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2007.04.28
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カテゴリ:dreams





美しい娘だった

歳の頃は 20歳前後だろうか…

いや もうちょっと若かったかもしれない

透き通るような素肌…

肩のあたりでゆるく波打つ

ほんの少し黄味がかった濃茶の髪…

彼女は何一つ身に纏っていないにもかかわらず

その肢体は 少しもいやらしさを感じさせることなく

そっと 静かにそこにあった





ただただ美しかった

欲しいもののすべてが 彼女にはあった

彼女のいる場所は その美しさにふさわしく

そこは 一面の花畑…

少し靄がかかったような空気の中に

彼女はその身を委ねていた

空の色は刻々と変わり

何度も 太陽の輝く朝が来て 

やがて 星の瞬く夜を迎えた

朝が何度来ても

夜が何度来ても

彼女の美しさは変わらなかった





視界に彼女の姿を捉えていながら

彼女の感じるものを 感じることができた

花の上に横たわっているというのに

そこはとても柔らかかった

ビロードのようなふんわりとした 温もり…

冷たくはないけれど ひんやりとした心地良さ…

まるで ぬるいゼリーの海にいるような

そんな滑らかさに包まれていた





彼女の傍らには 誰かがいた

『 誰か 』 では なかったのかもしれない

『 何か 』 だったのかもしれない

その 『 誰か 』 か 『 何か 』 は 彼女を撫でる

触れるか触れないかのような繊細で微妙なタッチ…

それは 優しい手のようでもあるけれど

手のように 小さいものではなかった

もっと 大きなヴェールのような…

彼女のすべてを包み込んでくれるような… 

そんな 『 誰か 』 か 『 何か 』 …

それは とても安らかで

そしてそれは 彼女を安堵へと導き

その表情を より穏やかなものへと変える

その顔は 柔らかな輝きを湛え

彼女は さらに美しくなる…





彼女が誰なのか…

それは 謎のままだけれど

ある時は 彼女となって それを感じ

ある時は 彼女から離れて それを見つめ

その不思議な世界に浮遊しながら

それが 夢であることにも 気付いていた

できることなら目覚めることなく

ずっと その場にとどまりたい…

何度でも 見たい夢









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Last updated  2007.04.28 21:54:49
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