テーマ:ウクライナ(156)
カテゴリ:政について
ウクライナのゼレンスキー大統領はサウジアラビアで開催されていたアラブ連盟の首脳会議の後、サウジアラビア・ジッダから19日にG7サミット出席のため日本へ向けて出発。5月20日、日本・広島空港に到着した。 2022年2月にロシアがウクライナ侵略戦争を開戦以降、ゼレンスキー大統領の海外訪問は12か国目。 ゼレンスキー大統領の乗機は、フランス空軍所属のフランス政府専用機・エアバスA330-200型機だった。機体には、フランス国旗をイメージした白地に青と赤のラインが入り、胴体前側の左右側面には「REPUBLIQUE FRANCAISE」(フランス共和国)と記されている。 当初、ゼレンスキー大統領はG7サミットにオンラインで参加する予定だったが、本人の強い希望で対面での出席に変更されたとのこと。それをマクロン大統領がサポートした。 ゼレンスキー氏、なぜフランス機で日本へ? 外交筋が明かした舞台裏 宋光祐 2023年5月20日 朝日新聞DIGITAL … (略) … ゼレンスキー氏、なぜTシャツ姿? 保安庁幹部が語った情報戦の教訓 フランス外交筋によると、今回の準備が始まったのは、ゼレンスキー氏が今月14日、G7サミットを前に、イタリアとドイツに続いてパリを訪問した時だった。ゼレンスキー氏とマクロン氏は同日夜にフランス大統領府で夕食をともにしながら会談。この際に、ゼレンスキー氏が「G7に出席したい」と述べ、マクロン氏に航空機の手配を直接依頼したという。 サミットを前にした欧州諸国歴訪では、ゼレンスキー氏が欧州に軍事支援を訴えかける場面が目立っていたが、水面下では訪日への調整が始まっていたことになる。この外交筋は、ゼレンスキー氏がフランスの政府専用機で日本に来たことについて、「両大統領の継続的な関係性による信頼の証しだ」と話す。 ― 引用終り ― ゼレンスキー大統領は21日、G7サミット出席の首脳とともに平和公園の原爆資料館を見学した後、岸田首相とともに原爆慰霊碑に花を捧げた。帰途の機内から自国民向けの動画声明を出した。「世界は私たちの立場に耳を傾けてくれた」と述べ、「世界の多数派」の理解を得たとして、訪日を含む一連の海外訪問の成果を強調した。 3月の岸田首相のウクライナ訪問は、成果ありと判断できる。ウクライナへの武器供与ができない日本の連帯の心も伝わったことだろう。 岸田首相の隠密行ウクライナは民間のビジネスジェットで果たされた。使用機材はボンバルディア・グローバル 7500。乗客定員14人でベッド、シャワーも完備されているとのこと。 岸田首相 戦地 ウクライナ電撃訪問こうして実現した 2023年3月22日 NHK政治マガジン … (略) … 取材によると、モディ首相との首脳会談など主な日程は20日の早いうちに終わる。 通常、現地での予定がぎっしりと組まれる総理の外国出張としては違和感がある。 政府・与党内から「23日の朝までに帰国すれば、総理は参議院の予算案審議に出席でき、国会運営への影響はない」という声も聞こえてきた。とすれば、インドに加えてウクライナを訪問する時間が確保できることになる。 政府関係者に取材を重ねると、インドから、経由地のポーランドに入る方法を検討していることがわかってきた。 極秘に準備されたチャーター機 総理の安全に関わるため、秘密保持を徹底しながら、機動的に移動する手段をどう確保するのか。 通常、総理の外国訪問には、自衛隊が運航する政府専用機を使う。実際、岸田も今回、インドに行く際は政府専用機に搭乗している。ただ、政府専用機は大型で常に2機体制で移動するため目立つ。しかも同行記者団も同乗しているため、隠密行動はできない。 そこで浮上したのが民間のビジネスジェットをチャーターすることだった。ビジネスジェットであれば少人数で機動的に移動できる。 徹底された情報管理 ただ… 一方、3月中旬になっても、多くの政府関係者はインドからの転戦を否定していた。 「今回のウクライナ訪問は絶対にない。インドからは予定通り日本に帰ってくる。22日には総理が出席する会議がたくさんある」 情報共有がされていなかったのか、知っていて言わなかったかは判断しがたいが、情報管理の徹底ぶりがかいまみえる場面だった。 ただ、ある政府関係者が私たちの問いに「行かない」とは決して言わず、こう話した。 「とにかく、5月のサミットまでに行きたい。サミットまでの日程を見てもらえればわかると思う」 また別の官邸幹部は、インドへの出発直前、「このタイミングで行くかどうか… でも、もし行く時が来たら、しっかり伝えてほしい」と話した。 これまで半年以上の取材で決して使わなかった「行く時が来たら」という言葉を使っていた。国会は続いているので、平日は、日程の確保が難しい。となると、週末や祝日を利用して、となり、21日の祝日を生かせるこのタイミングが有力かもしれないという取材実感が強まっていった。 インドで極秘の“かご脱け” 3月19日。岸田はインドへの出発直前に記者団にウクライナ訪問について問われ、次のように答えた。 「訪問の時期は、検討し続けておりますが、今まだ何も具体的に決まったものはありません」 翌20日、岸田は記者団とともに訪れているインドで極秘行動に出る。 現地時間午後7時。同行記者の1人、官邸クラブの小口は、岸田が現地日本企業との夕食会を終えて少し赤い顔で滞在先ニューデリーのホテルに戻ったのを目撃している。エスカレーターをのぼり、フロント階につくと、SPや秘書官とともに足早にエレベーターに乗り込んだ。ウクライナ訪問を警戒はしていたものの、これがインドで岸田を見る最後の瞬間になるとは、そのときは知るよしもなかった。 そのおよそ30分後、同行記者団はインド訪問に関する外務省のブリーフに参加するため、プレスルームに集められた。その裏で極秘な作戦が遂行されていたとは知らずに。 ― 引用終り ― グローバル 7500 諸元 乗客数:最大19人 乗員:4 全長×全幅×全高 33.8 m×31.7 m×8.2 m エンジン:ゼネラル・エレクトリック パスポート 20 推力:18,650 lbf / 83 kN 巡航速度 通常マッハ 0.85 高速巡航時マッハ 0.90 航続距離:14,260 km 離陸距離:1,792 m 着陸距離:768 m 最高高度:15,545 m
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最終更新日
2023年05月24日 06時00分09秒
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