カテゴリ:日本文学 メモ
石川啄木『一握の砂』より:
「あたらしき背広など着て 旅をせむ しかく今年(ことし)も思ひ過ぎたる」 萩原朔太郎「旅上」: 「ふらんすへ行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し せめては新しき背広をきて きままなる旅にいでてみん。 汽車が山道をゆくとき みづいろの窓によりかかりて われひとりうれしきことをおもはむ 五月の朝のしののめ うら若草のもえいづる心まかせに。」 石川啄木『一握の砂』より: 「盛岡(もりをか)の中学校の露台(バルコン)の 欄干(てすり)に最一度(もいちど)我を倚(よ)らしめ」 西脇順三郎「無常」より: 「バルコニーの手すりによりかかる この悲しい歴史 水仙の咲くこの目黒の山 笹やぶの生えた赤土のくずれ。 この真白い斜塔から眺めるのだ 枯れ果てた庭園の芝生のプールの中に 蓮華のような夕陽が濡れている。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.09.24 03:06:25
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