カテゴリ:グルメ
※プロローグ
本日の我が家はすき焼き。私はおそらく15年以上ぶり、妻子は生まれて初めてのすき焼きである。 準備は昼過ぎから始まった。カロリーオーバーを見越して公園で3人でミッチリ運動(テニス、サッカー)、そして夕方から床屋で散髪してから、スーパーで買出し。家に戻り一風呂浴びてから、食材をすべて盛り付けた大皿と電気コンロ、器とタマゴ、ビールを用意して準備は整った。 特に食べたいと思わなかったのと妻が作り方を知らないのでずっと食べていなかったのだが、なぜ突然すき焼きかと言うと、巨人優勝の祝勝の意味と、最近雑誌サライですき焼き特集をしていたのを見て急に懐かしくなり食べたくなったのだ。 ※すき焼きに思う 実家のすき焼きは、祖父がどこかで作り方を勉強してきたものらしい。浅い鍋にいきなりシラタキ・白菜・白ネギなどを入れて、その上に肉、そしてたっぷりの砂糖と醤油をかける。出汁は一切使わないが野菜から汁がたっぷり出て来て、あのすき焼きの味になる。 世には、最初に肉を焼いてさらに割り下という出汁を注ぐというすき焼きがあるのを知ったのは20過ぎになってからである。それを知った時には、「なんだ!それじゃ焼肉じゃないか!」と憤慨したものだが、しばらくしてその現物に触れる機会があった。 ある研究室の旅行に同行し、伊勢で松坂牛の専門店で食すことになった。脂をひいた鍋に上等な松坂牛を入れ、焼けた所でタレを入れる。当然それなりに美味しいのだが、しかし何で天下の松坂牛をこんな食べ方で?!と思った。 薄い肉を鍋肌で焼いたら当然ではあるが、そもそもどんなに工夫してもすき焼きという料理では肉に火が通り過ぎてしまう。しかも強烈な味付け。高級牛とのバランスの悪い何とも不思議な料理である。 サライを読んでいて気がついたのだが、実家のすき焼きは神戸の老舗「大井」という店のやり方らしい。この方法だと、肉を直接鍋肌に当てないので固くなりにくい利点がある。 ネットで検索すると、すき焼きの作り方にはそれぞれに「これが一番美味い」というこだわりがあるようだ。ただ出足はどうあれ、中盤以降は結局野菜と肉の甘醤油煮になるのは共通のようだ。 サライにも鳥肉のすき焼きが載っていたが、あの味を楽しむのに特に牛肉である必要はないと思っていた。結局、甘い醤油と生卵とケモノ味と野菜の絡みが美味しいのだと思う。 魯山人風すき焼きというのも紹介されている。肉は細心の注意を払って片面だけ焼き、限りなく薄味にして大根おろしにつけて食すらしい。肉の旨みを残そうという事だろうがちょっと待て、そんな神経使うくらいならすき焼きでなくて、厚いステーキかローストビーフを食べた方が早いだろう。 ※我が家の結果 さて我が家のすき焼きであるが、当然ながらまずシラタキとネギ・白菜から入れる例のやり方である。牛はほんのわずかで、メインは豚と鳥、さらに妻の希望で豚レバも用意した。「レバはない邪道だ」と言いたかったが、食べてみるとまあ特に問題はなかった。 私が作ってもいわゆるすき焼きの味になった。私は十分堪能しビールが進んだ。妻にはその甘い味付けが口に合わなかったようで、途中でお椀に唐辛子を入れて食べていた。 子供の方は普段運動不足なのにハードに運動したためだろう、ちょっと食べたところで気持ちが悪くなってしまい吐いてしまった。初めてのすき焼きは悪い思い出になったようだ。 おそらく、もう二度と我が家ですき焼きが食卓に上ることはないだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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