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© サンケイスポーツ 提供 女王の証しとなる冠を頭に、入賞者と記念写真に収まる新（手前中央）。まさに新（ニュー）ヒロインの誕生だ！（撮影・戸加里真司）

　ＴＯＭＡＳ　ＣＵＰ第３３回全日本サンスポ女子アマゴルフ選手権最終日（２日、静岡・静岡カントリー浜岡コース＆ホテル小笠コース＝６３９６ヤード、パー７２）全国区の大会で初優勝よ♪　首位に１打差の２位から出た新真菜弥（あたらし・まなみ、１７）＝大阪桐蔭高３年＝が２バーディー、２ボギーのイーブンパー７２で回り、通算１アンダーで逆転優勝を果たした。野球部やラグビー部など強豪の部活と同じ“生駒山トレ”で培った強靭な下半身を武器に参加１０７人中、ただ一人の通算アンダーパーフィニッシュ。来年の「フジサンケイレディスクラシック」の本戦出場権を獲得した。夢だったプロツアーに初参戦する。
　頬を真っ赤に染めた。高３の新（あたらし）は表彰式で優勝者の証しであるピンクのジャケットを贈られると、思わずニコッ。全国大会で自身初の栄冠に、はにかんだ。
　「うれしいです。大きな大会で最終組は初めて。緊張はしたけど、一打一打集中してスコアだけを意識しました。自信がつきました！！」
　首位に１打差の２位からバーディー発進。その後はコース独特の強風やグリーンの速さに苦戦しながら「パットでしのぐゴルフだった」。それでも１８番（パー４）、残り１２０ヤードの第２打は９Ｉでピン１メートルにオン。バーディー締めで混戦に決着をつけた。参加１０７人でただ一人のアンダーパー。「負けたくなかった」と高３の意地を見せた。
　持ち味は平均飛距離２４０ヤードのドライバーショット。１メートル６９の長身を生かし「クラブを高く上げて、下半身を使って、ボールにすべての力を伝える」ことを追い続ける。
　「練習環境が充実していた。先輩方がかっこよかった」と神戸市立伊川谷中卒業後、大阪桐蔭高に入学した。ゴルフ部出身者には男子ツアー通算１勝の宮里聖志（３９）と同３勝の弟、優作（３６）らがいる。女子は８月の全国選手権団体戦１０位など強豪校として名をはせ、新は部活を引退する９月まで副主将を務めた。午前４時の起床から授業を挟んで午後７時半まで「みんなで切磋琢磨（せっさたくま）しながらやった」と、練習に打ち込んだ。
　同校の近くには標高６４２メートルの生駒山がある。「“山ラン”練習があります。（全国強豪の）野球部やラグビー部、サッカー部も走っています」。山腹にある練習場まで約２０分間ダッシュ、またダッシュ。卒業生でプロ野球で活躍する藤浪晋太郎投手（２２）＝阪神＝や、森友哉捕手（２１）＝西武＝らも繰り返したとされる伝統の練習メニューだ。さらに１００球連続打ちやスクワットなどを３年間続け、体重は４キロ増の６０キロに。「下半身が鍛えられた」と胸を張った。
　「プロの試合で名前を残せるように。この優勝を生かして、今後につなげていきたい」
　来年、プロテストを受験する予定の１７歳。その前に「フジサンケイレディスクラシック」の本戦出場権を獲得した。憧れの笠りつ子らプロの技を「テレビで見たことがあります。楽しみです」と目を輝かせる。
　真菜弥（まなみ）という名前は「立派で、まっすぐに育ってほしい」との願いを込めて、邪馬台国の卑弥呼（ひみこ）から「弥」の一文字をとってつけられた。その名のとおり“女王”となった新の夢が大きく広がった。　（石井文敏）
小池泰輔・競技委員長「混戦の展開だった。グリーンが思ったよりも速く、順応することが難しかった。そんな中でも新はパットでしのぐことができていた。体つきもしっかりしているので、今後が楽しみ」
★女子寮では茶道も
　新は大阪桐蔭高から自転車で約１５分、ＪＲ住道駅近くにある同高ゴルフ部女子寮で生活している。洗濯や掃除などは日課で、月に１回程度は寮内で茶道を習う。「技術だけでなく、礼儀なども大切にします」と精神面の強化に役立てている。大会後には「これから寮に帰ります。お世話になりました」と深々と一礼。３日の文化祭に出席するため、急いで大阪に戻った。出店する焼きそば店は大繁盛間違いなし！？
全日本サンスポ女子アマゴルフ選手権
　女子アマチュアゴルフの発展を目的に１９８４年に創設され、今年で３３回目。東西の予選通過者と、シード選手を加えた１０９人が出場。優勝者には翌年の日本女子プロツアー「フジサンケイレディスクラシック」の出場権、３位タイまでは同大会のマンデートーナメント（主催者推薦選考会）出場権が与えられる。歴代覇者には福嶋晃子、横峯さくら、森田理香子らが名を連ねる。
新　真菜弥（あたらし・まなみ）
　１９９９（平成１１）年１月２９日生まれ、１７歳。神戸市出身。小５からゴルフを始める。２０１５年６月の「関西高等学校選手権」（個人の部）１５位。目標とする選手は０３年大会覇者の笠りつ子。好きな歌手は星野源、食べ物はフルーツ全般、芸能人は俳優・竹内涼真。足のサイズは２６・５センチ。家族は父・宣男さん、母・康子さん、姉・彩乃さん。１メートル６９、６０キロ。
-サンケイスポーツ 11/3　5 時間前　より一部抜粋-

女子のゴルフ界は人材豊富ですね
新　真菜弥（あたらし・まなみ）さん
（新真菜弥このように活字になりますと、読み方に迷います）