その昔、大分空港(国東市)へのアクセス路線となる公共交通機関に、
ホバークラフト(hovercraft)がありました。船でありながら陸上も走れるという世界的にも珍しい乗り物でした。イギリスではまだ一部が活躍していますが、かつては日本でも運行されていました。瀬戸大橋が開通する前のJR宇高連絡船(1988年廃止)、そして大分空港へのアクセス路線(2009年廃止)でした。
その大分空港へのホバークラフトが、
近い将来に復活するというニュースが流れました。
大分のホーバークラフト復活計画どこまで進んだ? 行先は“宇宙港” アジア唯一の航路に(乗りものニュース)
=社員募集も開始! ホーバークラフト復活計画=
国内唯一だった
ホーバークラフトによる定期航路の復活プロジェクトが進捗しています。大分市と大分空港を結んでいた大分ホーバーフェリーの廃止から13年、大分県から新たに運航事業者として選定された
第一交通産業(北九州市)が2022年5月より、運航を担う新会社のスタッフ募集を開始します。
国東半島に位置する大分空港と大分市の間は、
陸路だと別府湾を回り込むルートになるため、かつては湾を横断する移動手段として大分ホーバーフェリーが運航されていました。道路整備が進捗し高速バスなどにも押される形で2009(平成21)年に廃止されたものの、大分県は空港アクセスの改善を目的に2018年度から海上ルートの復活を検討してきました。
運航事業者となった第一交通産業は、全国的にはタクシー会社のイメージがあるかもしれませんが、沖縄で高速艇の運航を担っています。その実績から運航事業者として名乗りを上げました。
とはいえ、昭和の時代には国内にもホーバークラフトの航路はいくつか存在したものの、今では世界でもイギリスに1航路のみ。国産ホーバークラフトを製造していた三井造船も部品供給を終了しています。船の調達とスタッフの訓練などをどうするかが課題でした。
そうしたなか、2021年に大分県はイギリスのグリフォン・ホバーワークと2500万ポンド(約40億円)で船体調達を契約。最高速度45ノット(約83km/h)を出せて、バリアフリーにも対応するという同社の12000TD(全長23.7m、約80人乗り)3隻を導入することで、大分市~空港間を最速約25分で結ぶ構想です。
第一交通産業はプロジェクトの現状を次のように話します。
「(2022年5月現在は)造船が始まったところであり、これから大分県のチャレンジに協力してくれる人の募集を開始した段階です。就航までには、話題作りのほか、大分県の企業や学校などとの業務連携などを推進していきたいと思っています」
(引用終わり)
どんな形になるのか、復活が楽しみです!