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カテゴリ:教職に関すること
兵庫県教育委員会は14日、神戸市、西宮市、姫路市の各市内の県立高校を中心とした大規模な統廃合計画について具体的な方針を発表しました。それは2025年度~2028年度にかけて、全県的に統廃合が進められる予定とのことです。
ちなみに神戸市内には2022年4月現在、県立高校が23校、神戸市立高校が8校あります。阪神大震災から3年後の1998年から、神戸市内の公立高校の統廃合が始まりました。それまでは神戸市内には県立高校25校、神戸市立高校13校がありました。 では兵庫県内5つの学区を構成する市町村と、その再編計画を見てみましょう。 第1学区:神戸市、芦屋市、淡路島。 →神戸・芦屋地区(21校→19校)。淡路島は5校のまま。 第2学区:尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、丹波篠山市、丹波市、川辺郡猪名川町。 →阪神地区(24校→22校)、丹波・三田地区(10校→8校)。 第3学区:明石市、加古川市、高砂市、西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、加古郡(稲美町、播磨町)、多可郡多可町。 →東播磨地区(17校→16校)、北播磨地区(12校→10校)。 第4学区:姫路市、相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、神崎郡(市川町、福崎町、神河町)、揖保郡太子町、赤穂郡上郡町、佐用郡佐用町。 →姫路地区(14校→9校)、西播磨地区(11校→10校)。 第5学区:豊岡市、養父市、朝来市、美方郡(香美町、新温泉町)。 →11校のまま。 その統廃合の対象の一つとして、県立西宮北高校があります。これは「涼宮ハルヒ」シリーズで主人公たちが通う高校のモデルとなった場所です。特にアニメが放送された2006年頃から「聖地巡礼」と称して熱心なファンが、学校の前まで見学に来ていたものです。 「ああ、令和に改元されてから、時代は完全に変わった」と私は思いました。少なくとも東日本大震災以前の時代には、西宮北高校とは新興住宅街の中にある新興の県立高校・・・という存在感を放っていたでしょう。しかし東日本大震災だとか令和改元を経て、少子高齢化がますます深刻になっていきました。18歳以下の人口の減少が止まらず、苦渋の決断でしょう。 兵庫県も、大阪府と同様に、公立高校の統廃合(リストラ)計画が本格的に始まりました。 それにしても東京の政府は「少子化だ、少子化だ」と約25年間、同じような危機に直面してきたというのに、今まで何をしてきたのやら。深刻な事態は、永田町や霞が関、新宿、渋谷といった東京23区でのエリートたちが集まる会議室で起きてるんやない!現場で起きとんのや! 県立高校再編、25年度の統合は14校を6校に 新たな場所や校名など協議へ(14日、神戸新聞) 兵庫県教育委員会は14日、全日制の県立高校125校のうち、2025年度に統合する14校の校名を発表した。3月に発表した再編計画では同年度に16校を対象としていたが、中播磨地域の2校は姫路市立高校3校の再編計画を踏まえるため、26年度以降の統合を視野に検討を継続するという。6校に統合される対象14校では今後、県教委や校長、地元市町教委などで統合検討委員会を設け、新校の場所や引き継ぐべき伝統・特色などを協議する。 地域別の対象校と統合の組み合わせは、神戸市北区(第1学区)=神戸北、神戸甲北▽同市西区(同)=伊川谷、伊川谷北▽西宮市(第2学区)=西宮北、西宮甲山▽三木市(第3学区)=三木北、三木東、吉川▽姫路市南部(第4学区)=姫路南、網干、家島▽同市北部・福崎町(同)=福崎、夢前 神戸甲北と三木東は総合学科、それ以外は普通科の高校。大半が1970~80年代の生徒急増期に新設したか、分校から独立した学校だが、姫路南や福崎など前身校の開設が大正期にさかのぼる伝統校も含まれる。1学年のクラス数は、6学級の伊川谷北以外は1~5学級で、県教委が普通科・総合学科で望ましい規模とする6~8学級を下回っている。 統合理由としては、周辺地域で今後の人口減少が見込まれることや、学校間の距離が数キロ圏内にあることなどが挙げられた。また三木市内の3校統合に伴い、第3学区の同市と第2学区の三田市を25年度から「隣接区域」とし、両市内の高校に互いに進学できるようにする。 統合検討委は今年12月末までに基本計画をまとめ、新校の想定設置場所や教育活動の特色などを決定。23年12月までに実施計画として学校名や学科・類型などをまとめる。24年度には校歌や制服などの詳細を固め、入試で25年度の第1期生を受け入れる。 進学を検討していた中学生にはオープンスクールなどで説明する。24年度までは統合前の高校に入学できる。(古根川淳也) (引用終わり) 涼宮ハルヒの「北高校」に再編の波 モデルの西宮北高が統合へ ファンの巡礼地どうなる?(15日、神戸新聞) ハルヒの聖地が、少子化の波に直撃された。兵庫県教育委員会が2025年度に統合する高校として14日発表した14校に、人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」のモデルとされる西宮北高校(西宮市苦楽園二番町)が含まれた。カメラを手にしたファンが国内外から訪れる場だけに、統合の行方に熱い視線が注がれる。(山岸洋介) アニメの原作者である谷川流さんは西宮市出身。市内には作品のモデルになったと言われる場所が複数あり、その一つが谷川さんの母校、西宮北高だ。 学校は六甲山系の山すそ、市街地を見渡す高台に立っている。校庭に続く階段、西門から見た建物の外観…。アニメには実物そっくりの風景が描かれる。主人公たちが通うのは、その名も「北高校」だ。 異変が起きたのは、06年にテレビアニメ化されたころだという。休日を中心に、カメラを手にファンが訪れるようになった。 ほとんどは校門や校舎を撮影したり、辺りを散策したりするだけだが、中には学校関係者をそれこそ「憂鬱」にさせる不届き者も。作品と同じデザインのトイレを撮影しようと校舎内に侵入するファンや、作中のエピソードをまねて校庭中央に白線で大きく「SOS」と落書きされる被害もあった。 学校側は相次ぐマナー違反や違法行為に戸惑い、校庭の落書きについては警察に届けた。敷地への立ち入りを禁じる文書をホームページに載せ、理解を求めてきた。 学校関係者は11年、神戸新聞の取材に「アニメは全て見た。ほとんどの生徒がハルヒや谷川さんを知っている。卒業生の活躍はうれしいし、生徒にもいい影響があると思う」と語る一方、ファンには温かく見守ってほしいと述べている。 現在はどうか。学校側は14日、取材に「最近は穏やかです。ツイッターの投稿を見ていると、今週も数人は来たようですね」。過去にはファンの行き過ぎた行為もあったが「この学校を愛してくださる皆さんの気持ちを大切にしたい」という。ただ、統合のニュースが流れることで、どういう事態が起きるか「予測不能ですが…」と心配も口にした。 少子化を理由に西宮北高と統合されるのは、約2キロ離れた西宮甲山高。統合してできる学校の校舎として、どちらかの施設を使うのか、新たに作るのかは、両校の校長教頭や有識者、県市教委が話し合って決め、年内に計画を発表する予定という。 関係者の1人は「新しく別の場所に作るのは現実的ではない。規模が大きく、利便性もいい西宮北高の場所が軸になるのでは」と推測する。 もし西宮北高の施設が残れば、ハルヒの聖地として引き続き「巡礼先」になる可能性が高い。在校生や保護者、学校関係者だけでなく、ファンの間でも統合に向けた議論が注目されそうだ。 (引用終わり) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 21, 2022 10:54:49 PM
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