カテゴリ:イギリス
実は昨日は本当は書きたくて書きたくてたまらないネタがあった。
ああ、書きたい・・・しかし、これをはっきり書いてしまうと在英日本人としてどのような被害を蒙ってしまうかわからない・・・ 2ヶ月ほど前に(注.いつもならリンクを貼っちゃうのですが、コワくてできません。どうしてもという方は過去日記をお探し下さい。すみません)書いた、ある人の正体をとうとう見つけてしまったのだ。 その人・・・まあ、ここでは便宜上Aさんと呼ぼう・・・Aさんの話は同僚のゆみさんから聞いただけで、実際には会ったことがないが、いつかどこかで会うかも知れないのである。 ゆみさんの話では奇妙キテレツとも思われる風貌の人なので、会ったらきっと「あれがAさんだ」と、教えてもらわなくてもわかりそうな人なのだが、その話をゆみさんとしていた時にはみつこさんが休暇で、みつこさんにもウラを取らなければと思いつつ、2ヶ月近く忘れていた。 それを昨日、はたと思い出し、みつこさんに聞いてみた。 「みつこさん、こういう人、知ってます?ほら、こんな感じの人で・・・」と言うが速いかみつこさんは「知ってるわよーっ!ちゃとさん、会ったの?」と聞く。 「いや、会ってはいないんですよ。ゆみさんから話を聞いただけで、実際には私はまだ会ってないんですけど、ゆみさんが『みつこさんもその人知ってるよ』って言ってたから、一度聞こうと思ってたのにずーっと忘れてたんです」と答えると、みつこさんは「1ヶ月前も電車の中で会ったのよ。空いてる席に進もうと思ったら白い足袋が見えたから、やばいっと思ってそのへんにある席に座っちゃったのよ。私は何回か会ったことあるし、また声かけられたらイヤだから」と言う。 みつこさんの話から、Aさんの住んでいる地区が特定された。 以前、みつこさんはAさんの参加するイベントにご主人のジョージと一緒に出たことがあるらしい。 Aさんは通訳としてそのイベントに出ていたらしいのだが、なんでもそのイベントの主役の人は芸術家で、集まる人々を前に終始押し黙って実演を見せていただけで、実際に通訳しなければいけないような言葉をひとことも発しないうちに終わってしまったということだ。 そのイベントの後で、元来人間好きのジョージがAさんに興味を持って話しかけたところ、Aさんが「ここに来る時はタクシーで来たけど、帰りは足がない」と言ったことから、ジョージが「どのへんですか?」と聞くと「すぐ近くです」とAさん。 お人よしのジョージは、みつこさんと帰る道すがらAさんを車に乗せてあげたのだが、Aさんは車の中で「次はあそこを曲がって」「この道をしばらく行って」と指図し続け、気がついたら、常識では「すぐ近く」とは言えない距離まで来てしまって驚いたのだと言う。 ジョージは、いったいどこまで行くんだろうと思っていると、Aさんはやおら岡の上に佇む豪邸を指し「あれが私の家です」と言ったそうだ。 ええーっ?ここまで来ておいてまだあそこまで登るの?という気持ちと共に、その岡の上の家がえらい豪邸だったことでジョージはダブルで驚いたそうだが、意外なことにAさんは「ここでいいです」と言って、そこで降りてすたすたと裾を翻して消えていったという。 そう言えば、ゆみさんとゆみさんのご主人のマイクもAさんの主催するイベントに参加した時、労いの意味を込めてマイクがビールをおごったら「ありがとう」も言わずにいけしゃあしゃあと何杯か飲んだと聞いていた。 みつこさんは「とにかくねぇ、ヘンな人なのよー。えーっと・・・でも、名前はすぐに思い出せないなぁ・・・なんて言ったっけ、アノ人・・・会ったらわかるけど名前とかは思い出せないわ」と言う。 みつこさんの話から、Aさんにつながるのではないかと思うキーワードを3つ選び、ダメもとでYahoo UKで検索してみた。 ・・・これちゃうか? 私は会ったこともないのに、絶対にこの人に間違いない、と思う人がひっかかってきたのだ。 みつこさんにその画面を見せ「この人じゃないですか?」と聞くと、みつこさんは「きゃーっ、ちゃとさん、それよそれ~~~」と言って、泡を吹きそうになって食い入るように画面を見つめている。 そこのページはAさんが自分で英語で書いているようで「私ってこういう人なんです」というのを思い切り披瀝しているのだが、読めば読むほど怪しさ満載なのだ。 よく見てみると、英語のページの他に日本語もあることに気づいたのだが、英語と日本語のページは同じではなく、日本語のほうはかなり内容が端折ってある。 英語のほうを読んでみると、もしも「日本に興味はあるが、実際にはまだあまり日本のことを知らない日本学初心者」のイギリス人が見たら「おおっ、こりゃスゴい人だ」と思うようなことがたくさん書かれているのだが、それを日本人が読んでも、どーってことのない内容なので、日本語のほうは手を抜いてあるようだ。 どうもそのAさんは「日英文化の橋渡しを担ってます」みたいなところを力いっぱいアピールしようとしていて、日頃はどんな活動をしているとか、こんな協会に属しているとか、とにかく書けるだけ書いているが、おもしろがってその協会をみんなで全部調べてみたら、つぶれているところもいくつかある上に、後はお金払って登録すれば誰でもはいれるような協会の名前が羅列されていることに気づく。 「日英文化の橋渡し」だからと思って今度はAさんの実名をYahoo Japanで調べてみると・・・出ましたねぇ・・・多くはないが、日本の地方自治体やなんかが実際にAさんを招いて講演会などもしたことがあるらしいというのがわかり、私たちはもう、ひっくり返って驚いた。 みつこさんが言う。 「みんな、だまされてるよぉ~」 私もそう思う。 ページの隅から隅を熟読し、ゆみさんやみつこさんの話を総合したところ、私たちとしてはどうもAさんはかーなーり虚言癖のある人らしいという結論に達した。 クマイチはこっちに25年いるのだが、このAさんの話をしてみたが知らないと言った。 その後、クマイチはこのイギリスでの草分けのある日本人にAさんの話を聞いたら、やっぱりその草分け氏もそんな人は知らないと言っていたという。 ナゾが多過ぎるAさん・・・アナタは今どこにおられるのでしょうか? 一度、そーっと物陰からお目にかかってみたいものです。 ***ここまで書いておいて申し訳ないとは思いますが、この先の情報提供には応じることができません。 悪しからずご了承下さい。m(__)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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