夜が待ち遠しい

2017/05/17(水)08:30

松戸からまたしても古参酒場の暖簾が仕舞われた

千葉県(452)

 松戸との因縁は当分断ち切れそうもありませんが、やはり未だに上手く付き合えていない気がします。それは町が日ごとに都心への通勤客のためのベッドタウン化され、それが加速化されているように感じられることもあります。ちょうど町の商店や飲食店を担ってきた世代が引退を迫られるタイミングと一致した事もあるのかもしれない。後継者もおらず、実際のところ後継に店を託したところで苦労を押し付けることにしかならぬと考えられているのかもしれない。そんな不幸の連鎖が町をただ帰って寝るだけの住宅街化させるのだろうけど、それを妨げる力など持っていやしないし、それ以前にそうするだけの大義もありはしないのです。だから松戸が誇る数少ない酒場の一軒だったーと過去形で語ることの何たる無力感である事よー「開進」が閉店していたのを遅まきながら知ったとしても嘆く資格すらぼくには残されていない気がする。そんなに大事に思っていたのならもっと頻繁に顔を出すべきではないかと言われてしまえばそれまでなのです。  虚しさなどわがままごとと気を取り直して町を徘徊します。徘徊している時点でどこか呆けてしまっていたのでしょう。これまでもそうだったかもしれないけれど、今後数限りなく繰り返さ、さらに加速を増すに違いない古い酒場との決別に慣れることなどできるはずもないのだろうなあ。大層なことは願いはしないから、どうぞぼくが死を迎えるその日までは一軒だけでもいいから通える範囲内にそんな酒場があってもらいたいのであります。西口の馬橋寄り、松戸としては飲食店の集まるビルの2階に見慣れぬけれど見知ったもつ焼店を見つけました。見慣れぬというのはその店を目にしたのが初めてという意味で、見知ったというのは東葛地区いや松戸駅の東口にも店舗があるお店が出店していました。いつの間にできたのか「生つくね元屋 松戸2号店」は、最後の一軒とするには大いに役不足でありますが、それでも近頃のチェーン系居酒屋では気に入っている方です。東口はカウンター席がメインの造りですが、こちらは建屋の形状や広さ、それとも水回りの構造が要請するのか判断しかねるところですが、とにかくテーブル席がメインです。用途に応じて東西の店舗を使い分けるという選択肢もあるかもしれない。たまたまこの日のことだけだったのかもしれませんが空席が目立ちます。というか他にお客さんがいない。東口の店舗はいつもそれなりにお客さんがいたと思うのだけれど。まだまだこちらは認知されていないのか。いや東西でお客の引き合いをして相乗的に客が減ったのでは元も子もない出店計画だったのかも。なんて適当なことを思いながら呑みだします。こちらはお手頃で肴もそれなりに健闘していると思うのです。いやまあだからと言って何事かを語ろうかと思うほどに飛び抜けた何かがあるわけじゃないのであって、そうなると途端に語ることがなくなるのであります。そうそうハイボールを頼んだんだったっけかな、可愛いお嬢さん従業員からジャンケンを挑まれるのであります。近頃、驚くべき勢いで勢力を拡大するー余りの急激さで近い将来が危ぶまれもする、ホントは少しも危ぶんでなんてないのだけれどー串カツの何とかいうお店なんかでも似たようなことしてるけど、あれって店にとってなんかメリットあるのかしら。販促として国産ウイスキーメーカーから委託されているのかなあ。ともかくとして、勝負を挑んでくるのがいつも決まって可愛い女のコなものだから、さほど好きでもないハイボールを賭けての勝負となるのであります。ぼくは女性のことは大事にすることにしているので、当然負けが込んでしまうのです。それにしてもジャンケンなんて何年いや何十年ぶりにしたことか。下らぬけれどこれはこれで話題にはなるのでありとしよう。

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