントが次々に挙がる。 そうだよC はカッコイイんだよ!知ってるよこの曲! AJ での映像のあとは2015年の笠くんもいる4人の演奏の映像。引きの固定カメラからの記録ではあるが、年を重ねた彼らによって演奏されるC 曲は懐かしくそしてカッコよかった。 1曲進むごとに、歌のタイトルも、歌詞も、細かい楽器の音も、全部、全部思い出す。 全部知ってる!全部! そしてその感覚をニコ生のコメントで、全国の恐らく同世代が共有している。 自分はコメントしなかったが、たくさんの人がそこでやりとりをしながら見ている。それは25年前には想像もつかなかった思いの共有のしかただった。C 曲への記憶の扉が開いていく。 再び会場の中継へ。 今度はステージ上に米川くんがいる。ドラマーはさっきと違う方。でも、大きい太鼓にC のロゴとメガネのマークが描かれたドラムセットは、ここに座るべき人がこれから登場することを予想させるのに十分だった。ヒデキと米川くんの掛け合いボーカルの曲が2曲。スクリーンのヒデキとアイコンタクトしながら音を合わせ、観客のノリをあおり、カッコイイ米川くん。当時よりもカッコイイかも。 じゃこのタイミングで、と後ろのホーン隊から前に出てきてメンバー紹介しはじめたのが松木さん。初めて見た。そこで今日出演する全員の名前がようやくわかる。笠くんもステージに出てくる。そしてセッティングの時間を経て次の曲。 笠くんのドラムではじまったのは「B・I・N・G・O」。C らしいノリノリの1曲め。画面のヒデキと息ぴったりの演奏、掛け合いボーカル、そしてコーラス。当時の笠くんには歌の不安定さがあっていつもハラハラさせられていたが、歌は当時以上に声も出ているし、ドラムも安定していてカッコイイ。そして当時と同じくカワイイ。 ヒデキの曲「東京‥ナイトフェイス」では間奏のベースソロをクローズアップして泣かせる。 そうなのだ。 中継は 「スクリーンを含むステージ全体」 「ステージ上の演奏者」 「スクリーンのヒデキ+ワイプの演奏者」 「スクリーンヒデキ」を切り替えながら放送しているのだ。 「スクリーンヒデキ」はスクリーンの中の米川くんと楽しそうに並んで演奏していて、今一緒にいるようにしか見えないのだ。でも切り替わると画面を見ながら合わせる米川くんが一人。これは切ない。絶妙のスイッチングに「ヒデキはここにいるんじゃないか」「いるよ!絶対いる!」というコメントが相次ぐ。 見せ場もタイミングもバッチリの放送に愛を感じる。 3曲目のイントロ「さーみなさんこの曲は覚えてますか~?知ってたら一緒にうたっちゃってくださ~い!いいですか~!」と画面から客席に呼びかけるヒデキ。イントロでわかるよ、知ってるにきまってるじゃん! ここでようやくシングル曲「原色したいね」が出てくる。 ヒデキは相変わらずデカイ声で、どっちが主旋律でどっちがコーラスかわかんないよ。もうこの辺りからはまったく目が離せなくなる。(つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年03月07日 16時51分50秒
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