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3.11がもたらした
言葉の重みを考える 瓦礫の中から言葉を この人の本を読むと「なんて言葉に鋭敏で、時代を敏感に察知する人なんだろう」 といつも思います。 昨年、大震災が降りかかった石巻出身の筆者にとって、かつては離れることが当然と考えて いた故郷とは、これまでは格別に意識する対象ではなかったようです。 しかし、跡形もなく破壊された映像を見たとき、まさに自分を形成してきたもの、 内面、記憶、そうしたものが根こそぎもっていかれたと茫然自失し、日々痛みの大きさを 思い知らされます。 そうした内面の崩壊とは裏腹に、メディアで流れる合言葉のような上滑りの言葉、 ACジャパンのCMで呪文のように繰り返された「あいさつの魔法」「こだまでしょうか」。 違和感を感じたのは筆者だけではなく、サブリミナルな意識統制があったと見る向きは 少なくありません。 けれども、一方で詩集を買い求めた人やYouTubeで再生した人も多くいて、戦時中に国民が 自主的に抑制し、内部統制が起こったのによく似ていると指摘しています。 失われたものの大きさに比して、あまりに軽い言葉が跋扈している。 のっぺりとした、とってつけたような「やさしさ」だけが蔓延していて、表現の貧弱さに ぞっとすると筆者はいいます。 あまりの空しさに襲われると、人は表現すべき言葉を見出せないのではないでしょうか。 でもせめて、生きていくからには、言うべき言葉は見あたらなくとも、感じ取ろうとする 意識は保っていなければなりません。 もう何もありえないことはないのだとしたら、3.11で証明されたことは何だったのか、 私たちが失ったものは何だったのか、また失われていないものは何なのか。 これ以上のことが起こるかもしれないという畏れとともに。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/05/02 02:35:06 PM
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