おじいちゃん
いったい何歳の頃の記憶だろう‥私は母方のおじいちゃんの自転車の荷台に乗せらて、色々な場所に連れて行かれた。その大きな家は、千本浜公園の松並木の中にあった。その大きな家の前には大きな木の扉があって、おじいちゃんは私を荷台に乗せたままその扉の中に入っていった‥一体どのくらいの時間が過ぎたのだろう‥待っても待っても、おじいちゃんは一向に出てこない。私は待ちきれなかった‥その時だ!!スタンドが外れて自転車が倒れた。当然、荷台に乗っていた私は荷台から放り出された。泣き叫ぶ私‥おじいちゃんが急いで扉から出て来た。慌てたおじいちゃんが私を宥める‥その時何故か、私は柿を手に握っていた。荷台から放り出されて痛かった‥と、言うより‥その柿が潰れてしまったことがとても悲しかった。大好きなおじいちゃんから貰った柿だった。今、私は、そのおじいちゃんと同じくらいの年齢になってしまった。幼い頃の、遠い遠い昔の話‥ 山の音楽家 Web Site 【ブログランキング参加中】