三国志のことわざ
三国志の故事をもとにしたことわざは、たくさんあります。しかし、今回三国志を読んで、意味をよく知らなかったものや、初めて知ったものもありました。「泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)」これは、聞いたことはあったのですばってん、意味は深く知らんかったとです。ネットを検索してみますと、「泣いて馬食を切る」=食物が足りなくなったので、泣いて馬の肉を食べるなどと、間違えて解釈している人が多かごたるですね。本来、馬謖は人物の名前で、蜀が魏討伐に打って出た時、孔明が重要な地点を守るよう馬謖に任せるとです。しかし、馬謖は孔明の言いつけを守らずに勝手な行動をとったため、蜀は撤退を余儀なくされてしまうとです。馬謖の能力を買っていた孔明ですが、規律を犯した者をそのままにしておくと他の者への示しがつかないため泣いて彼を斬り、軍律を守ったとです。つまり、「規律を守るために、泣く泣く部下への処分を下す」というのが本来の意味ですたいね。「白眉(はくび)」いくつかある中でもっとも優れているものを指す時、「何々の白眉はこれだ」とかいう言い方をします。これは、蜀の文官に馬姓の兄弟が5人いて、みな優秀な人物だったとです。中でも馬良という人が最も優れていると言われ、この人の眉毛が白かったために、「馬氏の五常、白眉もっとも良し」と言われたことから、こういわれるようになったとですね。先に登場した馬謖は、実はこの馬良の弟です。「死せる孔明、生ける仲達を走らす」魏への侵攻を悲願とする諸葛孔明ですが、ついにその宿願を果たせず五丈原に没します。星を読み、自分の死期を悟った孔明は姜維らに、「自分が死んだと知ったら、司馬懿仲達は必ず攻めて来る。その時は、作らせておいた私の木像を椅子に乗せ、前線に押し出せ。仲達は驚いて逃げ出すであろう」という策を授けるとです。果たして孔明の木像を見た仲達は、死んだと見せかけた孔明の策略か、と勘違いして大あわてで逃げ帰ったとです。これを「死せる孔明、生ける仲達を走らす」というとですね。ことわざっちゅうとはただ使うだけでなく、こうした故事やもとになった史実を知ると、より一層深みを増しますね。ことわざを知ろう! ↓ アナログ派のあなたならデジタル派の方は ↓