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2018.09.24
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カテゴリ:日本文学 メモ
石川啄木『一握の砂』より:

「あたらしき背広など着て
旅をせむ
​​​​しかく今年(ことし)も思ひ過ぎたる」


萩原朔太郎「旅上」:

「ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背広をきて
きままなる旅にいでてみん。
汽車が山道をゆくとき
みづいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもはむ
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。」


石川啄木『一握の砂』より:

「盛岡(もりをか)の中学校の露台(バルコン)の
欄干(てすり)に最一度(もいちど)我を倚(よ)らしめ」


西脇順三郎「無常」より:

「バルコニーの手すりによりかかる
この悲しい歴史
水仙の咲くこの目黒の山
笹やぶの生えた赤土のくずれ。
この真白い斜塔から眺めるのだ
枯れ果てた庭園の芝生のプールの中に
蓮華のような夕陽が濡れている。」





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最終更新日  2018.09.24 03:06:25


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