カテゴリ:アルコール
あなたは刑務所よりひどい酒場で酔えるアルか?(その1)昨夜、友人と呑みに行った酒場は凄かったアル。何が凄いって、全く客を客として扱わない店だったアル。魚屋が経営しているとのことで、魚類が安くて美味いと評判らしいアル。 大阪人はすぐ、「ダンハン、安うて、美味い店が有りマンガナ」などと、常識で考えればあり得ないことを口走るアル。大阪で本当に安くて美味い店など一度もお目に掛かった事が無かったアル。 安いけど不味い店は腐る程有ったアル。大阪人て舌が悪いんとチャウ?それとも、ロクなもんを喰っていないから、何を喰っても美味く思うんとチャウか? 「美味ければ高くて当たり前」が自由主義経済の論理アル。「安くて美味い店」というのは、何処かに論理矛盾が有るアル。何か怪しいアル。 案の定、まず店に入る前から凄いのこと。オンボロ・ビルの1~3階を使っているアルが、珍さん達が目指したのは2階の店アル。 中は満席で既に7人が並んでいたアル。サラリーマンの2人連れが2組、ネーチャン2人とオッサン1人の3人組、その後に我々だったのこと。 その店に20年通っているという友人は、先に踊り場に居た7人の脇をすり抜けて、3階に向かう階段を1歩上がった所に立ったアル。普通は階下に向かって並ぶのが常識だと思うアル。 すると、ネーチャンの1人が、「エ~ッ!」と大きな声を出したのこと。文章では表現しにくいアルが、ネーチャンは我々に割り込まれたと思って、抗議の叫び声を上げたアル。 友人はすかさず、「この店は、後から来た人間は、3階の方に上がって並ぶことになっているんだ」と一言。すると、他のサラリーマン4人も、「「そうだ、そうだ」とうなずく。 これで、先制パンチがしっかり効いたのこと。ネーチャンは悲しそうな顔で、「そうだったんですか」と、以後は静かになったアル。 珍さんのような、戦後焼け跡・闇市育ちの人間にとって、こんな、安酒場に若いなーんも苦労したことが無いパッパラパーのネーチャンが並ぶのは違和感が有るアル。 「 オジサン達のオアシスをクソガキ、特になんも苦労しないで、男性社会の美味しいとこ取りのネーチャン達に邪魔して欲しくない。男女平等クソ喰らえ」の心境アルな。 珍さん達の後から来た常連人たちは、黙って我々の後ろ、つまり3階に近い階段に回り込んだアル。 ここで、友人が「、この店って、2人はすぐに入れるんだが、3人分の席が空くのは滅多に無いんだよね」と追い打ちをかける。1~4番のサラリーマン達も「そうだ、そうだ」と相鎚(あいづち)を打ってくれたアル。男同士、サラリーマン同士の連帯感が生まれた感激の歴史的一瞬アル。(大袈裟な・・・と言うなかれ) これで勝負は決まったのこと。3人連れは、「待っても無駄そうね」と帰ったアル。 珍さんと友人は、「作戦成功!」と勝利宣言。これで、今までは8、9番目だった我々は、5、6番目に目出度く3階級特進したアル。 もう、後はサラリーマンだけアル。お互いに「早く入れるといいね」とエールの交換。 やっとオジサンだけになれたね 1番、2番の客は時々、引き戸になっているガラス戸を開けては、「まだ空きそうもないな」などと待ち遠しそうのこと。 友人と、「こういう場合、中で呑んでいる人間は、外の人間に意地悪をしたいから、中々出ないんだよな。それでも何人かが出てしまえば、粘る意味が無くなるから、ドドトッと帰る気になるんだろう」などと話していたアルが、逆に珍さんが中に居たら、そんな心境になるに違いないのこと。 そして、2人連れが一組出てきたアル。その1人は大声で、「二度とこんな店には来ねえ!」と叫んでいたアル。珍さん、何となく恐ろしくなってきたアル。 それでも、1、2番のサラリーマンは、嬉しそうに「お先に!」と中に消えていったアル。我々は、「ごゆっくり」と喜んで送り出したアル。 すぐに3、4番の客も中に消えたアル。「次は我々だ」と、イヤが上にも期待と不安で胸の鼓動が高まり、我が小さな心臓は心房細動を起こし始め、息は荒くなり、気絶寸前アルよ。「もう、中に入れなくてもいい。ここで死んでも本望」の心境にまで達したアル。 ここで中から、「5番と6番のモノども、はいれ~~~ッ」と大きな声が聞こえたアル。 ヒャ~~~ッ!ついに珍さん達の順番が来てしまたのこと!珍さんは胸の を確認してから、大きな声で、「6番、入らせて頂きま~~~す!アリガタヤ、アリガタヤ。これも偉大なる将軍様のお陰です」と言いながら、両手で合掌しつつ、入場したアル。 (その2)に続くお気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月05日 07時53分41秒
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