|
カテゴリ:劇団☆新感線
オセロ、東京初日、観てきました。
先週にレポをじか書きしていたら、ネットが不調になって長文が消えたの。 なので、だいぶ経っちゃったけれど、一応私の感想を。 支離滅裂、文脈めちゃくちゃよ。久しぶりの感想だからね。 私は、新感線なオセロ、好きです。 シェークスピアのカタカナの世界とまわりくどい説明台詞、大仰な長い台詞たちを 青木さんがさらっと大阪弁の世界に変えてくれたので、非常に受け取りやすい。 「さらっと」が青木さん風なのかと。IZOしかり。 これが中島脚本ならば、ミミナシがなぜにあれほどまでにオセロを憎み、自分の女房を疑い、 破滅願望に囚われてしまったのかを語るだろうしな。そういう中島脚本も好きなんだけれどね。 何かが、どこかが、突飛していることなく、バランスが非常によろしいなと思ったのです。 誰が主軸となる芝居なのか、何を視点として描く芝居なのか、明確である。 手法としては、騙す側が騙す前に観客に心情と手法と騙す相手を長々と語る、リチャードを同じです。 でも、この物語は、リチャードと違い、「騙される」側の物語。自分の大切なものを疑い、 自分の愛するものを壊してしまう物語。 だから、田中@ミミナシ は抜群の安定感。適切な感情、明瞭な台詞、的確な表現、ブレナイ演技。「これから、やつを、これこれで、騙しますよ」と説明する訳ですから。ストリーテラーとしては間違いない。状況説明、役者紹介、全部彼がやっているようなものです。 リチャードの彼は、私は愛してますから問題ないですが、カツゼツ悪いと評判です、 でもあちらは「騙す側」の物語、彼が主役です。 感情と演技、テンションでなんとかなるんです。ま、ファンの贔屓目でしょうがね。 小さい男の、どす黒い闇の中に落ちていくオセロ。 リチャードが上りつめて、落ちていく物語だとすると、彼は安泰だと思ったその場所が崩れていく物語。だから哀しい。リチャードは自業自得だもの。オセロは違う。確かに嫉妬に狂ったのは自分のせいかも知れないが仕向けたのは別の人間だ。 じゅんさんのオセロが好きだ。悲しみの上に咲く、大きなひまわりみたいなじゅんさんのオセロが好きだ。血塗られた手で、自分の居場所を懸命に求めて、やさしさを求めて、愛を求めて、でもその場所を愛するあまり自分で壊してしまうオセロが好きだ。 復帰がこの役でよかったなぁとしみじみ思った。きっとじゅんさんもあの降板以降必死に闘病、リハビリをしてこの場所に戻ってきたのだろう。そしてそんなことなかったかのように観客を楽しませようと必死に板に立っている姿はオセロのようだと思った。 確かに、下ネタ満載だし、えげつなっ!って思う部分もあるけれど、わたし的には大阪弁にしてもらったおかげでセーフかな。河野さんのお役には「え!?ええぇぇぇ、なに、なに??」と立ち回りに動揺しちゃったり、粟根さんの着ぐるみショーには「次は、どっから出てくるの?」ニタニタしたり。鋼鉄の後にこれをもってくる劇団としての幅の広さにただただ感服。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 7, 2011 11:06:41 PM
コメント(0) | コメントを書く
[劇団☆新感線] カテゴリの最新記事
|
|