ステージに上がる前に、

「Over The Rainbowはイントロじゃなく4小節ほどバースを弾いていただけますか？」と言われる、わけが解らず

「バースは44番ですが、、」

とボケをかまそうと思ったが、その前に私の怪訝な顔色を察してくれたのだろう、

「レイ・チャールズのGeorgiaの主旋律の前にチョコっと入るメロディーです。」

それなら解る、解るが今頃言われても ヒジョ～に困る、（大汗・・・。）    折衷案ではないが、

「C♯dimまで適当に降りていきますから、その後で歌に入ってもらえますか？（滝汗・・・。）」

「わかりました、歌う前にMOONDOGさんの方を見ますからベリー・スローでお願いします。」

「走り高跳びの跳び方ですか？」 そらベリーロールやがな、、、

とボケをかまそうと思ったが、そんな余裕は無い、彼女は微笑み

「それでは、」と言いながらステージに上がってゆく、

Somewhere Over The Rainbow.

Georgia On My Mind ～ Moon River（medley）

Georgia  ～ Moon River がメドレーになっているのは、彼女の悪戯からだ。Georgiaの中でソロをとって欲しいといわれていたので、それなりの心積もりはしていた、ソロをとって「さぁ、Bメロに入るでェ～！」と言うところで、

「もう一度ギターソロをお願いしましょう！ギター MOONDOGさぁ～ん！！」

と言いながら私の方を向いて微笑む、、 小さいときはきっとイジメッコだったと思う。

Oh My God！と叫びたいところだが、彼女が煽ったせいか会場から万雷の拍手が沸く、哀しいかな人から

”お祭りMOONDOG”

”でたがりMOONDOG”と呼ばれる性が目覚めた、恥ずかしがりながら何でもやってしまうという悲しい性である。

Bメロに入るコード進行を無理矢理Gに戻し、もう一度Aメロから弾いてやろうと思ったが、同じKeyだったので、MOONDOGに掛けた洒落のつもりで Moon River を弾いたのだが、彼女は困惑の色も見せずに4小節目辺りから歌いだす、まさに

スキがあったら掛かってこんかい！状態である、軽くいなされてしまった...。

中頃にそれと解ると幹部＆高年齢社員席と思わしきテーブルのあちこちから

「お～、ムーン・リバーや、、 エエねェ、、」

と言う声が聞こえてきた、1コーラスのつもりが2コーラス弾き これまた強引にGeorgia のBメロに繋げた...。

アンコールを頂き

Route 66 をやって 汗だくの20分は終わった....。

                                                                                              続く