洞爺湖サミット記念館の次は、有珠山噴火に関する展示施設
「ジオパーク大地の恵展」を見て回りました。この2つは同じ階にあります。
有珠山、洞爺湖とその周辺地域は2009年8月に
世界ジオパークとして登録されました(これは糸魚川、島原半島とともに日本初です)。
江戸時代から幾度となく噴火を繰り返してきた有珠山。特に1910年からは2000年3月に至るまで30年前後の周期で噴火が繰り返されてきました。もともとこの有珠山は約11万年前に巨大な噴火をしたことが始まりになっています。その際、洞爺カルデラが形成されました。このカルデラによって現在の洞爺湖と中島ができました。
江戸時代になり、1663年に約7千年ぶりともいわれる噴火が起こりました。その後、17世紀末期、1769年、1822年、1853年、1910年、1943~45年、1977年、そして2000年3月31日。以上のように繰り返されました。
一番記憶に新しい2000年のものでは、国道230号線、道央自動車道、JR室蘭線がそれぞれ寸断されました。JRでは有珠山に近い箇所を走る室蘭線が走れなくなったため、特急スーパー北斗号は運休。
札幌から小樽、倶知安経由で函館へ向かう函館本線ルートの臨時特急が運行されました。また、サッカー・J2の試合も中止(延期)になりました。
また、多くの新しい山もできました。1910年の噴火では明治新山、'43年には昭和新山、そして'77年には有珠新山がそれぞれ形成されました。
ちなみに余談ですが、アニメ「天体のメソッド」の第3話・第4話でも、有珠山噴火によって放棄された幼稚園とその送迎バス、遊歩道などが登場します。
実際の廃墟をレポートしたブログ(「仄暗いお散歩」より)
天体のメソッド第3話の内容、
第4話の内容(以上、「あにこ便」より)
また、洞爺湖周辺には他に火山科学館があり、そこには噴石で押しつぶされた軽トラックなどが展示されています。
「大地の恵み展」の入口には、軽石、スコリアが展示されていました。
展示されていた縄文土器。
洞爺湖町には計12か所もの縄文遺跡があります。例えば入江貝塚からは、埋葬された人骨や竪穴式住居の跡が数多く発掘されました。
この洞爺湖は、大地の営み(噴火とそれによる湖の形成)、火山と共に生きることから地球環境について考えさせるには絶好のロケーションなのでした。そしてサミット開催地でもあるので、社会科の勉強にもぴったりなのだと確信しました。
(続く)