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女神たち

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May 3, 2024
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カテゴリ:讀書録


宇宙論の書物が好物で 新刊についつい手が出てしまいます

しかし 本書については このオビを見ただけで

ガチガチでハードな宇宙物理の解説書ではないだろうなと予想はできたのですが

まったく違った意味で とても面白かったです

「ぼくはなぜ今ここに存在しているのだろう?」(P23)という

物心ついたころからの疑問を 求め続けてきたという須藤先生の

人生や 考え方や 発想について もう共感しまくりだったからです

なぜなら 今も私の心の中心にあるのは まったく同じ疑問だからです

それにしても 感覚が同じだなと思って 著者略歴を拝見したら なんと同年齢!

もちろん 学歴は天と地ほどの違いはありますが

育ってくる過程で 見聞きしたことも共通であったでしょうから シンパシーを感じました

先生には 一緒にするなと言われそうですけどね


ということで 本書は科学本というよりもエッセイ本です

でも そこかしこに宇宙物理の重要な話がおりこまれ

物理学者としての 思考過程が詳しく述べられているので

軽い読み物としてのエッセイではありませんでしたが

牛などの反芻する動物が南北を向く確立が高いなどという

まったく初見の研究が紹介されていたり

モンティ・ホール問題のように 私なんかの能力ではわかったようなわからなかったテーマがあったり

平行宇宙が存在するという考え方は 私には違和感があるなとおもってみたり

スポーツと病気の話しかしない同世代とは違う こんな話題に包まれることが幸せでした

もちろん まえがきで紹介された 某植物学者さんのように

同じ研究者であっても考えがまったく異なったりするでしょうから

この共感は 須藤先生のお考えに限定的なのかもしれませんが・・・

とりあえず 先生の未読の既刊の書籍にも 挑戦しなければならないようです


​​『宇宙する頭脳 物理学者は世界をどう眺めているのか?』​​

 著 者 須藤靖

 発行所 朝日新聞出版 朝日新書 949

 初 版 2024年3月30日

 目 次

   序  今ここにある宇宙とぼくの起源について
  ​第1部 物理学者、この不思議な生き物​​
      人生で大切なことはすべて相対論から学んだ
      大学教授をめぐる三つの誤解
      物理学者は所構わず数式を書きなぐるか?
  ​第2部 正解のない宇宙の謎を考える​
      この宇宙は偶然か、必然か ― 宇宙原理と人間原理
      「宇宙は点から始まった」の真偽
      アインシュタインと歴史のいたずら
      宇宙の5W1H ― いつどこで誰が何をなぜどうやって
  ​第3部 物理学者は世界をどう眺めているのか?​
      世界の退屈さをなくす「対称性の自発的破れ」
      物理学者は世界をどう眺めているのか?
      人生に悩んだらモンティ・ホール問題に学べ
      日常から始める科学的思考法のレッスン
  ​第4部 常識を超える真面目な宇宙論​
      この宇宙のはるか先どこかに平行宇宙はあるのか?
      宇宙に思考が誕生する確率
      この私に自由意志があると信じる(信じたい)理由






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Last updated  May 3, 2024 11:55:57 AM
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