カテゴリ:仕事
仕事場では毎日、いろんな人から電話がある。
もちろん、そういう電話があって頼みごとがあってうちの仕事は成り立っているし、それで給料もらってることはよくわかっているんだけど、こっちも人間だから腹が立つ時だってアリマス。 お客さんの頼みごとはいろいろで、ドコソコのレストランに行きたいので予約しておいて下さい、とか、具合が悪くなったので日本人の先生がいる病院を探して下さいとか、内容は千差万別。 モノによって、まあとりあえず今日中に手配しておけば済むやつもあれば、あと15分以内で結果を出して回答しなければならない急ぎのやつもある。 お客さんがいる地区によってはフリーダイヤルもあるし、そういう地区のお客さんにはとりあえず「○分(または○時間)以内に電話して結果をお知らせしますが、万一それ以上待っても連絡がなければ再度そちらからもご連絡してみて下さいね」と頼む。 フリーダイヤルのない地区からのお客さんには余分な負担をかけないように、お客さんから聞いているホテルなんかの電話番号に、ともかくその人と話せるまで何回もかけたりFAXを送ったりして結果を知らせるようにしている。 そんな中で、近頃、こういうヤツが多いという事例を一発。 いや、もちろん全員に対してそう思っているわけではないのだが、わけのわからない人が増えた。 この2月あたりは卒業旅行のシーズンだからなのか、1980年代生まれのお客の電話がてんこ盛りで、そのうちの一つ。 日本のクライアントからうちにFAXがきた。 「オーストリアのウィーンにご滞在中の○×△子様の日本のご家族より電話があり、昨日から△子様は39度の熱があり、下痢と吐き気が止まらないので、今夜21時以降にホテルの部屋に往診をお願いしたいとのことです。」 そのFAXを見ると、携帯電話の電話番号だけが書いてあってホテル名は書かれていない。 往診を手配するなら、当然ホテル名が必要になってくるし、実際に今はどんな様子なのかも確認しておいたほうがいい。 FAXに書かれていた携帯電話は番号からすると日本から持って来ているものらしい。 ともかく電話してみる。 「もしもし、○×様でしょうか?日本のご家族から、ご体調が悪いとうかがいましたが…」 「(イラついて)すみませんけど、今、オプショナルツアーで食事中なんで後にして下さい。」 **以下、赤字は心の叫び。** …熱が39度もあって具合悪いんちゃうんかい?オプショナルツアーには行くんかい? …20歳を過ぎたエエ大人が日本の親にいちいち電話して「アタシ、具合悪いから往診の手配させといてぇ」って電話するの? で、親は「おお、そりゃ大変だ」とか言って「うちの娘が…」って、日本の中を一大事が回りまわってうちにきたってこと? それから2時間くらいして(いやだけど)また電話する。 「先ほどは失礼致しました。今夜、ホテルに往診を希望されているとうかがったのですが、今は大丈夫なんでしょうか?お待ちになれないほどひどいようなら救急車も手配できますが(ちょっとイヤミ)」 「救急車なんていらないですよ。でも、夜に往診に来てもらわないと昼間は観光しているから困るんですっ」 …アンタ、ソレめっちゃ元気やん。 「かしこまりました。それではホテルはどちらでしょうか?」 「☆□ホテルの213号室」 「ハイ、それではこれから往診の手配をしまして、結果をまたこちらの携帯電話にご連絡しますので」 「あのね、そんなに電話されたら困るんですっ。日本の携帯電話だから受信にもお金がかかるんですけど、それはオタクが払ってくれるんですか?」 「(誰が払うか、バカヤローと口から出そうになりつつ)それは失礼致しました。その地域にはフリーダイヤルがございませんし、この番号をご家族からうかがったのでおかけしたんですが」 「ともかくね、21時以降に往診の手配さえできていればいいんですっ」 ガチャッ…プープー… …で、アンタはいったい、そのごたいそうな携帯電話をなんのために日本から持って行ってるの? 「あ、ワタシー、△子!今ねぇ、どっからかけてるとオモウー?ウィーンの大観覧車からよぉ」みたいな電話を日本のアホ友達にするため? 自分が具合悪くて(もともと元気なんだろうけど)往診の手配なんかしてもらおうという時に、それをしてくれる相手先からの必要な電話もしたらあかんわけ? 私は別に「人にモノを頼むなら、下から出て頼め」と言っているわけではない。 普通に殊勝にしていればいいんじゃないかとは思う。 で、こういうヤツに限って、後で手配したお医者さんと話すと「あんな症状で往診を頼んでくるキミたちの気がしれない」とこっちが怒られて、2回目のガチャッ、プープーを経験することになるのだ。 普通に言葉のやり取りができるお客さんと話そうものなら「うわっ、今のお客さん、めっちゃふつう。」とその日のハイライトとして一日語り草になってしまうほどだ。 こういう人たちとやり取りしていると、自分がお客になった時にイヤな客になりたくないものだとつくづく思い、ひたすらナイスな客になろうとしてしまうのは一種の職業病かもしれない。 しかし、そう思って下手に出ているこちらの真意を汲み取れずに相手が舐めきった態度で出てきたら、最後は首根っこつかまえてとっちめてやる~~~。 まあ、そんな毎日を送っとります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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