大阪の朝日放送が新社屋に移転してからは、ぜんぜん朝日放送主催の試写会に当らなくなっていた私。その一方で、試写会仲間は何度も当っているという…　曰く、新しいホールは綺麗だよと。それも見たいので応募してるんですが(^_^;)

　という話を昨年から何度も仲間内ではやっていたところ、また外れた私のところに、試写会仲間からお誘いのメールが。
　ということで、ノコノコ出かける私であった。早めに出たおかげで、最前列同然の中央に陣取れた。映画も前座もバッチリの席である。


　前座、と言って良いのか、マジシャンのピエール氏－－－フランス人【謎】－－－が来るというのは入場券に明記済。入口では映画のチラシに加えて、入場者全員にBINGOカードが配られた。こりゃ～、何か抽選で貰えるんじゃないか（そういえば、ここ2年ほど試写会ではほとんど土産物が無い。映画のチラシさえ配布しなかった例も。）と内心わくわくしながら席に着くと、ステージ右手に大きな看板でガストのマーク。スポンサーだから良いんだけど、配布されたチラシに割引券もあったので、もしかしたらBINGOの商品はさらに無料券でもくれるのか？？？などと憶測が飛交う。

　いよいよ定刻になると、本編の主人公仲間由紀恵と阿部寛の二人が「大阪の人へ」と話しかけるビデオメッセージが始った。これは試写会でも珍しい。本人が来ないのは多いが、本人出演の試写会場向け映像は後日ＴＶで放送される可能性は皆無に近い。ある意味で本編以上にレアもの、なかなかのものだ。


　その後、ピエール氏登場。これは前説という規模ではなく、約30分のマジックショーだった。
　ボールやトランプのマジックを披露した後、BINGOゲームが始った。賞品は、なんと「仲間由紀恵＆阿部寛とロケ地に2泊3日の旅」だと言う(@_@)　賞品を口にした直後から、場内が期待感で充足しているのが感じ取れる。

　賞品は先着1名だという。BINGOゲームの特性上、１つの番号で同時に複数のBINGO成立者が登場するということはよくあることだ。そこで、リーチの宣言をせず、BINGOが成立したら宣言とともに立上がれ、最初に立上がった人と司会者が認識した人にプレゼントする、と説明された。

　いよいよ番号が読上げられる。順調に私は開いていくものの、結構とびとびの状態。誘ってくれた友人はといえば、最初は全然開かなかったのに、途中から急に開き始めた。10個近く読上げられて、既に私はリーチ。その後に別の番号が読上げられたとき、なんとなく「次の番号で当りだ」という気がして立上がれるよう体制を整えた【笑】


　そして、次の瞬間、私の予想どおりの番号が読上げられたので立上がった！


　…

　立上がったのは、私だけではなかった。厳密にいえば、場内の観客ほぼ全員が立上がった。知らされていなかった壇上のアナウンサーは驚いていたが、ぬか喜びだった客も驚いた。

　これも、ピエール氏のマジックだったのだ。恐るべし。

　曰く、「仲間由紀恵と旅行なんかできるわけないだろ！」である。そりゃそうだ。彼女の忙しさから考えて、素人とロケ地で2泊3日の日程が確保できるはずもない。


　トリック系の映画を見る前にこんなマジックを見せられたら、必ずしも映画鑑賞が盛上がるとは限らないのだが、内容は良かった。前作を見ていない人でも大いに楽しめる。もちろん、前作を知っていれば笑えるネタも満載である。


　重要な登場人物に松平健氏がいるのだが、彼は今でこそ「レレレのおじさん」もやる人だが、マツケンサンバ以前は「暴れん坊将軍」以外のネタを思い出せない人も多いのではないかと想像できるほどそのイメージが強い人だ。時代劇は見ない人でも、このタイトルは知っている人もいる（パチンコにもなってるし。）だろうと思える人気番組だった（続編が何度も出た段階で、視聴率が高かったことは予想できる。）はずだ。一度でも見ていれば、さらに笑える小ネタがちりばめられている。

　ただ、途中から別の重要人物たる女性が「魔の物」とされていたのではないかと思わせるシーンがあって、その時点でTRICKの一部が予想されてしまったのは残念だったかも。そこは悲しい展開になるし。


　とはいえ、全体的に笑えるシーンが満載。お勧め度は高い。

　もっとも、朝日放送内で試写会を見た人は、映画の内容よりも前座の衝撃に、細部を覚えられなかった可能性は、否定できない…