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Mr. Cats' Gardenのブログ あるいはニャンスケの生活と意見

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2022.03.01
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不思議の国のアリス 五場と二つの幕間小景:第一場 砂漠の共和国 第二場 女王陛下の牢獄 幕間小 第三場 むかしむかしあるところ 幕間小景 第四場 落ちたブランコ乗り 第五場 砂漠の流刑地     文化庁委託事業「令和3年度次代の文化を想像する新進芸術家育成事業」日本の演劇人を育てるプロジェクト 新進演劇人育成公演 演出部門   
劇場/ザ・スズナリ    、作/別役実、脚色・演出・振付/スズキ拓朗(CHAiroPLIN)、音楽/諏訪創、プロデューサー/流山児祥
    アリス:紅日毬子、父:イワオ、母/女王陛下/寅のおきさき:森ようこ、姉/王女/ライオン:山丸莉菜、    兄/王子/虎:小林七緖、叔父/公爵/いたち:田村龍成、叔母/公爵夫人/ライオンのおきさき:清水ゆり、    従兄/近侍/兎:山下直哉、委員会の男/看守:佐野陽一、金ぴかの兵隊/死刑執行人:丸山厚人、秘密探偵X:伊藤俊彦、    キャラバンの男/犬:諏訪創、死刑囚1/西の歩哨:よし乃、死刑囚2/北の歩哨:橋口佳奈、死刑囚3/東の歩哨:本間隆斗、郵便配達夫/死刑囚4/南の歩哨:チカナガチサト   


図1 会場配付資料と半券から作製したススキ拓朗演出「アリス」の概要

アリスのファンタジックな世界に父のイメージを追うアリスの不条理な心像風景が重なる、別役実の若き日の想像がスズキ拓朗の創造的演出で装い新たに具現化された! 

別役実の戯曲、というと大御所の不条理演劇とはこういうものという教科書のような戯曲がイメージとして浮かんでしまう。そして、つい先日、つまり昨年12月12日に観た「あーぶくたった」は正にそれだった。1970年頃はそんな鴟尾でも圧倒的な人気を得ていたのか?  

そんな一寸見窄らしい印象が、ガラッと払拭された。開幕早々、パアッ斗明るくなた、スズナリの狭い舞台一杯に、アリスの不思議な国の異形の動物たちが歌い踊る。メルヘンの世界にあっという間に劇場が包まれ、ワンダーランドに劇場全体・皆が引き込まれている。やがてそのワンダーランドでの彷徨が父を求めた彷徨と重なって、不条理芝居の流れが見事に重なって行く。 

別役のアリスは、後に野田秀樹が若い女性達に圧倒的な支持された、メルヘンチックで笑いと響めきの連続が渦を巻く、そんな舞台だったのだ。だからこそ、別役実の名声が上がったに違いない。 後年の戯曲は、パッションが消えて理屈でものを構成する無味乾燥なものになっていったのだ。ザ・スズナリのアリスが本当の演劇史に残る別役実の芝居:別役の不条理演劇なのだ。初期の芝居の素晴らしさ、それだから彼の名も残っているのだ。 

なかで、テーマ・展開・声・容姿・仕草・その他全てにピッタリはまっていた紅日毬子のアリスは空前絶後・至高のアリスなんじゃ無かろうか? 

また観たい舞台なのである。


別役実の風景 [ 野田映史 ]​​
ことばの創りかた 現代演劇ひろい文 [ 別役実 ]​​
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最終更新日  2022.03.01 01:07:00
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