カテゴリ:雑感
パーティは5時半頃からぼちぼち始めると聞いていたのだが、間の悪いことに私はいちばん遅いシフトのため、7時までは仕事だ。
一緒に行く予定のゆみさんは5時半上がりだったが、もしも一人で先に言ってデイヴと過ごす時間ばっかり長いと困るというので、彼女は一旦帰ってから私の仕事が終わる頃に会社まで来て二人で一緒に行くことになった。 ゆみさんは7時5分前くらいに家から会社へ歩く道すがら、私の携帯に電話した(はずだった)。 「あー、お疲れ様でーす」 「あー、ゆみさん、久しぶり~! 今どこー?」 「そろそろ会社に着きますよ、大丈夫ですか(仕事のほうは終われそうかということ)?」 「うん、私たちも今来たとこでさー」 ゆみさん、こうして1分くらい話していて気づいた・・・ 「あれ?も、も、もしかして、ひろみさんですかー?」 「え、誰だと思ったの?」 「きゃー、ちゃとさんだと思ってしゃべってました!(私とひろみさんはぜんぜん声が違う)」 ゆみさんは「これから行きますコール」を私にするはずが、番号を間違えてひろみさんにかけていた。 話が合うような合わないようなで「ちゃとさん、また悪ふざけー」と思ってしばらく話していたらしい。 すでにテンションの高いゆみさんは会社に来るなり「ちゃとさんとしゃべってると思ったらひろみさんでしたー」と自爆していた。 ゆみさんは電車に乗っても「すっごく久しぶりー、電車も久しぶりー、ああ~ロンドン方面に向かってるぅ」とウルサい。 「ちゃとさん、前から思ってたんですけど、ちゃとさんってネコに似てますよねー。んで時々ウサギにも似てるしー。あ、それからこの間発見したんですが、ひみつのアッコちゃんにも似てますよねー」 ・・・飲む前からテンション上がっている人と一緒に行動すると不安だ。(笑) ひろみさんたちの旧同僚チームも忙しかったようで、当初の開始の5時半に現場に着いていたのはデイヴとゲオルグくんだけだった。(爆) なかなかひろみさんチームが来ないので、すでに出来上がったデイヴはひろみさんたちを呼びに会社に戻ると、挙動不審で玄関のセキュリティのにいちゃんに止められたらしいが、セキュリティから連絡を受けたひろみさんが「ああ、その人は害はないから」と人物確認をしてやったのでデイヴは(自分の会社なのに)やっとひろみさんたちのフロアへ上がって行くことができたそうだ。 ちょうど私とゆみさんが駅に着いて、今度は私がひろみさんに電話したら、彼女たちもやっと現場に到着したらしい。 昨日は30度近くまで気温が上がって、パブもばーんと開放されていて、イギリス人たちがパブの庭で談笑しているのが見える。 我らの仲間はちょうどその開放されたテラスの内側にいるのが見えた。 うわー、みんな元気そうだ。(ま、時々駅で出会うからみんな元気なのはわかっていたが) この間、後光がさしていたさくらさんは相変わらずニコニコだ。 「実はね、彼からプロポーズされました」と言う。えらい速い進展ではないか。 「でもね、まあこのままでもいいかなと思って」と落ち着いたさくらさん。 一つには、彼女は結婚というシステムに懲りたのかも知れない。 それでも、彼女には、頼り頼られる人がとうとうできたということが何よりで、彼女は控えめな中にもどしっとした余裕が出てきている。 私もこの年でプロポーズされてみたい。(爆) かたや、ちょっと複雑な話も一つ。 去年スーパーバイザーに昇進したえりこちゃんなのだが、彼女はとうとう離婚手続きにはいっているということらしい。 彼女が去年昇進したかどうかという時にタイミング悪く、某国出身の彼女のご主人が個人的な都合でどうしても無期限で国に帰らないといけなくなったことは知っていたが、彼女は悩んだあげく、新天地へは着いていかず、しばらくは昇進したことで仕事に専念することにして別居の道を選んだ。 決して不仲の結果の別居ではなかったので、彼女は本当につらかったはずだが、結局は今後の見通しのつかない人生に区切りを打とうとしたのだろう。 すでにえりこちゃんには新しい彼氏ができ、ご主人とは離婚を決めたということをこっそりひろみさんから聞いた。 そしてデイヴ。 私の顔を見るなり近づいてきて、ハグだハグ。 もう慣れた。こっちはボランティアで肩を貸してやる。(爆) 「どうしてんだ、ちゃと?まあオマエのことだ。そっちの会社にだっていっぱい問題はあるだろうし、オマエは全部わかってやってきたんだから、ここにいた時と同じように『闘いの日々』をやってるんだろ?見なくてもわかってるんだ」 当たっている。 デイヴは今はチームのない部署で孤軍奮闘しているが、それなりに仕事自体にはやりがいがあるようで(本人はそう見せている)大変だがおもしろいらしい。 寂しいから旧チームを毎日見に行っているとは自分では絶対に言わない。 「ところで、弟はどうだ?よくなったか?オレはな、この間ちゃとの弟は今どうしてるんだろうってふっと思い出したから、今度会ったら聞かなきゃと思ってたんだぜ」 こういうところは彼は彼なりに人間的ではあると思う。 去年はクマイチの両親がほぼ同時になくなるわ、弟は脳血管の手術で死線を超えるわ、そして仕事がなくなりかけるわで大変な一年だったことで、デイヴは私にひどく同情的だった。 私としてはその気持ちをありがたいとも思ったし、彼にもできる協力はしてやらなければという気持ちでやってきたが、それがいい方向に作用して彼と私の関係は安定したものにはなった。 みんなが「デイヴ?うへぇ~」と思うほどにはイヤだとは思わないのは、彼には私に自分の弱さを見せてきたし、それをみんなは知らなかったという部分もある。 ただ、あの時のゴールデンチームをについて、自分の人生の中でもおもしろかった時代だったと後から感じるようになったのは間違いなく、だからこそ今は、残っている旧チームのみんなに何くれとなく声をかけ、みんなも少しは彼を受け入れるようになったのだと思う。 デイヴは翌朝も早くから用があるということで、一足先にパブを出た。 「再来月はバーベキューだからな、また日が決まったら連絡する」と言っていた。(笑) 最後までそこに残ったのは、ひろみさんとえりこちゃんとゆみさんと私。 ひろみさんは「ちゃとさん、こうなったらさ、やっぱりライバル会社同士とかそういうんじゃなくて、そっちとこっちとで絶対に合体すべきだよね。それが最強のチームだってことは当然なんだから私たちで独立しようよ」と言う。 うん、私もそう思う。 今は2つの場所に分かれてしまったけれども、旧チームが新体制でやっている専門性と、今の私のチームが新しく極めている専門性とを合わせると大きな武器になるのは間違いない。 ただ、先立つものがないからそれができないだけだ。 人生のど真ん中で、そう思える人たちに会えたのは私にとって幸運なことだったと思う。 これからのことはわからない。 自分でこうしようと思う以上に、何かもっと大きな力がなんらかのきっかけで起こり始めることもある。 そしてパーティは11時過ぎてお開きとなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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