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2016年06月21日
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カテゴリ:自動車
​​​​​​​​​​​​​​​


 昔々、400万台クラブという言葉が流行った。

 1999年、当時米・フォードの社長だったジャック・ナッサーは、東京モーターショーを前にして自動車業界の展望を語った。

「21世紀に生き残れるメーカーは、フォード、GM、ダイムラークライスラー、トヨタ、それとフォルクスワーゲンだろう。日産・ルノー連合は不透明でなんとも言えない」

自動車メーカーは自らの生き残りをかけ、合従連衡を繰り返していた。経済のグローバル化が進み、企業規模を大きくしなければ競争に勝てないと考えられていたのである。


     


 400万台クラブへの挑戦(1999年)
 -よくわかる 自動車歴史館 第27話-
 ジャック・ナッサーの予言​



 フルラインナップで自動車を販売する自動車メーカーは、研究開発費の高次化などにより、年間400万台生産できる規模がないと生き残れない、というようなことが語られた。

 発信元は、M&Aで稼ぐ人々。

 ダイムラーとクライスラーの合併失敗後、400万台クラブという妄言を語るものはいなくなった。

     
 

 ダイムラーと三菱自動車との連携は失敗し、フォードの傘下から離れたマツダは大成功している。

 ルノー・日産アライアンスは台数だけみればうまくいっているように見えるが、今や救済した日産にルノーが助けられている構図になっている。

 収益を追い続けたGMもクライスラーも、2009年に破綻。
 生産規模は企業の存続の保証にはならなかった。

     


 ジャック・ナッサーの発言で注目すべきは 「あと残るとすればBMWとホンダだろう。なにしろこの2社には強いブランド力がある」という発言。

 BMWもホンダも合従連衡を選択しなかったが、今日に至るまで生き残るどころか、成長を続けている。

 車を買う人の気持ちが少しは分かっていたんだね。

 2015年の世界自動車販売は、1位トヨタ、2位VW、3位GM、4位ルノー・日産、5位ヒュンダイ、6位フォード、7位ホンダ、8位FCA、9位PSA、10位スズキ。

 PSAもスズキも400万台に達していないが、他の多くのメーカーとともに生き残っている。

     


 日産が「1000万台クラブ」を目指す必然
 ​​​​​2極化する世界の自動車メーカー
 島津 翔
 2016年6月8日 日経ビジネスオンライン

 日産自動車が規模を追う理由は何か。
 日経ビジネスはアーサー・D・リトル・ジャパンと共同で、世界の主な自動車メーカーの規模や収益性などを分析した。
 見えてきたのは、販売台数が「1000万台クラブ」と「200万台クラブ」の2極化だった。
 中途半端な規模のメーカーは収益性の低下に苦しむ傾向にある。
 自動車業界再編の行く末を、数字から読み解く。

     


――日産自動車が三菱自動車を傘下に入れ、「1000万台クラブ」の仲間入りを果たそうとしています。
 自動車メーカーの規模(グローバル販売台数)と収益性(営業利益率)の分布にどんな関係がありますか。

鈴木:
 漠然と言われてきた、自動車業界での勝ちパターンの2極化が、この10年で進んでいることが分布図から読み取れます。
 一方が、世界販売台数100万台~200万台の「200万台クラブ」、もう一方が「1000万台クラブ」。
 国内メーカーで言えば、前者がマツダや富士重工業、後者がトヨタ自動車です。
 …(略)…​​


     


 「市場拡大が400万台クラブを1000万台クラブに押し上げた」、という鈴木氏の見解は全く信用できない。

 ホンダはどちらのクラブにも属さず、ダイムラーやBMWとマツダ、富士重が同じ200万台クラブという図を信用しろという方が無理がある。
        ​
 販売台数(生産台数)という量でしか自動車メーカーを把握できないアナリストに何が分かるというのか。

 個人が購入する中でとりわけ高額な消費財である自動車は、ステイタス・シンボルではなくなっても、ブランド価値が極めて重要だ。

 自動車ブランドは、アクセサリー類と異なり、高級、信頼、先進性、希少性など様々なブランド並立しうる。

 台数で分類できる勝ちパターンこそ、あり得ない概念。
        

 単純に台数と効率をセットで追求することの限界、無駄、無価値をよく知っているトヨタは、ダイハツや、富士重を傘下に加えても、各々の個性、特性を活かして、成長させた。

 日産の狙いはそこにある。

 VWは世界1位の規模を追い求めるあまり、排ガス不正で自壊。
 T型フォードは効率を高め、価格低下を徹底的に追及した末、消滅。
        ​

 電動と相性が良いという水平分業の拡大こそ、コモディティ化をすすめ、自動車業界から既存の自動車メーカーを脱落させる力になり得る。
 日本の家電メーカーの白物家電の今日をみると痛切に感じる。

 自動車業界の将来は、よりユーザーに近い「車好き」のエコミストにしか占えないのだろう。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
 新技術開発を中心とした提携、連携は増えるのだろう。





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最終更新日  2018年11月25日 07時27分22秒
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