カテゴリ:イギリス
昨日書いたパリのMちゃんからまた電話があった。
昨日の段階で、まだどこに泊まるか決めていないと言っていたので、今からまだ予約できる安いホテルのURLとか予約サイトを送っていたのに、彼女は「まだ予約していないんで、着いてから決めます」とのたまった。 これは私には絶対にできない旅行のしかただ。 もちろん、着いてからなんとかなるという考え方もわかるが、すっごく不便な場所や、値段のわりによくないところにあたったりするのが私はいやなのだ。 かといって、デラックスな旅行はしたことがないし、私は宿を決める時にはいつも「絶対自分がココと決めた場所」が最優先。 その場所で、これくらいの設備でこれくらいの値段だったらヨシとする、と候補を絞っていって、絶対に先に予約は入れる。 Mちゃん、ごめんよ…ホントに今回だけは「最悪はウチに」ってわけにいかなくて。 Mちゃんと話し合い、夕食に出かけるのは日曜の夜ということにした。 やっぱり今週は土曜だけはほげ~としていたいし、宿題もなんとか土曜だけで片付けたいからだ。 彼女に「で、何が食べたいか、友達と決めた?」と聞いてみた。 これは非常に重要な質問だ。 彼女は「いや、ほんっとになんでもいいんですが、できたら和食以外」と答えてきた。 ともかくロンドンに着いたら電話しますという話で、短い電話を終えた。 うーん、和食以外デスか… クマイチに「和食以外がいいんやて」と言うと、クマイチは 「じゃ、韓国にする?」 アホ~ 普通、和食以外と聞かれて韓国を出してくるのはケンカを売ってるのと同じだ。 「アンタな、普通、和食以外て言われて韓国出して相手が納得するかいっ」と答えると、クマは「じゃ、タイ?」 あのなー、少なくともお箸から離れろ、お箸から。 彼女は昨日の電話でも「前のクラスは日本人と韓国人ばっかり」って言ってたくらいだから、和食も韓国も食べに行ったことがあると見ているのだ、私は。 「タイ料理はこの間、彼女が7月の末に来た時に行ったやろ?」 「ちゃと…今日はエラそうだな…」 「私はいつもエラいんですっ!」 納得したのか押し黙るクマ。 「でもさー、そのあたりをどけるとぜんぜんおいしいものなんかないよ」 「そんなんMちゃんだってわかってるって。おいしいモン目的でロンドンなんか最初から来ないって」 つばぜり合いが続く。 そのうちにまた電話が鳴る。 春雨とミンチを口の中で味わっていた私は「アンタ、出て」と、すでに食べ終わっているクマに横柄に指示する。 またしてもMちゃんだ。 「何回もすみません。あのー、ロンドンって今、どれくらいの気候になってます?」という質問に、クマは「あのねー、今週の前半は暖かかったんだよ、20度ちょっと超えてさー」とか言ってる。 …そんな済んでしまった過去の栄光の話、してんじゃねーよ。 参考にならへんがな。 食べながらブツクサ言うと、Mちゃんに聞こえたらしく「どうしたんですか?」と。 春雨とミンチを飲み込んだ私は受話器をひったくり、Mちゃんにぶっつけた。 「どーもこーもないねん。『和食以外やて』って言うたら『韓国は?』とか『タイは』とか言うから『アンタはなんでわざわざ立入禁止の柵の回りをうろちょろすんねん?』ってケンカやでー」と言ったら、私たち夫婦をよく知るMちゃんはげらげら笑っていた。 Mちゃんに「とにかくさぶいっ。今日なんかめっちゃ寒かって私たぶん風邪ひいたと思う。会社でもみんな寒い寒いって言って、持ってる服とかショールとかぐるぐる巻きにしてエスキモー状態で仕事してたんよ」と言っている間にクマがテレビのスイッチを入れて天気を確認したら 21度 え?エスキモーから一夜明けたら21度…? 勝ち誇ったような顔のクマ。 「Mちゃん、ゴメン。明日は21度やて…」 Mちゃん、また爆笑。 「とっ、とにかくな、天候が変わりやすいから、ウン。薄手のコートは持ってきといたほうがいいよ。」と言うしかない。 天気も変わりやすいが、だからといって着るものを調節しないこっちのことだから、さっぶーい日にノースリーブでヘソを出しているハタメイワクなボンレス女もいれば、イギリスには珍しく汗ばむような日にダウンジャケットを颯爽と着こなしている肉団子男もいるのがイギリスだ。 「ほな、また明日ね~」と言って電話を切った。 そして、我々夫婦は日曜の夜の気が進まない外食場所を探し始める。 前に、もう少し気を遣う友達が来た時に連れていったイギリス料理のお店は、高いのにマズかった。 こっちでフランス料理は行ったことがない。 イタリア人が多いロンドンではイタリアレストランも多いのだが、長くイギリスで暮らしているとイタリア人もおかしくなるのか、時々、歯のないおじいちゃん・おばあちゃんが歯茎で噛み切れるようなヤワなパスタを出す場所があるが、あれが敬老目的でそうなっているのかどうか、いまだにわからない。 そしてMちゃんたちも私たちもムール貝は苦手だからベルギー料理もやめておく。 となると、残ってきたのはスペインのタパス(小皿料理)が残っていくことになる。 久々にタパスかぁ。 いやいや、もともと気が進まない外食ではあるがMちゃんたちには少しでもマシなものを食べて帰ってもらいたい。 タパスなら、コース料理が出てくるところよりも、人数が4人いればちょこちょこと小皿料理を頼めばいいし、何よりダイエット中の我々夫婦にとってはできるだけ少なく食べるチョイスが可能だ。 よしっ、これやな。 スペイン料理となると、日曜に開けているレストランというのは格段に少なくなる。 いくつか候補を決めてから1つに絞って予約しておこう。 え?なんですって? タパスはダイエットに向かない、と? 好きなものを好きなだけ食べられるから? いやいや、それは私たちの意志の問題ですから、はい。 確固たる意志があればそれはもう… 大丈夫… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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