カテゴリ:友人・知人
そうそう、昨日の帰り道のことだが、会いたい人にばったり会った。
彼の名はトミー。 トミーはうちのビルの、もちろん違うセクションで結構な長い年数を働いていた人間だったのだが、今年の2月に転職して行った。 去年の中頃までは彼とは喫煙仲間で(笑)ビルの裏側にある駐車場の陰の指定喫煙所で会うたびにいろいろ話していた。 イギリス人ではなくラテンの某国人の彼はきさくで明るいが、結構、人に気も遣う繊細な部分もちゃんとある。 一度、彼が「タスケテ~」と言ってきたことがあったので何事かと思っていると、彼のセクションの得意先の会社の総務の日本人男性が自信満々の英語で電話してきたが、何を言っているのかさっぱりわからないので聞いてくれないかと言ってきたことがあった。 内容を聞いてトミーに伝え、トミーが答えることを相手に伝えるという形で事なきを得たが、それからトミーは事あるごとに親切な言葉をかけてくれるようになった。 彼が前から日本に興味があったかどうかは知らないが、気がつくと彼は剣道を習い始めていた。(爆) 金曜になると、誇らしげに竹刀を抱えて通勤してくるようになり、吹き出しそうになったが、彼はもう真剣そのもので、教えてくれる人を「センセイ」と呼び、AMAZONでミシマ、ハガクレ、ブシドーの本を何冊も注文し、時々「ちゃと、こんな本、買ったで~」と言っては見せに来てくれていた。 そのトミーは会社の中でもわりあいいいポジションにいたが、いい転職先を見つけて2月に退職していったのだ。 淋しくなった。 とは言え、私もタバコをやめてからは彼とそこここで会う回数自体が格段に減ったのだが、話したければそこにいるという状況と、もうそこにはいないという状況は天と地ほどに違うものだ。 彼が辞める時、すでに彼は何度も昇進していたが、ついにいいところを見つけて転職するということ自体は本当にめでたいと思いながらもすごく残念な気持ちがあった。 今の場所にいるイギリス人たちはあんまりタチのよくない人たちも多く、そんなにあの人ともこの人とも友達になれる、というようなものでもなく、もともと私が「この人は」と思っている人は、男性だと彼とロビーの2人しかいなかったし。 そのうちの1人がトミーだったのだが、彼が辞める時には仕事の都合で送別会にも行けず、彼の個人的な連絡先も聞けなかったのだ。 この間、みつこさんちに遊びに行った時、みつこさんの行きつけの日本食料品店のバイトの男の子が剣道をやっていることから、みつこさんが「まさかトミーって知らないよね」と聞くと「ああ、一緒に剣道やってます」と言ったものだから、最悪はみつこさん~そのバイトくん経由でトミーの連絡先を聞こうと思っていた。 いやいや、話が長くなったが、そのトミーと半年ぶりにばったり会ったのが昨日だったのだ。 仕事が終わって家に帰ろうとして駅に着いたその時、笑いながら手を振っている長身の男性ひとり。 「あーっ、トミー?」と言うと「ハロー、ちゃと」と、トミー。 「Good to see you!」と思わず口から出た。 仕事はどう?と聞くとハッピーにやっているよ、とのこと。 すごく会いたかったんだ、と言い、実はね、日本に帰ることに決めたの、と言った。 トミーはそんなに驚きはせず「それは仕事?」と聞く。 そうだけどと言うと「それはいわば昇進かい?」と聞くので、まあそんなとこだけどわかんないと言って笑うと、ちゃとがハッピーでそうするならそれがいいよ、引越しはストレスだろうけどねとイタイところを突かれた。 トミーの仕事のほうの話も少し聞いていたが、彼は「あのね、ボクも来年、(剣道の)センセイに招待されているので日本に行くんだよ」とうれしそうに言う。 ええーホント?と思わずこちらも破顔一笑。 「トーキョーとコーべには行かなきゃいけないんだよ、ドージョーで練習するから」と言う。 じゃあ絶対に会おうよ、と私。 クマイチはもともと剣道をやっていたこともあって、トミーのことは何度か話していた。 トミーも本当に人間の出来のいい人だし、剣道から始まって、きっとどんな話でもできるだろうと思うので、いつか3人で会えたらいいなと思っていた。 3人で、どころか、もしもそこにみつこさんやみつこさんの夫のジョージ(みつこさんちとトミー+嫁は比較的近くに住んでいるはずだが、まだ近所で会ったことがないようだ)がいたら、とにかくもう一晩でも二晩でも話が続きそうな感じが前からしているし。 電車の時間もあるので、トミーの名刺をもらった。 仕事帰りのくせに1枚も名刺を持っていなかった私は、うちの社長の名刺に自分のアドレスを書いて彼に渡した。 今日、さっそく昼過ぎに彼からメールがきて、とてもうれしかった。 友達は数多くを必要とはしていないが、彼とはずっと縁が切れないようにしていきたい。 トミー、今度は日本で会おうな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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