2000年代、皇帝と呼ばれたミハエル・シューマッハーの長男、ミック・シューマッハー選手が今季限りでハースF1チームを退団することが発表されました。
ミックは2021年3月、新興チームであるハースからF1デビューを飾りました。その時は「皇帝」と呼ばれたスーパースターの息子ということで大きな注目を浴びました。
1年目である昨年はニキータ・マゼピン(ロシア)との新人同士のコンビ。マゼピンがお世辞にもF1レベルに到達しているとは思えない走りを連発したため、相対的にミックの評価が上がっていたと思います。実際、予選では(チームメイト対決)19勝3敗でした。決勝レースでは両者無得点だったものの、ミックは最高12位(リタイア3回)、マゼピンは最高14位(リタイア5回、棄権1回)でした。
2年目である今年。開幕直前にチームはマゼピンを解雇し、ケビン・マグヌッセン(デンマーク)を起用。マグヌッセンはハースを4年間(2017年~'20年)支えてきたベテランです。ミックはそのベテランに対し、予選では(チームメイト対決)5勝16敗と苦戦。決勝レースではミックは入賞2回(最高6位)に対し、マグヌッセンは入賞6回(最高5位)。マグヌッセンは文字通りハースの救世主になりました。今年の最終戦が近付いた頃、ハースはミックの退団、彼に代わる新レギュラー、ニコ・ヒュルケンベルクの加入を発表しました。
「皇帝」の息子であっても、F1の世界に残るのは非常に厳しいものとなりました。
思えば「2世ドライバー」では、成功した人の方が少ないように見えます。
父がF1レース優勝経験のある選手だった「2世ドライバー」でF1レースで優勝経験のある人は、デイモン・ヒル、ジャック・ビルヌーブ、ニコ・ロズベルグくらいだと思います。
でも全く実績を残せなかった「2世ドライバー」もいます。例えばブルーノ・セナ(アイルトン・セナの甥っ子)。他にはクリスチャン・フィッティパルディ(エマーソン・フィッティパルディの甥っ子)、デビッド・ブラバム(ジャック・ブラバムの三男)がいます。彼らは散発的な入賞はするものの、大成功とはとても言い難かったです。
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Last updated
Nov 19, 2022 09:18:36 PM
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