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リスのラタトスク

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November 3, 2007
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カテゴリ:映画
Cet
obscur
objet
du
desir

欲望の
欲望のあいまいな対象


◆STAFF◆

監督:ルイス・ブニュエル
製作総指揮:ウリ・ピカール
脚本:ルイス・ブニュエル/ジャン・クロード・カリエール
原作:ピエール・ルイス『女とあやつり人形』

◆CAST◆

マチュー・ファベール:フェルナンド・レイ
コンチータ:キャロル&ブーケ/アンヘラ・モリーナ
レースを縫い合わせる女:アウベスタ・アリエール

1977年 スペイン、仏


◆おはなし◆


テロの危険に満ちたセビリア。

初老の紳士フェルナンドは、乗り込んだ電車の中で1人の女にバケツの水を被せられる。

驚く相客に、彼は女が悪魔であることを語りだす……。


◆感想◆


この作品は20年以上前に一度だけ観ただけだけど、ラスト近くの血染めレースの上着を繕っている女性と、それを観ているコンチータの冷ややかな目つきが鮮明に心に残っています。

そのコンチータは庶民的で気のいい女、そして洗練されておぼこい女という二面性を持ち合わせる女性。

それを肉感的で陽気なアンヘラ・モヘーナと痩身で知的なキャロル・ブーケが演じ分け、さらに二人の声は第三の女優によって吹き替えられている。

なんと宇治金時は映画を見終わり、パンフレットのキャステイングを見るまで、この『三人一役』に気がつきませんでした。

ルイス・ブニュエルの悪戯がたっぷり溢れた本作は、シュールレアリズムの巨匠の遺作にふさわしい作品だと思います。


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Last updated  November 3, 2007 10:43:10 PM
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