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2007.10.06
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カテゴリ:dreams







その日は外せない仕事があって

どうしても9:10までに表参道に行かなくてはならなかった

仕事が終わるのが何時になるかなど読めない

体が空くのが何時になるのか…

もちろんそんなことはわかるはずもない

待ち合わせの時間をいくら問われても 答えようがなかった

「 ねぇ だいたいの時間だけでもいいからさぁ 」

追いすがるような声が背後から聞こえてくる

そもそも もう一度会う意味すら感じていない相手だ

朝の渋谷で立ち話などする余裕はない

「 じゃぁ あとで連絡して 」

そう言って渡されたアドレスを登録するつもりもなかった

もう これ以上余計なものは背負い込みたくない

今まで どれほどチヤホヤされて生きてきたか

その容貌から なんとなく想像することはできたけれど

悪いがそんなものは こっちにとっては一切何の意味も持たない

どうやらコイツはそこのところをわかっていない…

俺に惚れられて嬉しいだろう くらいに勘違いしているらしい

その態度がよりいっそう 男に対する嫌悪感を煽り立てた

同じ空気を吸っているのすらイヤだった

こんな男に惚れられるなんて…

それほどの隙があったのだろうか…

こんな男に付け入る隙を見せた自分に腹が立ってしょうがなかった

手のひらの中の紙切れが 汚物の如くイヤなニオイを放つ

改札を抜けたら まずこのアドレスを闇に葬ろう

男に背を向け歩きながら 固く心に決めていた











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Last updated  2007.10.06 00:04:38
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