この日は、映画「サウンド・オブ・ミュージック」をU-NEXTで鑑賞しました。勤務先の中学校の英語教科書にこの作品がネタとして登場しているので、教材研究も兼ねて見てみました。
設定は1938年のオーストリー、ザルツブルク。
隣国・ドイツではナチス政権が発足してから5年が経過し、同年にはドイツがオーストリーを併合(アンシュルス)。オーストリーの人間としてのアイデンティティもテーマになっていきます。これを踏まえて映画を見ていきました。
(1)主人公、マリアが素敵な言葉を持っていることに感激。
→「家庭教師は要らない」という子どもたち(7人きょうだい)に対して、マイナスな言葉をプラスの発想で言い換える。例えば「意地っ張り」だったら、「意気地なしよりは男らしい」。末っ子(五女)に対しては「もうすぐお姉さんね」と励ます。
他にも、音楽祭の興行主・マックスの言葉も。
五女「私、ビリなの?」
マックス「最後が一番大事な役だ」
考えようによっては、プラスの言い方になりますね。
(2)様々なCMで聞いたことのある歌が登場。
→例えば「My Favorite Things」は、JR東海の「そうだ、京都、行こう」のCMソングとしてお馴染み。私も東京に住んでいた時代に何度も聞きました。他にも「Sixteen Going on Seventeen」は、トヨタ・プリウスのCM(2013年頃)や、サントリーのカフェラテのCM(2003年頃)にCMソングとして起用されました。
(3)隠れた名言の宝庫。
→トラップ大佐と男爵夫人の恋仲を邪魔するかもしれないとして、マリアが手紙を置いたうえでお屋敷を一度出て行った場面。マリアは修道院に戻ったものの、いまだに悩んでいました。その時、院長先生は「隠れても問題は解決しません。立ち向かうの」とマリアに言いました。主人公どころか、私にも力が伝わりました。
(4)トラップ大佐のオーストリー人としての誇り。
大佐は地元の有力者を招待したパーティーにて、お屋敷のロビーにオーストリー国旗を掲揚しました。また、大佐がナチスの旗をビリビリと破く場面は実にかっこ良かったです。ナチスに忠誠を誓う気は絶対に無い。大佐はオーストリーの人間であることを誇りに思っています。
大佐「Austria? There is no Austria!」
字幕「祖国(オーストリー)はもう無い!」
映画の最後、音楽祭にて大佐が舞台で「エーデルワイス」を観客と共に合唱する場面で私は感激してしまいました。「エーデルワイス」と言えば、オーストリーの象徴ともいえる花。育ってきた地域への誇りを感じる歌でした。
この映画を通して伝わったのは、
・歌の力。
・子どもたちを励ます言葉の力。
・自分のアイデンティティを大切にする心。
以上の3つです。
それと、トラップ大佐の「反権力」という姿勢がカッコイイと思いました。
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Last updated
Jan 22, 2023 10:11:46 PM
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