SAC.COM

2023/05/23(火)06:00

少子化本格化…女子大・短大の閉校相次ぐ中続く、新設大学、学部の認可

経済(440)

 少子化が本格化し、国内各地で大学の閉校のニュースが報じられるようになった。 少子化は本質的な閉校理由ではないとする見解もある。女子大、短期大学は、その存在理由を失ったということもあるのだろう。国立女子大学のお茶の水女子大学、奈良女子大学は大丈夫かな。     ​​​女子大と短大が消えていく​少子化・定員割れで募集停止、閉校相次ぐ2023年5月6日 J-CASTトレンド 女子大や短大の募集停止、閉校が目立っている。恵泉女学園大(東京都多摩市)、神戸海星女子学院大(神戸市灘区)、上智大学短期大学部(神奈川県秦野市)、岐阜聖徳学園大短大部(岐阜市中鶉)・・・。入学者数の定員割れが続いていたため、苦渋の決断を強いられたようだ。 共学・大規模校志向も影響 恵泉女学園大学・大学院は3月22日、2024年以降の学生募集停止を公表した。18歳人口の減少、とくに近年は共学志向など社会情勢の変化の中で、入学者数の定員割れが続いたことを理由としている。「存続のためにあらゆる可能性を模索し、将来のありかたについて慎重に検討を重ねてまいりましたが、このたび閉学を前提とした募集停止という苦渋の決断に至りました」とウェブサイトに記している。  神戸海星女子学院大学も4月17日、24年度以降の学生募集を停止すると発表した。学生がすべて卒業する27年3月に閉校する予定だという。 大学側は朝日新聞の取材に、「18歳人口の減少、特に近年の女子の実学志向、共学志向、大規模校志向などで定員確保に苦慮してきた」と理由を説明。担当者は「在学生への責任を果たすため、このタイミングで苦渋の決断をした」と話している。  ―  引用終り  ―     ​​ 少子化は1990年代から始まっている。一方、1990年には372校だった大学は、2022年に620校と1.6倍になり増加し続けた。2000年以降で募集停止となった私立大学は16校。 閉校になる大学の特徴は3つ。 小規模校、立地に問題がある、入学定員の充足率が低い。     ​​​募集停止・廃校となる大学は何が敗因か​~16校の立地・データから分析した・前編石渡嶺司大学ジャーナリスト2023/3/30 YAHOO!JAPANニュース ◆少子化だけではない募集停止※本シリーズは全4回です  募集停止・廃校となる大学は何が敗因か~16校の立地・データから分析した  ・中編(2023年4月4日公開)募集停止・廃校となる大学は何が敗因か~16校の立地・データから分析した  ・後編(2023年4月10日公開)募集停止・廃校となる大学は何が敗因か~16校の立地・データから分析した  ・最終章(2023年4月18日公開)  恵泉女学園大学の募集停止を受けて、先日、関連記事を出しました。 女子大氷河期サバイバル~私立女子大65校の未来像をデータから検証(2023年3月25日公開)  その前に、ヤフトピ入りした毎日新聞記事についても、コメントを入れたこともあり、しばらくメディア取材が続きました。 その中でよく言われるのが「少子化を理由としない専門家は石渡さんくらい」とのこと。 恵泉女学園大学はプレスリリースの中で少子化を理由にしています。 それを受けて、少子化だから募集停止となった、とするコメントが多くあります。  前記事でも出しましたが、恵泉女学園大学が募集停止となったのは少子化だけではありません。 いや、少子化が前提としてあることは私も同意します。しかし、それで終わらせるのは、募集停止の当事者はともかく、中立の視点を持つ専門家としてはちょっと情けない。そう思います。 経済評論家が企業倒産の理由を聞かれて「不況ですからね」で終わらせるでしょうか?  小・中学校教員や塾講師が児童・生徒の成績不振について「勉強しなかったからでしょう」で終わらせます?また、そういう説明で納得できますか? 不況であっても、倒産しない企業がある以上、もう少し踏み込んだ説明が経済評論家には求められるはず。 生徒・児童が勉強していなくても、そのうえでなぜ勉強に手が付かないのか分析することが小・中学校教員や塾講師の仕事であるはずです。  そもそも、少子化が理由で大学が募集停止になるなら、大学数はもっと少なくなっています。  ―  引用終り  ―     ​​ 募集停止、閉校の原因の深堀はよいことと思う。  多くの大学が研究機関としての機能を失い、大学教育のための教育機関としての役割を失いつつある時代に、少子化=学生数の減少が明らかなのに、学問としての専門性に欠ける大学が増え続けた理由、金の流れの方(関係者の皮算用)に興味がわく。  2012年11月、田中真紀子元文部科学大臣は2012年に大学新設を認めないと述べたことを猛烈に批判され、結果、更迭された。行政手続きとしての適不適は別として、この時点で大学が多過ぎることは明らかだった。  自民党は政権与党として、大学の独立行政法人化をすすめ国立大学への交付金を減額する一方で、文部科学省を通じて、大学の設置を認可し続けた。 2017年5月、朝日新聞が「これは総理のご意向」等と記された加計学園の獣医学部新設計画に関する文部科学省の文書の存在を報道した。安倍元首相は、森友学園問題とともに認可などのプロセスをモリカケ疑惑として追及され続けた。怪しいことこの上ない。     ​​​田中眞紀子大臣、大学新設3校認めず​…審議会の抜本的な見直しへ 田中眞紀子文部科学大臣は、大学設置・学校法人審議会の抜本的な見直しを決め、審議会が答申した3校の大学新設は認可しないことを11月2日の定例記者会見で述べた。2012.11.2 リセマム 田中眞紀子文部科学大臣は、大学設置・学校法人審議会の抜本的な見直しを決め、審議会が答申した3校の大学新設は認可しないことを11月2日の定例記者会見で述べた。  主な理由として、全国約800ある大学の質の低下や、定員不足を海外からの留学生でカバーするなど大学運営に問題があることを挙げた。堀越学園では、8年間で40億円もの借金を抱え、このような事態が発生する状況では、大学設置・学校法人審議会に任せられないという。  今回の答申のうち、短大を廃止して4年制大学を新設する3校については認可しない。また、4年生大学の学部の変更16件は認可する。学部の変更については柔軟に対応していくという。  田中大臣は、「本当の学力のある自立した人物を育成することが重要で、早いうちから自分に何が向いているかを知って欲しい。」と述べた。  ―  引用終り  ―    「優秀な官僚」は、悪事の証拠を残さない。このようなことが続くと三権分立の建前が崩壊し、民主主義は外形さえ保てなくなる。     ​​ ​森友問題、佐川氏ら不起訴​共同通信, Kyodo2023年2月3日 ロイター 東京地検特捜部は27日、森友学園問題を巡り、学園側と財務省近畿財務局との交渉記録などの情報開示請求に対し「不存在」との虚偽の理由で不開示決定をしたとして、虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで告発された財務省元理財局長の佐川宣寿氏ら3人を嫌疑不十分で不起訴とした。「対象文書が残存しているとの認識を認めるに足りる証拠がなかった」としている。  決裁文書の改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員の妻らが告発状を提出。「文書の保有が確認できなかった」との理由で17年3~5月の不開示に携わったとして佐川氏、当時の理財局総務課長と国有財産審理室長を告発対象としていた。   ―  引用終り  ―

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る