Laub🍃

サム直ちゃん結婚してくれ～～～～～～～～～～

サム直の熟年夫婦っぷり何度読み返しても好きなんですよね気付いたら親友から熟年夫婦に一足飛びになってるアハ体験なのに当人同士は一線をなかなか越えられないもだもだしさヨンイルとかロンに「じれってぇな～～～～！！！」って突っ込んでほしいしレイジや暴君には茶々を入れてほしい　それ含めて可愛いので　リョウは呆れててほしい

直ちゃんはぴば

恵ちゃんはぴば

もつれたものはほどいて、大人になる

そして彼らは自転車をこぐが可愛くて描いた

自転車にもなかなか乗れなかったこの子があと10年するとやくざの黒塗り車でカーチェイスするようになるんですね…

静流はぴば

ようやっと、目があった

暴君と共謀して犯罪犯してる直ちゃんが王様滞在時間を増やすロンを細めた目で見守る話読みたい

暴君と直ちゃんの共犯者関係がほんと好きだし…王様を支えるロンをまぶしげに見詰める直ちゃんが好きだし…ロンが自分を求めてないと絶望してる暴君が直ちゃんに依存してるのも好きなんですね…

既婚黒服サムライ←キャバ嬢♂️直(二次創作)

「どういうことだ、騙したのか」　この店の営業成績トップの座を何度も射止めたことのある鍵屋崎直。　そんな彼にフリーの風俗少年リョウー可愛い僕のことだーは詰め寄られている。「騙してなんかないよ。君だってよく言ってるじゃないか。騙してなんかない、客の方が勘違いしただけだなんてさ」「……っ」　覚えのある鍵屋崎は悔しそうに口をつぐむ。「……っていうか、別に付き合うとか結婚するとかそういう話をあっちからされたわけでもないんでしょ？特別扱いだって、鍵屋崎が危なっかしいからしてただけ。僕だってその様子を見て囃し立てたことはあるよ？でもそれだけ。ただ囃し立てて、言わなかっただけ。それなのに鍵屋崎だけその気になっちゃって、これだから恋愛ドーテーはちょろいんだよ」「……」「会えない奥さんに代わって鍵屋崎を助けることはサムライの心の支えになってたのはホントなんじゃない？」　流石にかわいそうになって言う。「うるさい」　前言撤回。可哀想でもかわいくもないよコイツ。「…そんな顔で明日出勤出来るの～？」「…僕を待っている客が居る」「あっそ。慰めてくれるほうの客だといいね」「君の煽り半分の心配など不要だ」　僕から見ると、サムライも鍵屋崎にぞっこんでーーーそして、きっとサムライの奥さんとやらは、もうこの世に居ないんだろうけどーーーまぁ、それを言うほど僕は優しくないし、言ったとしてもきっとコイツは喜ぶ自分を恥じるだろうから、僕はそっと口をつぐんで笑った。

レイロンの最期の戦場の話感想

レイロンの戦場の最期のお話凄く切なかったです。ロン目線の切迫感と痛ましさと勇ましさ、最期までどうしても聞き取ろうとする必死さが凄くたまらなかったですし、レイジ目線であの戦場に至るまで、そして至ってからの 「ロンがここまで成長したことへの嬉しさとしみじみとした気持ち」が凄くあふれでていて、状況にも関わらずこちらまで嬉しくなってしまいました 。かつて幼いレイジが愛のよすがとしていた十字架に対して、今のレイジはもうすがる必要がなくなっていて、代わりにロンという名の愛に包まれて最期を迎える姿がとても温かで柔らかな光景でした。ツイートの、レイジの遺体を抱えて走るロンにたまらないきもちになりました…どうか無事に帰って、弔うことができてほしいです。素敵なお話ありがとうございました。PS:地獄での同窓会を夢に見ています

少年プリズン番外編リュウホウの過去編が凄かった

「灰とハーモニカ」こちらはささやかなファンアートです。とにかく凄かったので読んでください…読んで…

スラム街サム←直妄想

※苗さん存命※クソ性癖※年齢操作・貢・苗、事件後出奔して家出。・スラム街に辿り着く。・同じく出奔していた恵に助けられる。・恵と一緒に暮らす直(闇医者)に看病される・苗さんの宿す子は時期的に貢の子だと分かる・街を仕切りかつ直の後ろ楯になっている暴君に挨拶に行ったりする・後日似てる顔の別の性格のレイジと出会って兄弟か？と問う貢・そんなもんだ、と返すレイジ・レイジがよく入り浸ってる肉まん屋の手伝い・ロンは店主梅花のことを見てる・貢に役割を与える暴君、その役割は直の防御と医療費などの取り立て・直の毒舌を耐えたり、苗を助けて貰ったりするうちに友人になる貢と直・更に暴君と直のよく分からん関係を見て放っておけなくなったりする・そんな貢に少し気を傾けるし大事にされる苗を見ていて自分と恵もこうやってスラムにやってきたなと思う直・リョウと静流に一服盛られて貢相手に興奮してしまい後悔する直・苗のことを思い思い止まるも苗が羨ましくなる直・静流に幸せへの妬みを吹き込まれ、恋しちゃってるんでしょうと言われ、振り払うもそれが頭から離れなくなる直・直の避難先(定期)ヨンイル・ヨン直エンド

サムライ誕生日おめでとう

2122年のサム直リュウホウも誕生日おめでとう、この後地獄で同窓会して

レイジハッピーバースデー！

衝動的に描きたくなったマリアさん

良い兄さんの日帯刀家

あんなに一緒だったのに夕暮れはもう違う色

良い夫婦の日静薫

漸く結ばれた。

鍵を

君が広い外へ出るための、大事なものを守るためのこれはそんな車の鍵直ちゃん誕生日おめでとう。良き旅路を。

サム直語り

サムライが直ちゃんのきつい暴言を初めは(なんだ…)という顔で見つつも最低限の世話は焼き、柔らかい部分や大事な相手へのデレを目にした後では仔猫のねこパンチみたいに扱うようになっていくの好きサムライ、自分の暴言や暴力性を憎悪していてセーブしてもいるからこそそれを奮ってしまった時後(場合によっては最中でも)でめちゃくちゃ凹むんだけど、正義に則った理由なことが多いから誰も止められないんだよな…その暴力を直ちゃんだけは止めたんだなぁ(vsタジマ)帯刀貢/サムライがほんとたまに吐く暴言、多分これ莞爾さんが昔言ってるのを耳にしてうつったんだろうな…と考えるとしんどくなる父親の言動の暴力性が被害者(&被害者の家族)として骨身に染みていて、「ああはなるまい」と思いはするけれど監獄生活では割と役に立ってしまうその暴力性…

恵あらんことを。

誕生日おめでとう、恵ちゃん。末は画家か、ピアニストか。それとも。

できないこ

最近の過保護系保護者ソングだと君はできない子　好き　歌詞が少し直→恵っぽい

ロンレイキターーーーーーー！！！！！！

興奮と歓喜と戸惑いと感謝とがないまぜになっておりますOne night以下脳直感想。・待ってほしい　心の準備　できてない・ロンレイのロンイケメンすぎる。これは拠点や助けた相手の初恋泥棒の顔ですよ・レイジ受けにはサーシャやら所長やらによって慣らされたところあるんですがロン攻めには耐性がないんですよ…ショタ攻めのロンしか知らないです私達は・かっこよく成長してるロンが受けでもかっこいいんですけど攻めとなるとしかも相手があのレイジとなるとこれは心臓持ちませんよ・やだ･･･ド直球ロンかっこいい…・かなり言質取る…これは相当戦ってきた者の顔ですよ…　面構えが違う…！・レイジ「しばらく使ってない」→テンション⤴️「使い混んで」→テンション😭なんかもうサムライももしかして直ちゃんとの初夜にそんなこと思ったのかもなと思い至ってしまい呻きましたダブルで…・ロンレイを好奇心と好戦心と他のレイジ受けに対するもどかしさから(いつか見たいなぁ)と思ってたんですがここまで「労り」「大事にしたい」「尽くしたい」と言動に出しまくるロン見てるとすみませんでした…ってなりました。「お互いをお互いのものにしたい」二人、可愛い。以下脳内スクショ↓キスシーン×2がかっこよすぎて可愛すぎてたまらなかったですしなやかさと健気さロンの脳裏が少年漫画の修行の成果を発揮するバトルシーンのそれこれは　““本気(マジ)””　…

レイロンレイ傭兵かっっっっこよ…

＜＜本編終了後レイジ×ロンSS　更新＞＞ワ、ワ～～～～～～！！！？？？未来編レイロンレイ…！！！後日談の傭兵の二人の話がかっこよくて可愛くてたまりませんでした…ありがとうございます～～！！！ほんのりサム直に言及してくださってるのも本当に感謝感激ありがとうございます…（ついつい描いてしまいました…）傭兵レイジがロンに対して全く仕方ない相棒だぜって顔してるのが可愛くて仕方ない…うう…しかもロンレイの…フラグを…書いて下さるだと……最高です…ありがとうございます…ほんと楽しみです…革命の日…いちゃいちゃしつつ仲良く喧嘩してるのが学生カップルっぽいけど、日々通る道は泥と血が落ちているというアンバランスさがかっこいいのたまりません

少年プリズンプロットありがとうございます😭

少年プリズンプロットなんかもう知りたかったことと神伏線回収読んで「すげぇ・・・」てなっちゃいました

サム直の夜

少年プリズンのサム直初夜リクエストをしました。最近スランプかもしれないと仰られていたので過度な期待をしてはいけないと自分に言い聞かせておりました。そこにこれです。「求めよ、あれば与えん」心臓に…心臓に悪い…！！！みんな読んでください。サム直の情事もとても可愛かったし、かっこよかったのですが、皆の脱獄後の話が出たのも、苗さんの墓参りを考えているのも、直ちゃんが恵ちゃんに殺されるために生きるのも、めちゃめちゃかっこよかったです。少年プリズンよ、永遠なれ。ファンレターという、リクエストを送った人だけが一度だけ送れるシステムもあるそうなので、感想をまとめてお送りしたいです。

少年プリズン完結後後日談祝絵

すくすく育った危なっかしくも儚く清らかな恵ちゃんも、通りすがりのかっこよすぎるサムライも、あたたかな家を作ろうとしている安田さんと斎藤先生も、そして恵ちゃんを待っている直ちゃんも、大好きです。本当にありがとうございました。2013年の夏に読み始めあのでもうそろそろ8年になりますね…サム直の話も読めるので人生頑張ってればいいことあるなって思いますおまけ：鍵屋崎兄妹だけ↓

少年プリズンの完結後後日談（恵視点）を拝読しました

「恵みあらんことを」なろう版ありがとうございます…ありがとうございます！！！！！（くそでかボイス）いやほんと嬉しい…リクエストしてほんとにほんとに良かった…リクエスト、3000円じゃ全然足りないのでFANBOXの応援金額上乗せすることにしました稼ぐぞ～～～！！！貢ぐぞ～～～～～～～！！！！！同人誌応援を！タンブルウィードに少年プリズン子孫登場フラグ応援を！！！したい！！！！！！

コガネバチカーチェイスらくがき

このシーン完全に攻め受け逆転してるんですよね最高

世界で一番お姉様、

待たせるなんて論外よ静流誕生日おめでとう🌹

静流誕生日おめでとう

薫流さんといつまでもお幸せに。

サムライ誕

鍵屋崎兄妹概念

ハッピーバースデー。

直恵直・・・（誕生日おめでとう直ちゃん）

ピアニスト？恵ちゃんじゃん（飢餓による幻覚）新作最後まで読みましたが恵直が頭の中にずっと反響してた、死ぬまで、死んでからもずっと一緒な恵直・・・お互いの骸骨を抱えてお互いの肉の溶けた泥の褥に包まれて眠る恵直恵・・恵直恵のインパクトがどうしてもリフレインする静薫の美しくて醜悪な心中と幻覚と話してる静流とサム直の無理心中未遂も大好きなんですが

直恵直・・・（誕生日おめでとう恵ちゃん）

直ちゃんを幸せな家族の絵に描かなかった恵ちゃんの真意が知りたいんだけど今の所予想するしかない・両親と直ちゃんを一緒に描いたら直ちゃんが両親を殺すから・直ちゃんを独り占めしたいから・自分の絵では直ちゃんを表現しきれないから・自分の見てきた直ちゃんが本物ではないと思ったから恵直恵、直→→→恵と思わせておいて直→→→←←←恵だし直ちゃんは絶対恵ちゃんを殺せないけど恵ちゃんは直ちゃんに対し憎悪殺意嫉妬愛着執着承認欲求全部抱えていて、直ちゃんの世界は広がったけど恵ちゃんは「かわいそう」なままだから、直ちゃんは恵ちゃんに縋られたら他の全てを捨てられそうけれどサムライは直ちゃんの手を取るために苗さんとの思い出の品を手放したから　その手を離せるのかな直ちゃんが離れるだけなら見送れるし直ちゃんが首を絞めてきても受け容れるけど、直ちゃんが恵ちゃんと心中しようとしたら二人まとめて抱き上げて止めそう　筋肉は全てを解決する

直ちゃん誕生日おめでとうSS

「幸せなら手をたたこう」「幸せなら手をたたこう」「幸せなら態度で示そうよ　ほらみんなで手を…」「おにいちゃんだけ　幸せなんだね」ーーーー恵！　はぁ、はぁ、と喘鳴を漏らしながらシャツの胸をぎゅうと掴むと、隣から心配そうな声。「直。大丈夫か」「…………ああ、心配ない」　　僕は。僕には、サムライが居る。　同じようにきっと、恵もまた、精神病院で友達はできているのかもしれない。　それでも、心配だ。幸せなのだろうか。不幸せではないか。見て確認したい。　だが幸せな姿を見るだけで我慢がきくわけがない。　むしろ、不幸せであってほしい、のかもしれない。僕は。恵に。　何故なら、そうすればそこに介入する理由が生まれる。　執着する許可を得られる。　恵を守る資格、僕の原初の存在理由が満たされる。　ああ、どうか。　僕は恵に会うまで、恵の分はずっとずっと満ちないから、恵も僕の居場所を空けておいてくれ。

しあわせのうらがわに

恵の話人の不幸を望むことはいけないことだ。人の幸福を望むのは喜ばしいことだ。お兄ちゃんはいつも恵が幸せでいること、そして二人で一緒に居て、恵の演奏を聴いているのが幸せと言っていた。だから私がこれを信じて、望んでいるのはきっと幸福を望んでいることなんだろう。お兄ちゃん。私の演奏を、ずっと待っていて。

落ち武者サムライと霊感少年直　第参話『佳肴』

「やあ、はじめまして。僕は帯刀静流。…大丈夫、変なことはしないよ。　君と仲良くなりたいだけなんだ」　あはは、と笑う美しい少年は姿は若々しいのに雰囲気だけが禍々しい廃あ屋を象徴するかのような、古木のように流麗で洗練されているような、そんなアンバランスさを含んでいて、僕は警戒度を跳ね上げた。ー落ち武者サムライと霊感少年直ー第参話『佳肴』「仲良くなりたい？……何が目的だ」「ふふ、肩の力をもう少し抜いてよ。下心はあるけどおかしなものじゃないよ。君、昨日幽霊と出会ったでしょう？それ、僕のご先祖様なんだ。僕はうまく彼に干渉できないから、君を通じて会話したいなと思ってね。」「…君にはあの幽霊が見えないのか」「そう。何度も何度も『試して』今度こそ、って思ったんだけど駄目でさ。話したいことがあるんだけど」「断る。僕はあの幽霊には恩を返す義理があるが、突然現れ、しかも僕に不快感を与えた君にそうまでする義理もない」「そんなこと言わないでよ」　蛇のようにその静流と名乗る少年はまとわりついてくる。　僕よりわずかに身長が高いくらいの彼は外見だけでいえばせいぜい中学生くらいなのに、がたいのいい男数人を従えている。明らかに不審だ。「あの幽霊のこと、直くんは気にならない？どうしてあんなところに居るのかとか、どうやって死んだのかとか」「まだろくに話しても居ない相手だ、先日恩に着る出来事はあったがそれくらいだ。それ以上の興味を抱く理由はない」　今日はまだ実験結果の観察などしなければいけないことがいくつか残っている。　そして僕にとっての唯一絶対、恵が家で待っている。存外優しかった落ち武者に恩返しをした後はもう、直帰したい。こんな低能に関わりあっている時間が惜しい。「いいから早く帰らせろ」「連絡先教えてくれるまで帰せないなあ」「くっ…」　こんな時ロンに声をかけていたらどうなっていたのだろうと無意味な過程と妄想をする。　喧嘩はさほど強くはないが逃げる力だけは高いロンのことだ、またたくまに活路を見出してくれただろう。「！」　現場に高い音が響き渡った。電話の呼び出し音だ。…父さんだ。『まだ戻ってこないのか？どこまで出掛けているんだ』「すみません、すぐ戻ります」　電話を切り、一息つく。「そういうことだ、僕は可及的速やかにこの場を去らねばならない。失礼する」「ちょっと待って」　静流が僕の携帯を取り上げた。「っ…返せ！」　手を伸ばすがわずかなリーチの差と流れるような身のこなしによって避けられてしまう。「0x0-xxxx-xxxxね、わかった、ありがとう」　伸ばした手の先であえなく操作された僕の携帯は簡単に僕の個人情報を暴露してしまった。　「……連絡先など手に入れてどうするつもりだ。言っておくが僕は君の呼び出しになど応じないぞ。理由がない」「それはまた後日のお楽しみだよ」　にこりと笑い、静流は子分たちとともに引き上げていった。「……なんなんだ、一体」　僕も廃墟を出る。　結局あの落ち武者は、帯刀貢は、現れなかった。＊　甚だ不本意だ。「直くん、美味しいものがあるんだけど食べない？」　どうやって取り入ったのか、静流は僕の研究所にアルバイトとしてやってきた。「魂を定着させる技術ってすごいねぇ。それって天国や地獄に行った人も呼び出せるのかな？」「…地獄はともかく、天国に行った人間は余程のことがなければ現世には戻ってきたがらないかもしれないな」　一度喰えば戻れないよもつへぐい。お盆だけ開く釜の蓋。みなすべて先人たちの創作童話だ。あの世の法規制はしっかり機能しているように作ったのは、現世の人々への失望絶望ゆえだろうか。「……例え現世が泥でも、大事な人が居れば戻ってきたくなるとは思わない？」「…貴様のとりたいようにとればいいだろう」　そういうと静流は笑って言った。「そうだね。……僕もきっと、そうするよ」　珍しく、作り物でない笑顔だった。　静流のこの言葉の本当の意味を知るのは、もう少し先のことになる。【続】【続】

落ち武者サムライと霊感少年直　第二話『後悔』

第一話「…なあ、鍵屋崎。お前もしかして」『もしかして俺が見えてる！？ヤッター！』「ロン。この見掛け年齢に反して低能な大人は何だ」「俺の背後霊」『守護霊って言ってくんね！？』　－研究の協力者・ロンは、随分と厄介なものを持っていたようだ。　朝から煩く喚き散らすそれは確かに人間ではありえない透明感と浮遊能力を持っているようだった。「ひとまず今日の要件はひと段落ついた、君の能力とその不審者について疑問を晴らしたい」　ロンに話した要件とは、研究・人体実験のことだ。　僕の家は代々人間のDNAに関する研究・培養組み換え実験を進めている。　今回ロンに協力してもらっている研究は、爆風で失われた手足の再構築だ。　義手で出来た右手を後頭部に当て、彼は言う。「戦地で拾ってきちまったんだよ。俺は昔から幽霊が見える気質だから色々と捕まってたんだけど、こいつが来てから追い払ってくれるからそう邪険にするわけにもいかなくて甘くしてたらこんな付け上がっちまった」『俺はロンの相棒のレイジだ！よろしくなキーストア！』「キーストアとはなんだ」『鍵屋はキーストアだろ？』怪しげな色黒金髪の大人は、話しているうちにしゅるしゅると縮み、こどもの姿になっていく。「妙なあだ名をつけるな」『いいじゃんいいじゃん。てか、この前まで何回か会ってたけど俺の事見えなかったよな。ロンの周りうろうろしてたのに』　そういいながら少年はひょいと、170cmのロンの頭上を飛んだり跳ねたり、しまいには頭上でくるくるまわりだした。まるで猿回しの猿だ。　顔をしかめてロンは口を開く。「……悪いな鍵屋崎、俺と一定期間一緒に居る奴にはこの霊感がうつるんだ。　なんか嫌な目に遭ってねえか？」「……いや、むしろ助けられた。礼を言う」「！？鍵屋崎が礼言うなんて、明日は槍でもふんのか！？」「どういう意味だ」　先日廃墟で遭遇した親切な不審者の話をすると、ロンは義手の右手と培養して移植した左手を振り回して焦ったように言った。「そりゃ間違いなく幽霊だが……幽霊がそういういいやつばっかりとは限らねえからな、今度からは会ったらすぐ逃げろよ」　そんなことは分かっている。「僕を誰だと思っている、自分で自分の身を守ることくらいできる、僕の危機管理能力を甘くみないでもらいたい」「それができそうにねえから言ってんだよ…もうあぶねえ所に一人で行くな、昨日みたいなことがあったなら俺が付き合ってやるから声かけてくれ」「君に無用な恩を着せられたくはない」「お前な…」「ところで、手の調子はどうだ？」「ああ、抜群だ。……なあ、鍵屋崎」「なんだ」「感情、魂って、電気信号の集まりだって前に言ってたよな」「……似たようなことは言ったな」「ならさ、こいつらみたいな幽霊も電気でできてるってことか？」「……プラズマ、と呼ばれることはあるな。そう遠いものでもないだろう」「じゃ、じゃあ、ならさ！幽霊の電気刺激？とか言うやつを、培養した体の組織に伝えれば、こいつらは生き返れるんじゃ……」「……拒否反応が心配だ。　遺体の一部が残っているならもしかすると可能かもしれないが」「……レイジ」『悪い、俺どこで死んだかも覚えてねえ。気付いたらあの路地裏の隅に居た』「……」「あるいは、身体組織や遺伝子の近い親族の体が…」『そっちも覚えてねえな～…ってか別に今は大丈夫だし、生き返らなくてもロンさえ傍に居れば俺は幸せだから』「……」　俯いて黙り込んでしまったロンを、僕とそう背丈の変わらないレイジが手を伸ばして撫でようとした。けれどその手は届かなかったから、レイジはふわふわと浮いて撫でて、そしてロンの頭を抱き締めた。「そんなのが、幸せなのか」『こういうのを、幸せって言うんだぜ』　勝手にのろけだした二人を置いて、僕は昨日の落ち武者に礼をするべく研究室を出た。　昼間の方がいい。魔である彼はきっと夜が生息圏の筈だし、直接礼を言うべきだとは思ったが、それでは不審者や、ロンの警戒した悪霊に遭遇する確率も上がってしまう。　ロンの話が本当ならば、僕はきっと今とても危険な状態なのだろう。　……もしかすると、恵から距離を置いた方がいいくらいに。　恵に作品を取り戻してきたことを伝えると、泣かれた。「危ないことしないでほしい…心配だから」　そう言われたのだから、僕は体を大事にしなければいけない。　恵の言うことは、恵の不利益にならない限りは絶対なのだ。　だから、これっきりだ。＊「先日は助かった。礼を言う」　鞄から礼を書いた手紙と、花屋で売っていた薄桃色の菊を置いて、手を合わせた。　そして聞こえないだろう礼を言い、踵を返した。　その時。背後で何かがふっと笑った気がした。　『彼』かと思い、振り向く。　すると。「こんなところで何してんの、お嬢ちゃん」「っ…」　そこに居たのは、似ても似つかないにやにやと笑う学生。「学校サボリ？」「サボリじゃない、僕は…」「俺もサボリ！奇遇だね～」「悪い遊び教えてやろうか？」　じり、と後ろ歩きで下がっていると、どんと何かにぶつかった。　その時、『彼』と近い古めかしいにおいを感じた気がして、振り向くーーーーーー「こんにちは。鍵屋崎直くん、って言うんだね。何を探しに来たのかな？僕が手伝ってあげようか」　にたりと、真っ赤な口が吊り上がった。　人間だ。　まぎれもなく人間なのに、それはどこか、あの世のにおいがしていた。【続】

タンブルハートフル

タンブル、えっちな方向に行くのかと思ったら喧嘩に発展し、苛立ちの中にも相手を大事に思ってるところが見えるの好きです…こういうわちゃわちゃの延長線上に距離のおかしい兄弟ムーブといちゃいちゃが来るのか…とわくわくしつつ読み進めてます

世界で一番お姉様、

待たせるなんて論外よ静流誕生日おめでとう🌹

恵直恵・・・

道了は一応ちゃんと（？）振られたし、斎藤先生は復活したので、裏切り脱退ビバリーの顛末と直ちゃんを幸せな家族の絵に描かなかったけど直ちゃんのためだけにピアノを精神病棟で弾き続ける恵ちゃんと恵ちゃんの為なら世界を壊せる直ちゃんのその後が知りたいです・・知りたいです・・・・・サム直が幸せなのはにっこりしちゃうんだけどやっぱりこう、直ちゃんはサムライの為なら死ねるかもしれないけど恵ちゃんの為なら殺せるんですよ・・・直ちゃんと恵ちゃんの続きが・・・知りたい・・・知りたい・・・・・

教化兵東棟

罪を犯した者が入れられる軍隊で働く少年プリズンIFが見たい…直ちゃんは下っ端→処理班→暗殺班→医者の手伝いサムライは地形切り開く班リョウは斥候＋医者ビバリーは敵のスパイ

恵直恵・・・

まさみさまの書かれるメリバは少プリにおいては静薫が最高だし、ハピエンはサム直が最強だし、バドエンは現状恵直恵が最上だと思っております直恵直はお互いが再会することなく夢の中で理想の相手に再会するメリバエンド、恵直恵はお互いが再会することなく悪夢の中で相手の声が延々と反響し続けて、夢から目が覚めてもずっとずっと聞こえていて誰の声もろくに聞こえないバッドエンドイメージ

サム直・恵直でハニホーの恋愛診断やってみた

https://gachi.hanihoh.com/r_profile/r/?k=u5f735590d2b53https://gachi.hanihoh.com/r_profile/r/?k=15f73571b4bd79https://gachi.hanihoh.com/r_profile/r/?k=k5f7358c0003b9https://gachi.hanihoh.com/r_profile/r/?k=25f7359b766243かわいい　かわいい

人格分裂する直ちゃんいいね（胸糞注意）

直ちゃんA→４班後色事スイッチオン直ちゃんB→４班の記憶がないと、自分の身に起こった出来事を受け止めきれなかったら直ちゃんこうなってたのかなと思うと少し興奮しました（最低）サムライにセクシーなの　キュートなの　どっちが好きなの　と迫ってほしいサムライはたぶんセクシーには毛布をかけるしキュートとはお手手を繋ぐんだ

静直

まさみさんのがあまりにもあんまりだった…そのうち絵を描きたい1st「ドアを開けて♪」→ドア（サムライ）2nd「危険なオフ会」→サムライなしの遭遇3rd「ずっと見てるよ」→誘拐4th「陽のあたる暗闇」→バス5th「戻れない人生」→決闘

直→サムライ→←苗で【Ｋ】パロ

直→サムライ→←苗で【Ｋ】パロ※なおちゃんが直ちゃんかにゃおちゃんかはご想像にお任せします＊＊＊僕は育ての親によって人造的に頭脳を向上させられた。ゆえに実の娘よりも関心を集めていた。実験観察対象というだけなのだが、娘、いや、僕の大事な恵にとっては毎日がストレスの連続だった。そんな折、恵の為に家出して、路地裏で寒さに凍える僕を拾ったのはサムライと名乗る男だった。サムライは元はきちんとした生まれのようだったが、僕と同様大事な者の為に家出し、貧しい中下水道の掃除などを暮らしている男だった。自分の食費さえぎりぎりなのに、僕に食事や温かい毛布を用意する点は愚かとしか言いようがなかったが、面倒を見られなければいけない自分の貧弱さに腹が立った。そんな時、サムライが風邪をひいた。サムライがしばらくそれを隠していることに僕はなかなか気付けなかった。恵の時もそうだ。決定的なサインがない限り僕は動けない。助けられない。サムライが譫言で言っていた「苗」という言葉と、押し入れの奥に隠していた連絡先を探り出した僕は、それを求め走った。ぼろぼろになってたどり着いた先、「苗」は、白い洗濯物の中、満開の桜の下で笑っていた。連絡先とともにあった手紙を見せるも、宛名に全く心当たりがない様子。「苗」は、記憶を失っていた。それでもぐいぐいと引っ張っていこうとすると、「苗」の後ろから、医師のような男と、何故だかその男に手を繋がれた恵が現れた。わけのわからないまま医師によって車に乗せられ、来た時の十分の一にも満たない時間でサムライの元へ戻る。苗は記憶がないのに手慣れた様子でサムライを看病していた。恵は僕と距離を取りつつ、それでも手を伸ばしてくれて、僕が近寄ろうとした直後、サムライの怒号が響いた。直！何故ここに苗が居るんだ、とそう叫ぶサムライ。苗と恵に席を外させ、記憶を取り戻させるな絶対に、と暗い表情でつぶやくサムライ。何故そんなことを言うんだ、そもそもは貴様が無理を重ねたせいだろう、僕などに構って自分の世話をおろそかにするから、と言うとサムライはらしくもない大きなため息を吐き、淀んだ声で語り始めた。【続】【かない】

少プリらくがきログ

←暴君に繋がる鎖　→サムライに繋がる目線私の最高のお兄ちゃん

描いた絵を整理してたら少プリが三冊分あった

この二重線入ってるファイル。 ぼちぼちアップロードしたい。

寄生生物研究してたけど反撃されて苗床やるはめになってた鍵屋崎先生を救出した戦闘班サムライの話（SP二次創作）

「そいつ」を見付けたのは全くの偶然だった。　「たすけて」　その声をずっと俺は求めていた。だからその部屋に危険も顧みず単身押し入った。無謀だと後から同僚からは笑われた。だがそれがその時は正解だった。下手に多い人数で押し入って存在を感知されていれば犠牲者が増えているところだったそうだ。　その存在は頭の大部分を寄生生物に覆われていて、耳の穴から何か触手のようなものを入れられていた。　腹は妊婦のように膨らんでいて、しかしよく見れば触手が浮き出ていて、尋常でない目に遭っていることだけは分かった。　俺は持っていた麻酔刀で頭部と下腹部などに絡みついた触手を切り、触手が呆気に取られているうちに被害者を救助した。部屋を出てからぶるぶると体を震わせては触手を生み出していくその体。落ちる触手がまた俺たちを襲い、また部屋に残った触手も後ろから追いかけてくる悪夢。しかしなんとか何もない小部屋に滑り込むことができた。「……僕を…助けたのか」「！無事か」　無事なわけがない。だがそう訊かずにはいられなかった。　助けた人間はどこか俺が喪った大切な人と似た、優しくて儚いまなざしをしていた。「……低能だな。しかし低能だからこそ稀に予想外の働きをするというわけか…」　続く言葉に返す言葉を失う。「己の危険を顧みず他人を救えるお人好しなら……頼みたいことがある。僕のことは放っておいても構わない」「なんだ」　言い方にややとげを感じたが訊かないわけにはいかない。「先程僕たちが脱出した部屋の奥、鍵のかかった小部屋に子供が一人閉じ込められている。もう三か月になる、食料もそろそろ尽きるだろう。頼む、救出してくれ。僕が囮になっても構わない。」　こうして俺は更なる渦中に足を踏み入れることになったーーーーー。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊２班直ちゃんとサムライとロンの関係性が好き過ぎるので衝動的に書きました。レイジとヨンイルもこの後加勢して触手部屋通称二班は大爆発のち鎮圧されロンも無事救出されます。

革命の日（ロン×レイジ/二次創作/R18）

その澄ました顔をあんあん喘がせてやるよ！革命の日……な～んて息巻いてはや３年が経っちまった。　これまで何度もレイジの機嫌がいい時なんかに上下ひっくり返ることを提案してきた。　存外ノリのいいレイジは「仕方ね～なぁ」と語尾に喜色を滲ませて俺の好きにさせてくれる。　だが、毎回。毎回毎回、俺がぺろぺろしててもレイジが喘がないまま、けれど気分は高ぶったからと「はい時間切れ～」と言ってくるレイジによっていつもの流れに突入する。　冗談じゃねえ、なんて初めの内は言ってたものの、こうも続くと、そうして俺に突っ込んで抱き締めて大きな体を縮こまらせるレイジを見てるとこのままでもいいかなんて思う。どっちが上か下かなんて些末なことだ。　まぁでもそれはそれだ。俺の目には俺の目の前で突っ込まれて喘がされるレイジがどうしても焼き付いて離れないのだ。　たまに夢に見たりふとした時に思い返して焼けつくような嫉妬を覚えちまう。　レイジが悪いわけじゃない。いやまあレイジもレイジで原因になってたとこはあるが、あのことで俺はレイジを責めたくはない。ただでさえボロボロな自尊心を更に叩きのめすような真似はしたくねえ。　だが、いい加減我慢の限界だ。　俺のタッパも伸びた、力もついた、そろそろ逆に喘がせて、上のレイジも下のレイジも俺のにしてえ。　－ということで、だ。「どうしたんだよロン、今回は趣向を変えたのか？」「……」「だんまりかよ。口でも力でも技でも勝てねえからってそれはちっとガキっぽすぎやしねえか？」「なあ、ロン。ロ～～ン」　以前もぶすくれてる俺にレイジがのしかかってきて「いれさせてやるよ」なんて言ってきたが俺は断った。お情けなんか要らねえ。あくまで俺の力で喘がせてやるって決めたんだ。「俺は抱っこちゃん人形じゃねえけど……こんなくっつかれたらまたムラムラしちまうだろ、なのにこの体制は酷だぜ」　俺は完全にだんまりきめこみながら後ろから抱き着いていた腕を動かし、レイジの胸をもそもそまさぐりつつ首筋にキスをはじめた。「ロン……そんなんどこで覚えてきた？キーストアにでも訊いてきたのか？」　やめろ、想像させんな。　突っ込みそうになるがやめとく。　普段のお前の真似だよと言うのもなんとなく癪で、俺は黙ったまま手を動かす。　不安なのかレイジはやたらと情けない声を上げてきて、妙に胸が空く。　いつも当たって砕けろとばかりに俺にくっついてくる癖して妙な所で自信がなくて、俺の拒絶で簡単に壊れちまうレイジは世話が焼けて、それでも大事な奴で。だから何度だって俺はそんなレイジを文句こぼしながらも拾って集めて乾かしてくっつけちまう。　俺は鍵屋崎みたく頭が良くねえし、サムライみたいに丈夫でもねえ。レイジみたいに強いわけでもなけりゃ、ヨンイルみたく器用でもねえし、凱みたいに人望があるわけでも、道了みたく支配するのが得意なわけでもねえ。　だけどそれでも洗って乾かしてくっつけたレイジがなんだかんだ一番うれしそうな顔してくっついてくるのは俺だから、俺の小さい頃に満たされなかった心の部分が満たされてしまうのだ。「お前っておっぱい好きだよなぁ」「……」　俺がレイジを弄れる部分は年々広がってきてて、昔は皮膚を伝ったり頭わしゃわしゃしたりひきつけられる唇にがむしゃらに口づけするぐらいだったのが、最近ではそこらへんも触りやすくなったんだからそりゃよく触りもする。開拓者精神？ってヤツだ。　あとはまあーーーーーここもだな。　ひっそりと伸ばしたもう片方の手を脇腹を通って腰へ、腰骨伝ってレイジのモノへと辿り着かせる。　前に咥えて舐めてやった時、先っぽばっか弄ったらちょっと面白かった。　主に余裕のないレイジの様子が。　だから今回もそうしてやる。レイジの声が段々と上ずってきて、俺をからかう声にも少し余裕がなくなってきた、気がする。「は、」　レイジの吐く息が白い。向かい合ってやりゃよかったかな、今どんな顔してるんだなんて思うけど向かい合ってたら多分流されていつも通りになってた。　顔をこっちに向かせる。レイジの唇はいつも通りの弧を描いていたけど、その唇の端からはたり、とひそかに涎を漏らしていた。吸い付くと少し目を丸くしたレイジは「おーおー積極的だなぁロン」なんて言って俺を煽って来る。なんとでも言え。　舌を絡める。少しレイジにとっては苦しい姿勢なんじゃねえかなんて思ったが全く気にしたふうもなく、目をとろんとさせてくる。くそ、気持ちよさそうにしやがって。俺の息子が元気になってくる。数年前初めて梅花を抱いた時から誰も抱いたことのないブツだ。

落ち武者サムライと霊感少年直　　第二話『緩衝』　　（少プリ２次ｓｓ／現代パラレル）

・続きました・遺伝子研究ネタについて都合良く創作してます＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊第二話『想起』＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊何かが邪魔をする。真っ黒な何かが刺さったようなシルエットが、僕と恵の前に立ち塞がる。向こうには殺さねばならない奴らが居る。死んで当然の奴らが。そう訴えかけても影はどっしりと山のようになって動かない。焦れて僕は回り道をしようとする。恵には凄惨な現場を見せないよう、真っ白な包帯のようなリボンをつぶらな目に巻いて。それでもその影は伸びて、遮るのだ。そんな夢を、あの日からよく見ていた。＊「お兄ちゃんも…？」「ああ。恵も同じ夢を見ていたのか！？」「うん……多分」　あの日から6年が経過し、僕と恵はともに、モラルの欠如した両親のもとで成長していた。　ただし幾つかの偶然が重なり、父の妹が越してきたり、両親の外出が続き恵がピアノを弾ける時間が長くなったりと幸運なことが続いた為、僕達はかろうじて精神の均衡を保つ事が出来た。　あの不思議な夢も影響しているのだろう。　不思議な夢から覚めるといつも、恵から貰った、そしてあの男が案内してくれた先にあった紙粘土の像が目に入り、あの男に落ち着けと言われているような気持ちになった。　……その夢を、恵も見ていたとは。「黒い影。大きな、多分大人の男の人。お兄ちゃんがその人と言い争ってて、そのうちに、その人の背中に居るお父さんとお母さんは、どこか遠い所に歩いて行っちゃうの」「それは……」「寂しいし、追いかけたかった。…でも少し、ほっとしたの」「そうか」　身を震わせる恵の頭を撫でる。三つ編みの途中の為、編んでいない方の髪が腕にかかる。　どうしようもなく庇護欲を掻き立てられる。「ねえ、お兄ちゃん。あの黒い影の人、お兄ちゃんは知ってるの？」「……ああ」　隠していてもしようがない。むしろ彼の正体を明かしてしまえば、恵も安心するだろう。「恵が、家族の紙人形を作ってくれただろう。それを廃屋から探す時、彼が手伝ってくれたんだ」「……その人が、何でお兄ちゃんと、私の夢に出てくるの……？」「……僕が強く記憶していたからな……知っているか恵、家族や親しい友人の間ではたまに同じ夢を見たり、虫の知らせといって危機が伝わったりするそうだ。これも恐らくその一環だろう」「そういうものなの…？」「ああ。恐らくな。だから安心するといい、彼は怪しい者ではない」　不審そうな顔を見せながら、恵はこくりと頷いた。＊「それって幽霊じゃねえの？」　珍妙な事を言い出したのは、最近研究室にやってきたロンという青年だ。　彼は遺伝子研究の副産物で出来たバイオ健康食品の治験アルバイトにやってきていたが、存外好奇心旺盛な青年で、こうしたアルバイト以外の事についてよく聞きたがる。　人体のメカニズムに関する書物や、バイオ健康食品の効能・副作用のリスクについての資料を与えたら数秒で枕にする癖に。「幽霊がその紙粘土の像にとりついて、お前らに夢見せてんじゃねえのか」「幽霊などあり得ない」「そうかよ。…じゃあ、ネンリキだ。その真っ黒な奴が寺生まれでネンリキをこっちに飛ばしてきてんじゃねえの。　寺生まれって凄いらしいぜ、ネンリキとかいう超能力で悪霊退散しちまうらしい」「だから、何度も言っている通り、僕はそうした非科学的な事は信じない」「虫の知らせも十分非科学的じゃねえのか」「長年一緒に暮らした者の絆は強い。そうした事がありえても不思議じゃない」「ずりいなおい」「何とでも言え」　こんな非科学的な事を強い語調で語る子供に、こんな話をするべきではなかったか。　しかし腹の痛みに呻いていた彼の痛みを紛らわせる方法を考えていたら、このことを口走ってしまっていたのだ。痛みとの間に何か大きな柔らかくて強いものがあることを想像してみろと。　そうしたら、逆にお前は想像したことがあるのかとロンは訊いてきた。ロンは案外聞き上手で、あれよあれよと言う間に僕は一部始終を彼に話してしまっていたのだ。「まあいいけどよ」「ところで、痛みは和らいだか」「さっきよりはましになったよ。いてえけど」「そうか。何か痛みを感じたらまた言ってくれ。嘔吐したくなったら我慢するな」「わーったよ」　ドアを閉めると、僕の歩く音に交じって、ロンの部屋の方からぼそぼそと会話音が聞こえてきた。　家族や友人にでも電話しているのだろうか。＊「なあ、どうだレイジ。『黒』か」『…黒だろーな。噂は本物だった、と。よっしゃ、治験終わったら即行こうぜ！全部終わったら、また俺強くなって戻ってくっから、楽しみにして待ってろよロン！』「……でも話を聞く限りいい奴っぽいぞ？お前が吸収する必要ないんじゃねえのか」『会ってみていい奴だったらやめとくって』「……本当にやめろよ」【続】

落ち武者サムライと霊感少年直　　第一話『邂逅』　　（少プリ２次ｓｓ／現代パラレル）

・随分前にネタだけ考えて放置してた現パロ幽霊話・直→１１歳　恵→６歳　サムライ→？？？・鍵屋崎家の場所を改変しています・直ちゃん誕生日おめでとう＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　僕達の住む町は丘の上にある。　昔ここでは大きな戦があったらしい。　その戦には多くの武士だけでなく民達も犠牲になった。　今もその怨念のせいで、そこに建った建物では決まって事故や事件が起き、廃墟になるらしい…。　そんな場所に今回僕が訪れたのは、他の低能どものように肝試しとかいう愚劣な目的の為ではない。最愛の妹、恵の造った素晴らしい図工の工作を、あろうことかクラスの男子がふざけてそこに持っていってしまったのだ。　お兄ちゃんにあげるよと前日言ってくれた恵の笑顔を思い返す。　僕は恵の作品を確実に持ち帰り、あの笑顔を取り戻す。　勿論暗い顔の恵を放っておける筈がない。一緒に絵を描いて、一緒にピアノの練習をして、恵の気分を晴らす事にまず僕は注力した。　両親がまた研究の為に外国へ行っていたのも幸いだった。一生帰って来なくてもいいくらいだ。　しかし。　ぐっすりと、しかし目に少し涙を滲ませて眠りにつく恵を見ていると、恵へのやり切れない想いと恵に愚行を働いた低能どもへの怒りがふつふつと煮えたぎってくる。　お兄ちゃん取りに行かなくていいよ、と恵は言った。　恵は優しい。自分の欲求よりも僕の安全を重んじたその発言にまた僕は感動したが、それでも恵に我慢を強いるのは本意ではない。　恵が寝静まった事を確認し、僕は上着を羽織った。　懐中電灯と鍵とマスク、ついでに護身の為、父のナイフを持って家を出た。　＊　夜の廃墟は冷える。　腐っても秋の初めだ、生ぬるい風と冷たい空気が交互に押し寄せてくる。　明日も研究の協力者と会わねばならない、風邪をひくわけにはいかない。　懐炉でも持ってくるべきだったかと思いながら僕は歩みを進める。　もとはショッピングモールだった為見通しは良く、またどこかの低能により数か所割られてそのままになっている為風通しもいい。　一階は嵌め殺しと自動ドアばかりだ、恵の証言ではおそらくこの割れた窓から入ったのだろうと僕は検討をつける。　慎重に踏み出す。一応怪我をしないよう季節にしては厚着でやってきたつもりだったが、鋭利なガラスの断面を見ると、足りなかったかもしれないとも思う。　6歳の子供だと楽に通れる大きさの穴でも、11歳の僕には少々辛い。　全身が屋内に入った時、ぱき、とガラスを踏んで音を立ててしまい、肩が跳ねる。　誤解のないよう言っておくが僕は無神論者であり、幽霊、霊魂の存在などけして信じてはいない。　だが廃墟には不審者、不良が存在する可能性が高い。鼠や狸などによって感染症を齎される可能性もある。窓が割れ排水管も老朽化している為水漏れが激しい。扉も錆付き、少し動かすと嫌な軋みの音が鳴る。　　しかしそれは好都合でもある。　他に不審者や警備員が居た場合それを把握することができるからだ。　また、恵のクラスの男子が置いた場所もある程度限定できる。　恵は『何でそんな事訊くの』と言いながらも、クラスの男子が度胸試しにと置いたらしき場所を教えてくれた。　まず、雨のかからない屋内であること。　周囲を巡回する警備員には見付かりにくい、大通りから離れた場所であること。　剥き出しのままであり、見ればすぐわかる所。　6歳程度の男児……恵より10cm程高い身長の子供の手が届く高さ。あるいは、高い所に置く為の台がある場所。　男児が置いて戻ってきた時間から察するに、この入口からそう離れた場所ではないこと。　以上の条件をもとに、僕は捜索を開始した。＊　……見付からない。　やはり予定を変更してもらい、昼間に改めて探しに来るか。　暗闇と汚い店内の状態にも慣れたが、体力がもたなかった。　厚着をしてくるんじゃなかった。暑い。　不審者などより自分の体力の無さの方が警戒すべき問題だった。　喉が渇いた。水が飲みたい。　いや、そんなことよりも恵の作品の安否が大事だ。　取り戻したら恵は微笑むだろう。ありがとうといつもの柔らかい声で言うだろう。　僕はその為なら何でも出来る。『……おい』「なんだ、今忙しいんだ、後にしてくれ」　応答した瞬間、ぞくりと悪寒が走る。　背後に、なにか、居る。『探し物か』「……」『昼間男児が』「それだ！！昼間低能どもが僕の妹から奪いこの廃墟に持ってきたものはどこにある！？君は警備員か！？不審者か！？どちらでもいい、可及的速やかにそれが置いてある場所に案内しろ！！」『……あい分かった』　振り返ると、黒い大きな人影が立っていた。　……薄暗い場所だ。僕の視力は悪い。　……だが、懐中電灯で照らしているのに、ここまで人は黒く見えるものだろうか。　シルエットはぼんやり分かるのに、色合いは一律の黒だ。　全身タイツでも着用しているのだろうか。不審者ならあり得ることだ。　シルエットで分かるのは、頭や体に何か細長いものがついていることだ。　やはり不審者か。ロックやパンクなどに影響された若者か。　低く、少し渋い声からして、どちらかというと剣道や盆栽を嗜みそうな男のようだが…　しかし『彼』は迷いなく、滑るように進んでいく。「……よく、見ていたな。君は警備員か？それとも不審者か？」『……ここを見守っている』「そうか。外で、自転車に乗った警備員なら見たことがあったが……内部も巡回していたんだな。初耳だ」『時々、下郎が罪を犯す為にここへやって来る。……追い出さねばならん』「……廃墟にしては、安全に感じたが、そのお陰か」　恐らく幽霊の噂はこの男のせいだろう。　黒い服装も恐らく目立たず、不審者に襲われない為だろう。　低能とはいえ、折角街の治安維持に貢献している人間を悪霊呼ばわりとは、失礼にも程がある。『……ここだ。この像だろう』「！！！そうだ、これだ」　小学生男児にしては足が速かったのか、男児は案外奥まった所に恵の作品を置いていた。『お前の妹のものか』「ああ。妹が僕の為に作ってくれた」　それは小さな紙人形の像だ。　恵と、僕が前に二人並んでいて、後ろに母と父が並んでいる。　台座には色とりどりの花が幾つも飾られている。　その顔は一様に笑っていて、こんなみすぼらしい廃墟の中でも温かな存在感を保っていた。『可憐だな』「だろう。僕の妹はどんなものでもこうして可愛らしく表現する術に長けている」　鼻を高くする僕に、何故だか人影は少し笑った気がした。「おい、何を笑っている」『……大事にしているのだな』「当然だ」　何に代えても守りたいほどに、大事にしている。＊　紙人形を左手に抱きかかえ、右手に懐中電灯を持ち、再び出口まで向かう。　後ろには例の男が居る。　背中を見ず知らずの、体格のいい男に預ける事には少し抵抗があったが、この男なら大丈夫だろうという安心感もあった。「……世話になったな。……ああ、あと、一つ聞き忘れていた。君の名前は何だ」『………名前…』「ああ。僕から名乗った方がいいか。僕は鍵屋崎直だ」『…かぎやざき……なお………なおか…』「そう珍しい名前でもあるまい。君の名前は何だ。情報漏洩になるから教えられないとでも言うのか」『……いや…そうではない…………サムライ…』「は？」『サムライとでも…呼べ』「さむらい？」　侍。茶村井。サム＝ライ。「待て、それは苗字か？名前か？フルネームか？そもそも本名か」　ガラスを越え、振り返った瞬間。　ふっと、黒い影改め『サムライ』の存在感が……消えた。「……さむらい？さむらい、どうした！」　一体、どこに。「おい、お前こそどうした。ここになんか用か」　声が帰って来たのは期待していた方向とは逆の方向。「……！なんだ、五十嵐か」「五十嵐さんって呼べよ、まあいいけどよ」　くたびれた中年の巡回警備員は笑う。　屋外に出たからなのかもしれないが、ずっと黒い影と一緒だった為青い服や金具の反射光が新鮮だ。「低能どもが恵の作品をこの中に置いてきた、だからそれを取り戻してきただけの話だ」「だからってこんな夜中にガキ一人で……あぶねえぞ」「昼間の要件を外すと両親に連絡が行く。両親の部下に協力者を募っても確実に裏切って連絡するだろう。消去法でこうしてやってきた次第だ。案ずるな、先程まで他の巡回警備員と一緒だった」「……巡回警備員？」「そうだ。聞いていないのか？この広い治安の悪い地域を、疲労を重ねた君一人では管理が難しいと判断されたんだろう。さむらい、という190程度の身長の男が見回っていたぞ」　丘の上だけでなく、トンネルを通って向かう造成地も五十嵐の担当エリアだ。　高級住宅地のある丘と、工場街のある造成地の間には崖があり、その端にあるこの廃墟はある。その為ここは丘・造成地双方の子供達の興味を悪い意味で引いてしまって問題となっていた。「さむらい…？そんな新人の名前聞いてねえけどなあ……身長も、190って。そんなん居たらさすがに覚えてる気がすんだけどなあ……お前にとっちゃそりゃでっかく見えるだろうけどよ…」「馬鹿にするな、大体の大きさくらい視認できる」「そうかぁ？」　五十嵐はぼりぼりと頭を掻き、「じゃ、家まで送ってくよ」と申し出た。「それには及ばない。貴方はいつも通り町中の不良どもの相談にでも乗っていればいい」「へえへえ」　人通りの比較的多い場所を歩いていく。　今は夜中の３時。不審者の主な活動時間は帰宅時間である午後７時から午後９時、また酔っ払いが多いのも午後１０時から１２時だ。今の時間帯は比較的安全、早く起き過ぎた老人が飼い犬と散歩しているくらいだ。「さむらい…か。」　裏口の鍵を開けながら考える。　またどこかで会ったら、今回の礼をすることを考えてやらなくもない。　家の中に戻り、恵の寝顔を確認し、部屋に戻る。　明日目覚ましがなる時が楽しみだ。　恵はどうやったの、と驚いて笑うだろう。　警備員が発見していて、案内してくれたと言っても心配してくれるだろう。　　温かな予想を抱えて、僕は眠りに落ちた。【続】