小耳にはさんだ話
古い時代の楽器、リュート、ビウェラ、バロックギターなどには細かい装飾や手の込んだ彫刻部分が付いていることが多いです。サウンドホールにモザイクのような彫刻が埋め込まれていたり、ギターの竿のてっぺんに彫り物がついていたり、裏板が寄せ木で縞々になっていたり。 私のビウェラはシンプルタイプなので何も飾りをつけず、その分値段も控えめという実用的なものなのですが、製作家にあの飾りは何か意味があるものなのかと聞くと、音に関しては何も関係がないとのことでした。ではなぜ派手な装飾が付いているかというと、それほど楽器というものが広まっていなった時代に、美しさを兼ね備えていないと、楽器を知らない人はただの木の「ガラクタ」だと思ってしまい、薪の代わりに燃やされてしまう可能性があったからだそうです。自ら身を守るためのオシャレだったわけです。(終わり)先日遠くの村へ行く途中の駅で、日本でも売られているスパークリングワイン(こちらではカバという)のメーカー、フレシネ(Freixenet)の工場を見つけました。三回電車を乗り換えたうちの一回は初めて国鉄(Renfe)以外の電車、カタロニア州鉄道に乗りました。軌道が狭くておもちゃみたいな線路でした。