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December 22, 2003
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トーナメント初戦、なんと0対0。延長ってあったかしら?などと思っていたらなんとPK戦。
ここから次男の本当の戦いは始まったのでした。

大会ルールでPKはゴールから5メートルの位置。キーパーの親として見ているせいもありとても近い。

そして一人目、両手を広げ大の字に構える彼に向けシュートがはなたれました。反射的に動いた彼に、あろうことか顔面直撃。ボールは弾き飛ばしたものの目の辺りを砂だらけにして、寒さと痛さで涙がこぼれていました。思わず駆け寄り「痛かったね、でもえらかたよ、すごかったよ」と声をかけたのですが、後ろではもう相手のキーパーが立ち、つぎのPKが始まろうとしていました。

なんとか次もゴール前に立たせなくちゃ!と思った私は「チームには君しかいないんだよ、キーパーはキミでなくちゃだめなんだよ!わかるね、頑張れるね!」と言っていました。

彼は涙が止まらないものの何も言わずにゴールの前へと歩いてゆき、両手を広げて構えるのでした。
相手二人目のシュート。
次男はボールを追って反射的に右に飛んだ。
しかしゴールの右上コーナーにシュートは見事に決まってしまいました。

「このまま気持ちが負けてしまっては…」と彼を奮い立たせようとはしたものの言葉が見つからない私。

三人目。もう祈るしかない私の目の前で相手のシュート!
そのときなんと次男は果敢にも前に出て左足でボールを蹴りだしたのでした。

「この子は負けてない。」そう思ったら涙があふれてきてしまいました。しかしぐっとこらえてふと我がチームを見るとゴールにシュートが決まったところでした。
PKの行方も追えないほど動揺していた私でも、次をとめれば勝だということが周りの雰囲気から伝わりました。

そしてその四人目のシュート!
次男は思いっきり右に手を伸ばして飛びました。
ボールはその手の先のほうを抜け、そしてゴールポストの外も抜けてグランドの外へと転がってゆきました。

勝った瞬間でした。

もう私も涙を抑えることができませんでした。先生も思わず駆け寄っていました。

こんなに心をぐちゃぐちゃにかき乱されるような感動は初めてでしたね。

「子供たちを誇りに思うってこういうことなのかな」と落ち着いて振り返ってみて、今日やと思えるのでした。





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Last updated  December 22, 2003 09:24:03 PM
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