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2011.07.23
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カテゴリ:夫のおいたち
欲しい物は何かと聞かれたら、特に無いと答えます。

この年になるとあまり物にも興味が無くなってきます。


でも昔からずっと欲しがっていると感じるもの。

それは子供の頃に住んでいた世界。



子供の頃は アリの行列を一日中見たり、

とにかく昆虫が好きで 木の上を口を空けたまま、

「ジー」と見つめて 動かない事が多かった。

親から何度も手でアゴを押されて閉じられていた記憶があります。

親から「この子 ちょっと変じゃないのか」

と思っていたと、後で聞きました。
 


親に怒られると 涙が出ます。

すると夜なら 布団にもぐって、蛍光灯の小玉の光

を見にいきました。

涙でゆがんだ 小玉の光からは、まるでレーザー光線

のような光の筋が 手の届きそうな所まで伸びてきて、

その光に包まれるのが大好きだったのです。

昼に怒られても同じで 涙がでると空を見ていました。

目を細めると綺麗だったからです。


全然 反省してなかった訳ですが・・


何を見ても美しく まるで今とはまったく違う

魔法の世界にいたような気さえするのです。



「追いかけてくる月」


o0680045210795041801.jpg

田舎の夜は 電灯も少なく真っ暗です。

時間をわすれて遊んでしまうと、いつの間にか日が落ちて

暗闇の世界になってしまいます。

月明かりだけが「ボーン」と浮いています。

走って家に帰る途中 振り返るたびに、

月は、林を抜け 電柱を越え 屋根の上を滑り

走れば 走った分だけ 追いかけてくる。

足を止めれば 相手も止まる。

泣きたいくらい、ひどくおそろしくなって、

家に逃げ込み窓を少し開けてのぞいたら、

月は まだ、「ボーン」と 見ているので、

布団にもぐり込んだ事を、今でも覚えています。


宮沢賢治の世界がこの子供の感覚に

すごく近い物だと思います。

またそれを うまく表現していますよね。

o0220030010795041804.jpg

この感覚は懐かしく ひどく魅力があります。

なので 欲しい物は 「子供の空」です。



欲しがっているのはたぶん、私だけでは無いのでしょう。

なぜなら麻薬と言うものが 正にそれだからです。



(注)麻薬が欲しいと言っている訳ではありません。





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Last updated  2011.07.23 23:58:17
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