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女神たち

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May 4, 2024
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カテゴリ:讀書録


宮内悠介氏は 2012年のデビュー作『盤上の夜』と 翌年の『ヨハネスブルグの天使たち』を

刊行当時に読みましたが 当時の私にはどうにも難解で惨敗し

その後 様々な文学賞を受賞したとのニュースに接しても

どうせ私なんかには手に負えない 高級な文学作品だろうなと 読みたい気はおきませんでした

しかし 『NOVA』シリーズに掲載されていた 『スペース金融道』シリーズ読んで

え!? こんな作品も書くんだと驚かされ

そして 今年になって直木賞の候補に選ばれたという報道には あれ芥川賞じゃないのと

なんだか気になり始めていたところで

昨年から 今まで敬遠していた作家さんの作品にも再挑戦しようなどと 無謀な試みも始めていて

とうとう 新刊で発売されたばかりの本書に手を出した次第です


と 意気込んでみたものの 事前情報なしでこのタイトルは難しそうだなと

かなり ビビリながら読み始めました

ところが 最初の『ジャンク』を読んで いきなり共感してしまい

収録された バラエティ豊かな13の短編すべて 面白く読んでしまいました

作者ご自身の経験をもとにしたであろう 自伝的な作品あり

生まれたときからビデオゲームが存在していた デジタル時代の若者の心理を描いた作品あり

昭和時代にSNSが存在していた 歴史改変SFあり

通り魔事件ならぬ 料理魔?事件の顛末を描いたミステリあり

ほんとうに 時代も2016年から2020年に様々な媒体で発表された 様々な作品が並びますが

作者のあとがきを読んでいると これらの作品から作者ご自身の その時代の心の流れが

立ち昇ってくるような気がして トータルで ひとつの私小説だったのかもしれません

私は作家ではありませんからわかりませんが

小説には書き手の心模様が封じ込められるものなのでしょうか


さてさて 毎度のことですが 未読の宮内悠介氏の諸作品 読むことになりそうです

はたして その時間があるかどうか それが問題です


​『国歌を作った男』​

 著 者 宮内悠介

 発行所 講談社

 初 版 2024年2月13日

 収録作品

  『ジャンク』
  『料理魔事件』
  『PS41』
  『パニック ― 一九六五年のSNS』
  『国歌を作った男』
  『死と割り算』
  『国境の子』
  『南極に咲く花へ』
  『夢・を・殺す』
  『三つの月』
  『囲いを越えろ』
  『最後の役』
  『十九路の地図』







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Last updated  May 4, 2024 03:42:07 PM
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