カテゴリ:星 / Stars
2020年7月29日から31日まで、反射望遠鏡の鏡面研磨の研修に参加しました。
2枚のガラス(鏡材、盤ガラス)を研磨剤を挟んでこすりあわせながら、凹面鏡を作っていきます。 研磨剤は粒の大きさに種類があり、目の粗い砂で荒ズリをし、徐々に砂粒を小さくして中ズリ、仕上げズリに移行します。 規則的な動きで研磨をすると、鏡材の中央が凹むと同時に、盤ガラスは周辺が凹んできます。定期的に向きを変えて、鏡材と盤ガラスを360度均等に削っていきます。この段階では、ガラスは擦りガラスのような状態で、透明ではありません。 盤ガラスに松脂とアスファルトを溶かした物を乗せて「ピッチ盤」を作ります。ピッチ盤にはグリッドパッドを乗せて格子状の模様を付けます。「鏡材」にはタールで取っ手を付け、酸化セリウムの研磨剤の粉を水に溶いてピッチ盤に付けて、鏡材で研磨します。長く研磨すると、擦りガラスのように曇っていた鏡材が透き通ってきます。 最終的にフーコーテストで鏡材の表面が美しいパターンを出していたら完成です。 完成した「鏡材」はメッキ会社に表面メッキをしていただくことになるのですが、まだしていません。 ![]() ↑ 15センチの鏡材。 ![]() ↑ 荒ズリ用の研磨剤を水に混ぜて盤ガラスに付ける。 ![]() ↑ 左が鏡材、右が盤ガラスに研磨剤を塗ったもの。 ![]() ↑ 時々研磨剤を追加する。 ![]() ↑ 鏡材を動かして研磨していく。 ![]() ↑ 荒ズリから中ズリに移行するため、ガラスを洗って新しい研磨剤を準備する。 ![]() ↑ ずらしながら研磨をする。 ![]() ↑ 研磨をしている所。 ![]() ↑ 研磨剤を追加していく。 ![]() ![]() ↑ 仕上げズリをする。 ![]() ↑ 松脂とアスファルトを混ぜて溶かしたピッチを、盤ガラスに乗せる。 ![]() ↑ 格子状のグリットパットと鏡材。 ![]() ![]() ↑ 盤ガラスのピッチにグリットパットを付けて、格子状のパターンを付けた。 この上に水を付けた酸化セリウムを付けて、鏡材を磨いていく。 擦りガラスのように曇っていた鏡材は、この研磨で透明になる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 家の中で保存していた物を出してみた。 ![]() ↑ 鏡材。 ![]() ![]() ![]() ↑ 盤ガラスのピッチは形が崩れていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.08.15 05:54:14
コメント(0) | コメントを書く
[星 / Stars] カテゴリの最新記事
|
|