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普通の速さで歌うように♪

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2007.07.20
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2007-07-19 18:33:59
その対策は、昔に戻って、女を再び家庭に閉じ籠め、箒と針を持たせる
ことではない。機械的な手段があって、私たちがそういうことをする手間を
省いている。

しかしそれで節約された時間と気力を持て余して、もっと多くの無意味な
仕事や、生活をするのを簡単にするはずで、却って煩わしくする器具を
集めることや、私たちが使うのにも、味わうのにも暇がないものを手に
いれること、要するに、空白を更に多くの気散じの手段で埋めようとする
ことにその時間や気力を浪費するのも、問題に対する答えではない。

別な言葉で言えば、私たちを幾つかに分割する効果しかない遠心的な
活動を幾ら求めても、何にもならないのである。女の生活は今日、
ウィリアム・ジェームスがドイツ語のツェリッセンハイト、ずたずたに裂かれた
状態、という言葉で言い表したものに次第に近づいていく。女はいつまでも
この状態で置かれていることはできなくて、そのままでいれば、木っ端微塵
にされる他ない。女はそれとは反対に、一人で時間を静かに過ごすとか、
ゆっくりものを考えるとか、お祈りとか、音楽とか、その他、読書でも、勉強
でも、仕事でも、自分を内部に向かわせて、今日の世界に働いている各種
の遠心的な力に抵抗するものを求めなければならない。

それは体を使ってすることでも、知的なことでも、芸術的なことでも、自分に
創造的な生き方をさせるものなら何でも構わないのである。それは大規模な
仕事や計画でなくてもいいが、自分でやるものでなくてはならなくて、
朝、花瓶一つに花を活けるのは、詩を一つ書いたり、一度だけでもお祈りする
のと同様に、忙しい一日の間、或る静かな気持ちを失わずにいる結果になる
こともある。要するに、少しでも自分の内部に注意を向ける時間が必要なの
である。

 つめた貝は 我々に孤独ということを教え、中心に向かえ、と清教徒の聖者
たちは言い、自分を見失わずにいることが内部への道である、とプロティノスは
説き、シエナの聖カテリナによれば、巡礼は自覚の独房で生まれ変わらねば
ならない。これは昔の人たちがしたことである。

しかし今日ではそれを意識的に行うのだとういう点が、昔とは違っている。
昔のように、時代の流れに従って、誰でもがやっているからやるのではなくて
実際は殆どもう誰もそういうことをするものはない。

それをやるというのは、或る意味では一つの革命でさえあって、それは今日の
思想や傾向の凡てがこの新しい、内的な生活の仕方とは正反対だからである。

女が、この我々の内部に力を求めるということの先駆をなさなけらばならない。
女はいつもその先駆をしてきたとも言えるので、二、三十年前までは外的な
活動に加わるのが難しかったために、そういう生活上の制約自体が女に注意
を内部に向けさせた。そしてそうすることによって、男がその外的な活動に
捧げられた生活では容易に求めることができなかった内的な力を女は得た。

しかし私たちは最近になって女というものを解放し、女が男と同等であること
を示そうと努力するうちに、これは無理もないことかも知れないが、男と外的な
活動の面で競争することで私たちの内的な力の源泉を放っておく結果になった。

しかしこの女の力の源泉は時間を越えたものであって、それをなぜ、私たちは
男の一時的でしかない外的な力と取換える気になったのだろうか。男の外的な
力も人間になくてはならないものであるが、その男の世界にも純粋に外的な
力や、問題の解決の仕方は今日では用をなさなくなりつつある。

男も、目を内部に向けて、問題の外的な形式にある解決のみならず、内的な
解決を求めずにいられなくなっているのであり、或るいはこの変化は、現代の
外向的で行動的な、唯物論的な欧米の男が成熟の新たな段階に達したことを
示すものであるかも知れない。

男も、神の国が人間の心の中にあることを覚り始めたのだろうか。





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Last updated  2007.07.21 00:27:48
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