カテゴリ:イギリス
この間、日本の友達Eちゃんが、こっそりとブツを送るように手配してくれていた。
このところ、あまりパッとしなかった(笑)私を力づけてくれようという思いやりからの行為だったのだが、両親のこと等で日本に帰省することにしたのをEちゃんは知らず。 日本に帰省しても、遠方にいるEちゃんと実際に顔合わせすることはなかなか難しいし、今回は近くの人とも約束ができない状況でもあったから、特に帰省することは知らせずにいたのだ。 たまたまEちゃんから、帰省の前日に「品物、送ったよ」とメールが来てびっくり。 品物自体はEちゃんらしい気遣いで、日が経っても傷まないものではあった。 普通はイギリスにいる時でも、日中はどうせ2人とも仕事に出ているので受け取れないものも多い。 その場合は、うちの近所の預かり所に身分証明を持って取りに行くだけで済む。 2週間経って17日にロンドンの自宅に帰着。 いろいろ届いている郵便物の中から、Eちゃんのブツの不在通知を探す。あった。げ・・・ その不在通知の中には「5日間しか保管しません。それを過ぎると返送します」と書かれている。 めんどくさいことを書くと、イギリスの郵便集配業務はロイヤル・メールとパーセル・フォースに分かれていて、基本的に封書は全部ロイヤル・メールの扱いになるが、ちょっと大きな小包になると、何を基準に仕分けるのかわからないが、ロイヤル・メールの管轄になる場合とパーセル・フォースに行ってしまう場合とがある。 今回のEちゃんのブツはパーセル・フォースに行ってしまっていた。 ちっ、パーセル・フォースかよ。 ロイヤル・メールの預かり所は目と鼻の先にあるのだが、パーセル・フォースの荷物の預かり所はちと遠くて、車で20分くらいはかかる。 Eちゃんからのブツの配達が最初にここに来たのは6日。 この不在通知の中に「5日間しか保管しません」と書かれているが、本当だろうか。 イギリス人は概して休みを長く取るし、5日以上の不在・無連絡なんかイギリスじゃザラにある。 17日にロンドンに戻ったが、そういう役所関係は19日の月曜にならないと連絡が取れない。 19日・・・不在通知に出ている電話番号は、かけた時かけた時、ずーっと話し中。 20日の火曜になってやっとその電話番号でパーセル・フォースの係員と話すことができた。 不在通知を6日にもらっていたが、あいにく2週間留守にしていたので、届けてもらった小包が今、どこにあるかを確認したい。もしも差出人に返ってるのなら、不在通知にそう書いてあるので仕方ないが、とにかくどこにあるかを確認したいのだが、と聞いた。 「郵便番号は?」とまず聞かれる。この時点で聞かれたのは郵便番号だけだ。 「○○● △△▲」と答えた瞬間、相手は「ちゃと、か?」とこちらの名前を言った。 「そうそう!ちゃと、なんだけど」と答えると「よかったね。荷物、まだあるよ」との返答。 「うわぁ、よかった~。もうダメかなと思ってたから助かった」と言い「実は私は仕事なので取りにいけないけど、24日の土曜に主人に取りに行ってもらおうと思うんだけど」と言うと「OK」と。 (本当は再配達をアレンジするという方法もあったのだが、ここはイギリスだ。再配達をアレンジして何かあったらもっと困るし、ここは自分たちのほうから出向いて取りに行くのが得策だ。) 相手は「じゃあ本人が来ないのなら、必ず本人のIDと、取りに来る人への委任状を持ってきてもらって」と言った。もちろんだ。こういう部分では私は絶対に二重三重に準備する。 また、電話だけではなくて、パーセル・フォースのウェブサイトでもう一度、定型の通信フォーマットに小包番号や名前を全部入れ「もう電話してあるけど、この分の小包を主人がIDを持って24日の土曜に取りに行く」としつこく書いて送っておいた。 そして24日。 朝から私は仕事へ。 クマイチに私と彼のパスポート、私が書いた委任状を渡したが、クマイチは出掛けにガス代の請求書をファイルからはずして持っていった。(請求書があると住所確認になる) お昼前になってクマイチから電話があり、てっきり「引き取ったよ」という話かと思ったら、電話口でもめている声が聴こえる。 クマイチは早口で「小包は日本に送り返したって言われてる」と言いながら、私を待たせたままで電話口で相手と言い合いしている。 相手は「不在通知に『5日しか保管しない』って書いてあるじゃないか、今頃きやがって」と言っている。 クマイチは「だから20日に連絡して荷物があるかどうか確かめて、取りに来るって伝えてID持ってきてんだよ。電話した時点で返送されてたってことがわかってたら仕方ないけど、保管しているって言われたからわざわざ来たんじゃないか」と応戦している。 クマイチと相手がもめているだけで私が話す場面でもなさそうだったし、私も仕事があるので切った。 その後、クマイチが激怒しているのと、もう1組まったく同じ境遇の(つまり、取りに来るとれんらくしていた小包が「返送された」)カップルがいたのとで、他の人が出てきて間にはいってくれたらしい。 結局、途中で出てきた、そのポールというおっさんがもう一度イギリスの返送ルート上の集配所に照会し、結果を26日の月曜に連絡してくれるということになり、クマイチは帰宅することにした。 そして土曜から日曜の夜中にかけて、パーセル・フォースのカスタマーサービスみたいなところから「小包の宛先が不明瞭だったので荷物はもう送り主に返送された」というメールが来た。 そんなことあるわけないだろうが。 ここの家に実際に配達に来たから不在通知が来てるっちうのに、本当にこいつらの言い訳を聞いていると頭がくらくらしてくる。 とにかくこのメールは、私が最初にパーセル・フォースに出したメールに対する回答であって、集配所でクマイチと話してくれたポールというおっさんの件とは別モノだとわかったが、最終的にはここに苦情を書いてやるために残しておいた。 26日の月曜、ポールから会社にいる私宛に電話がかかってきて「大変申し訳ないが、荷物は日本宛に送り返された」と回答してきた。 腹が立つ半面、やっぱりな・・・という気持ち。 「返送のルートに最初に乗ったのはいつだった?」と聞くと「21日」と。 クマイチから、このポールはわざわざ途中で出てきてくれて照会をオファーしてくれた人だと聞いていたので私はこう言った。 「あのね、アナタ個人に責任があるとは思ってないし、ちゃんと最初の約束通りにこうして連絡してくれたことには感謝します。 でもね、パーセル・フォースって、やってることがめちゃくちゃと違う? 私はね、20日に電話して、荷物の所在を確かめて24日に取りに行くって連絡しておいたのに、いったい何をどう考えたら電話確認の翌日に荷物の返送を開始することになるわけ? もしも本当に不在通知の通りに『5日間の保管後に返送』されたんなら、そう書いてあるんだから仕方ないけど、こっちは2週間いなくてどうしようもなかったし『もしかして』と思って20日に連絡したら『荷物はまだある』って言われたから24日の土曜に取りに行くって伝えておいたんよ。」 電話をくれたポールは、実際にどういう経過で返送ということになったのかは知らず、ただただ電話口で謝っていた。 私も、彼自身はそれ以上責めても仕方ない立場の人だということはわかっていたのでこれくらいにしておいたが、今はパーセル・フォースのカスタマーサービスに「普通で読んだら激怒するような」文書で抗議中。 相手を最終的に謝らせることになったとしても、結局はそれで終わり。 パーセル・フォースがその友達の家までまた集配に行ってここにブツを配達してくれることは120%あり得ないが、何かの結果が得られるまで、とにかく私は闘争を継続する。 こういうことが一つ起きると、こっちは脱力感でいっぱいになる。 私自身が迷惑を被る以上に、せっかくの大事な気持ちで、時間もお金も遣ってわざわざ送ってくれる人たちの元にその品物が戻ってしまうということ。 それを考えただけで呼吸困難になってしまいそうだ。 こんな時、やっぱり「日本じゃこんなことは起こらない」と言いたくなるのは当然だと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イギリス] カテゴリの最新記事
|
|