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ケルトの夢

ケルトの夢

Once ダブリンの街角で



やっと観に行けました~!

題名だけで充分に(笑)、そして「全米たった2館から口コミで140館にまで広がった奇跡の大ヒット作品」というコピーに惹かれましたが…

びっくりしました!音楽の力に。

「男」はダブリンの街角のストリート・ミュージシャン。
「女」は、チェコからの移民で、最初の出会いではビッグイシュー(ホームレス自立支援のための雑誌・英国で始まり、各国で発行され、日本でも刊行されている)を抱えている(家はあるのでホームレスではありませんが)。

最初は、彼女の質問に迷惑げな彼だが、彼女は苦しい生活の中で楽器店で弾かせてもらうピアノが日々の楽しみだった…
この、楽器店で一緒に男のオリジナル曲を合わせるシーンに!


びっくりですよ~、旋律が魂に触れてくるというか。


アコースティックギターの音色の美しさにも。


二人はホンモノのアーティスト(アイルランドの人気グループ、ザ・フレイムを率いるグレン・ハンサードとチェコの新鋭シンガー・ソングライター、マルケタ・イルグロヴァ)なので、音楽性の高さは申し分なしですが。
リリカルで、でも甘ったるくなくて、心に迫る曲と唄なんですよね~

今もサントラ聞きながらこれを書いています。

彼は彼女という理解者を得て、デモCDを作ってロンドンに出て行く決心を固める。
二人とも役者ではないのですが、映画の作り全体がナチュラルで、すてきなドキュメンタリーを観ているみたい。
だから、徹底してダブリンのロケにこだわっています。
監督は、マイク・リーやケン・ローチの映画みたいなミュージカルがあったら、と思ったのですって。
まさに!

そして、真実性。
グレンは、実際にごく歳若いころからバスキング(街頭演奏)をし、デモテープによって運命が変わった経験を持つ。
マルケタは以前からグレンの音楽活動に参加しているのですが、初めて出会ったパーティで二人で歌い始めた場面は、映画のシーンと同じようだったとか。

かつて移民の代名詞だったアイルランド人は、今「ケルティック・タイガー」ともあだ名される破竹の経済発展で、移民を受け入れる側になった。
そんなダブリンの「今」を反映しながら、グレンは「何でも金、金」の今の風潮に怒っていて「昔のダブリンへのラブソングなんだ」とも語ります。

銀行の融資係とか、録音の助っ人を頼むストリート・バンドのメンバーや録音スタジオのエンジニアとか、パブで伝統的なアイルランドの歌を人々が代わる代わる歌うシーンとか、いいです!


そしてこの作品は、大人のロマンスを描いた作品でした~

狭い日本語の意味の「アダルト」じゃなく、本当のアダルト!(笑

オフィシャルで予告編とミュージックビデオが見られます。

監督のジョン・カーニー(ロンドンとアイルランドで主にTV監督として活躍)は、かつてグレンのバンドのベーシストだった長年の友人。
グレンと音楽映画を創る企画を立てたけど、最初主人公はキリアン・マーフィーが演じる予定だったのですって!
それも


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